こんにには!
NBA好きブロガーのおしょうサンドです。
バスケットボールをプレイするうえで非常に重要なルールの1つである「オルタネイティングポゼッションルール」。
ボールの取り合いになった際にどちらのチームのボールになるのかを決めたりするルールなわけですが、これをちゃんと理解すれば作戦の幅が広がるかもしれませんよ!
この記事では、「オルタネイティングポゼッションルール」の詳細だけでなく、「ポゼッションアロー」と呼ばれる矢印の切替えタイミングや試合中のスローインをするチームが決まる手順などを解説しています。
プレイヤーだけでなく、バスケ観戦が趣味!という方にもわかりやすいように解説していきますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね!
それではさっそく、ティップオフ!
目次
オルタネイティングポゼッションルール(Alternating possession rule)とは?
「オルタネイティングポゼッションルール」とは、バスケットボールで試合を進める上で必要な”ボールの所有権”を決めるために作られたルールです。
英語で”Alternating(オルタネイティング)”は「交互に」、”possession(ポゼッション)”は「所有」を意味しますから、ボールの所有権を交互に決めるルールと解釈することもできますね。
実際の試合では、「オルタネイティングポゼッションアロー(以降「ポゼッションアロー」と表す)」と呼ばれる”矢印”が試合中に表示され、その矢印に従って主審がポゼッションを決めています。
ポゼッションアローは「テーブルオフィシャルズ(T.O)」というタイマーや得点を記録・管理する係員の方々がいるところに表示されているんですよ!
画面越しの中継ではなかなか映らないのであまり知られていないかもしれませんね。笑
得点を記録する係の「スコアラー」や「アシスタント・スコアラー」と呼ばれる方が管理している場合もあれば、タイマーの方が管理している場合もあるそうです。
このルールが適応されるのは、主に「ジャンプボールシチュエーション」と呼ばれる”どっちのチームのボールかわからない状況”になった時。
例えば、両チームの選手がボールを掴んで取り合いになった「ヘルドボール」という状況や、ボールが意図せずリングとボードの間に挟まり落ちてこなくなってしまった状況などが当てはまります。
この時、次にどちらのチームがボールを持って試合を再開するのかを決めるのが「オルタネイティングポゼッションルール」というわけですね!
2004年の国際ルール改定によって導入されたルールであり、試合では「オルタネイティングポゼッションルール」によってボールの所有権が認められたチームの”スローイン”で試合を再開します。
ちなみに、それまでは「ジャンプボール」でボールの所有権を決めており、「オルタネイティングポゼッションルール」の導入によって試合の進行がスムーズになったという背景があります。
また、これは豆知識ですが、アメリカの男子プロバスケットボールリーグ「NBA」では2004年以降も「ジャンプボール」が採用されているということも覚えておくと自慢できるかもしれませんね。笑
オルタネイティングポゼッションアローの向きを切替えるタイミング3選
続いては試合中に「オルタネイティングポゼッションアロー」の向きが切替わるタイミングについて解説していこうと思います。
「オルタネイティングポゼッションアロー」の向きが切替わるのは主に以下の3つのタイミングです。
- 試合開始時の最初のジャンプボールのあと
- 各クォーターの最初のスローインのあと
- 審判が「ジャンプボールシチュエーション」をコール後のスローインのあと
1つずつ詳しく解説していきますね!
①試合開始時の最初のジャンプボールのあと
まず初めにポゼッションアローが切り替わるのが、「試合開始の最初のジャンプボールのあと」です。
バスケットボールの試合が「ジャンプボール」という両チームの代表選手によるボールの取り合いから始まるのはご存知の方が多いと思います。
このジャンプボールで勝ったチームが最初のボールの所有権を得るわけですが、この時のポゼッションアローの向きはボールを持っているチームのゴール側。
バスケットボールという競技は「相手のゴールを責め、自分のゴールを守る」スポーツですので、ポゼッションアローの向きはボールを持っているチームが攻めているゴールとは逆向きになっていれば正解です。
この瞬間にジャンプボールシチュエーションが訪れた場合には、最初のポゼッションが得られなかったチームのボールになるということですね!
