こんにちは!
NBA好きブロガーのおしょうサンドです。
バスケットボールの反則(バイオレーション)の1つである「8秒バイオレーション」。
オフェンスがボールを運ぶスピードに制限をかける、バスケの”時間”に関するルールです。
今回はそんな「8秒バイオレーション」について、ルールの内容はもちろん、判断基準や試合でのシチュエーションなどを解説していきます。
ルールを正しく理解していれば、バスケのプレイヤーはもちろん、観戦が好きという方も、より深くバスケを楽しむことができるはず。
バスケ未経験の方でもわかりやすいように解説していきますので、ルールを正確に把握したい方はぜひ最後までご覧くださいね!
それでは早速、ティップオフ!!
目次
8秒バイオレーションとは?基本のルールを正しく理解しよう
オフェンスがフロントコートにボールを運ぶまでの時間に制限を与えるルールである「8秒バイオレーション」。
中学生以上のカテゴリーで適応されるルールであり、試合展開を早めてバスケットボールというスポーツをより面白いものにしてくれています。
ここでは、そんな「8秒バイオレーション」について、具体的なルール内容はもちろん、”フロントコートに進んだ”と判断される条件などについて一緒に見ていきましょう!
8秒バイオレーションの具体的なルール内容は?
バスケットボールの「8秒バイオレーション」とは、オフェンスがバックコートからフロントコートまでボールを運ぶのに”8秒”以上かかってしまった場合にコールされる反則のことです。
相手のシュートが決まった後やディフェンスリバウンドでボールを保有した場合などに適応されますよ。
もし8秒以内にフロントコートまでボールを運ぶことができなければ、強制的に相手ボールとなってしまします。
オフェンスにとってはプレッシャーのかかるルールであり、試合中常にこの反則を回避するためにはかなりの集中力と高度なハンドリングスキルが求められますよ!
一方ディフェンスにとっては大きなチャンス。
特に試合時間が残りわずかな状況では、相手からボールを奪うためのかなり有効な手段の1つとなります。
「フロントコートに進む」とは?条件を解説!
8秒バイオレーションを回避するためには、8秒以内に”フロントコートに進む”必要があります。
ではそもそも、”フロントコートに進む”とはどういうことなのでしょうか?
これを理解するには「バックコート」と「フロントコート」について知っておく必要がありますね。
バスケットボールのコートが長方形であり、センターラインと呼ばれる直線で2等分にされた形をしていることはみなさんご存じだと思います。
その2等分されたコートのうち、自分のゴールがある側を「バックコート」、相手のゴールがある側を「フロントコート」と呼ぶんですね。
つまり、”フロントコートに進む”とはボールとその選手の両足がセンターラインを越えて完全にフロントコートに入ることを言います。
片足だけでもセンターラインを越えていなかったり、ボールだけが超えていなかったりした場合はフロントコートに進めていないと判断されてしまいますよ。
また、センターライン上は”バックコート”に含まれているので、ラインを踏んでいてもダメということも覚えておきましょう!
8秒バイオレーションが発生する具体的なケースを紹介
8秒バイオレーションのルール内容については理解して頂けたと思います。
では、実際の試合ではどんな形で発生するのでしょうか?
ここでは、8秒バイオレーションが発生する具体的なケースを3つご紹介しようと思います。
①バックコートでディフェンスにつかまる
これが最も多いケースだと思います。
試合終盤などの絶対に点を取られたくない場面では、ディフェンスがバックコートからプレッシャーをかけてくることがあります。
ハンドラーにこれをうまく切り抜ける力がない場合、8秒バイオレーションが発生する可能性がありますよ。
②味方とのコミュニケーション不足
味方とのコミュニケーション不足でハンドラーが孤立してしまった場合にも8秒バイオレーションが発生する可能性があります。
もう一人パスを出せる見方がいれば問題なく切り抜けられる状況も、一人で突破するとなると難易度が大幅に上がりますよね。
チーム内でルールを作り、ハンドラーが孤立しないようなポジション取りを意識する必要があります。
③残り時間の確認不足
残り時間の確認不足でも8秒バイオレーションが発生する可能性があります。
急がなくてはいけない時間であるにもかかわらず、時間を把握していなかったがためにドリブルのタイミングを誤り間に合わなかった・・・なんてケースが考えられますね。
残り時間の確認方法については後で解説します。
審判が見ているポイントはどこ?判断基準を解説
試合中の「8秒バイオレーション」のカウントは審判が行います。
リバウンドやスローインなどでボールが保持された瞬間からカウントがスタートし、8秒以内に明確にフロントコートに進んでいるかを確認しているわけですね。
では、審判が実際に見ているポイントはどこなのでしょうか?
これを知っておくことで、もう「8秒バイオレーション」の理解を誤ることはないはず。
ここでは、審判が試合中に確認している主なポイントを3つご紹介していこうと思います。
【追記】
2025年4月から新たに追加されたルールとして、バックコートから選手が直接シュートを打った場合、「8秒バイオレーション」のカウントが終了することになりました。
近年のシュートレンジ拡大に合わせて作られたルールのようで、シュートがリングに当たった場合はボールが選手の手から離れたタイミングで8秒のカウントは終了するというルールだそう。
ただ、シュートがリングに当たらなかった場合には8秒バイオレーションが適応されてしまうので注意が必要です。
プレイヤーの両足及びボールがフロントコートに入っているかどうか
1つ目は「プレイヤーの両足及びボールがフロントコートに入っているかどうか」。
特にドリブルでボールを運ぶ場合、ドリブルしているプレイヤーの両足とボールのすべてがセンターラインを完全に超えていれば8秒バイオレーションは適応されません。
どちらか片方でも足がセンターラインを踏んでいた場合には、フロントコートに進んだとみなされないので注意が必要です。
フロントコートにいるプレイヤーにボールが渡ったかどうか
2つ目は「フロントコートにいるプレイヤーにボールが渡ったかどうか」です。
フロントコートに完全に入っているプレイヤーにボールが渡った場合、8秒バイオレーションは適応されません。
この時、パスを受け取ったプレイヤーは両足がセンターラインを越えている状態でなければならないため注意が必要ですよ。
また、パスでフロントコートにいるプレイヤーへボールを渡す場合、パスがキャッチされるまでが8秒以内に行われる必要があります。
8秒ギリギリでパスをだしても反則に引っかかる可能性が高いので、残り時間の管理が重要になりますね。
ボールがフロントコートの床に触れているかどうか
3つ目は「ボールがフロントコートの床に触れているかどうか」。
もし8秒ギリギリで自分自身がセンターラインを越えることができないそうだな・・・と思った時には、ボールだけフロントコートに投げ入れることで反則を回避することができますよ。
ただし、投げ入れたボールは8秒以内にフロントコートの床にバウンドする必要があるので、残り時間とセンターラインとの距離を把握したうえで味方にバウンスパスを出す必要があるというわけですね。
バウンスパスはディフェンスにカットされやすいので、この方法はどうしても間