②各クォーターの最初のスローインのあと
「各クォーターの最初のスローインのあと」もポゼッションアローの切り替えが必要です。
バスケットボールは1〜4までのクォーターがあり、第1クォーターはジャンプボールですので、ここでの内容は第2〜第4クォーターで適応される話ですよ。
第2〜第4クォーターの最初は、前のクォーター終了時のポゼッションアローに基づいてスローインをするチームが決定。
スローインがされ、ボールがコート上にいる選手(敵味方関係なく)に触れた瞬間に、タイマーが動くと同時にポゼッションアローの向きも変わるというわけです。
ちなみに、第2クォーターと第3クォーターの間にある”ハーフタイム”では見方と相手のコートをチェンジするため、ポゼッションアローの向きが反対になることを忘れないようにしましょうね。笑
③審判が「ジャンプボールシチュエーション」をコール後のスローインのあと
審判が「ジャンプボールシチュエーション」をコール後のスローインのあともポゼッションアローの切り替えが必要となりますよ。
「ジャンプボールシチューエーション」とはボールの所有権がどちらのチームにあるのかわからない時に発生する状況。
具体的には「ヘルドボール」と呼ばれる両チームの選手が同時にボールに触れている状態や、ボールがリングとバックボードの間に挟まった状態などが挙げられます。
この時、状態が発生した時点でポゼッションアローが向いているチームにボールの所有権が移りスローインで試合が再開されるわけですが、その後にはポゼッションアローの向きが反対に切り替わることを覚えておきましょう。
また、後ほど詳しく説明しますが、「ジャンプボールシチュエーション」で行うスローインが終わるまでの間に自分チームが反則を起こしてしまった場合、その反則が「バイオレーション」か「ファウル」かによって対応が違うため注意が必要ですよ。
簡単にいうと「バイオレーション」ならポゼッションが相手チームに移り、「ファール」ならポゼッションは自分チームが保持することができるというわけですね。
これに伴い、「バイオレーション」ならポゼッションアローが切り替わり、「ファール」ならポゼッションアローは動かさないが正しい試合進行となります。
オルタネイティングポゼッションの手順を6ステップで紹介
ここまでで「オルタネイティングポゼッション」がどのようなルールなのかは理解していただけたのではないでしょうか?
バスケットボールという高速で攻守が入れ替わるスポーツを、より公平でより面白いものにするために必要不可欠なルールといえそうですね。
さて、ここからはそんな「オルタネイティングポゼッションルール」が実際の試合でどのように適応されていくのかを解説していこうと思います。
手順を以下の6ステップで解説していきますので、プレイヤーはもちろん、試合観戦をする方々も知識として知っておくと役に立つかもしれませんよ!
【オルタネイティングポゼッションの手順6ステップ】
- ジャンプボールで方向が決まる
- スローインの権利はポゼッションアローの向きによって示される
- スローインの位置はジャンプボールシチュエーションになった位置で決まる
- スローイン中に起きたバイオレーションやファウルへの対応
- スローインのあとはアローの向きを変える
- 第1クォーター以外の始まり方
ジャンプボールで方向が決まる
オルタネイティングポゼッションが関わる最初の場面は「ジャンプボール」。
ジャンプボールのあとにボールの保持権を得られなかったチームが最初のオルタネイティングポゼッションの権利を得ます。
スローインの権利はポゼッションアローの向きによって示される
試合が始まると、ジャンプボールシチュエーションが訪れるまではオルタネイティングポゼッションルールが役立つことはありません。
ヘルドボールをはじめとしたボールの保持権がわからないシーンが訪れた際に、ポゼッションアローが向いている方のゴールを攻めているチームにスローインの権利が与えられます。
スローインの位置はジャンプボールシチュエーションになった位置で決まる
ジャンプボールシチュエーションにおけるスローインは、そのプレイが起きた場所によってボールを投げ込む位置が決まります。
簡単に言うと、ジャンプボールシチュエーションが生じた場所から最も近いアウトライン(コートの枠線)がスローインの位置です。
例えば、コートの中央付近で起きれば近い方のサイドライン(長い方のアウトライン)から、ゴール下で起きればゴール裏のエンドライン(短い方のアウトライン)からといった形ですね。
ちなみに、ジャンプボールシチュエーションは「バイオレーション」と呼ばれる”ファウルにならない反則”であり、その他のバイオレーションも同様に生じた場所がどこのアウトラインに近いかによってスローインの位置を決めます。
スローイン中に起きたバイオレーションやファウルへの対応
オルタネイティングポゼッションによってスローインが行われたものの、ボールがコートに投げ込まれるまでの間に「バイオレーション」や「ファウル」が起こることもありますよね。
反則をしたのがボールを投げ込まないチームだった場合は良いのですが、ボールを持っているチームだった場合はボールの保持権を失う可能性があるので注意が必要です。
もし犯してしまった反則が「バイオレーション」だった場合、ボールの保持権は相手チームに移ってしまいます。
犯しがちなバイオレーションとしては、スローインを5秒以内に投げ込まなければならない「5秒バイオレーション」やボールを足で蹴ってしまうキックボールなどがあります。
バイオレーションが起きた場合、今度は相手チームがバイオレーションのルールに従ってスローインを行います。
一方で、犯してしまった反則が「ファウル」だった場合、ボールの保持権は自分のチームのまま。
この場合は個人ファウルとチームファウルが1つずつ加算され、同じ位置からのスローインを再度試みることとなります。
これらの「バイオレーション」と「ファウル」への対応は、第1クォーター以外クォーターやオーバータイム(延長戦)の開始のスローインも同様ですので覚えておきましょう!
スローインのあとはアローの向きを変える
オルタネイティングポゼッションによりスローインが行われたあとには、ポゼッションアローの向きを変える必要があります。
第1クォーター以外の始まり方
第1クォーター以外のクォーターやオーバータイム(延長戦)の始まりは「スローイン」です。
この時、どちらのチームがスローインをするのかは直前のクォーターやオーバータイム終了時にポゼッションアローがどちらを向いていたのかによって決まります。
ちなみに、この時のスローインは位置が決まっており、通常は「テーブルオフィシャルズ(T.O)」の対面側のサイドラインとセンターラインが交差している位置から行われると覚えてくと良いでしょう!
まとめ
今回は「オルタネイティングポゼッション」についてポゼッションアローの切替えタイミングや試合中の手順などを解説してきました。
いかがでしたでしょうか?
この記事のポイントをまとめると以下の5つになります。
【この記事のポイント5選】
- 「オルタネイティングポゼッションルール」とは、バスケットボールで試合を進める上で必要な”ボールの所有権”を決めるルールのこと。
- 適応されるのは、「ジャンプボールシチュエーション」と呼ばれる”どっちのチームのボールかわからない状況”になった時。
- ボールの保持権は「ポゼッションアロー」と呼ばれる矢印に従って主審によって決められる。
- ポゼッションアローは各クォーターのスタート時やジャンプボールシチュエーションによるスローインが行われた後に切り替えられる。
- スローイン中にボールを持つチームの反則が起きた場合、その反則が「バイオレーション」ならポゼッションが相手チームに移り、「ファール」なら自分チームが保持することができる。
バスケのルールって知っているようで知らないものが多くあるなぁと感じます。
当サイトでは皆さんのプレイや観戦をもっと楽しいものにしてもらうために、そんな何となくあいまいなルールを詳しく解説しています。
他のバスケルールについても解説していますので、気になるルールがある方はぜひ参考にしてみてくださいね!
それではまた次の記事でお会いしましょう!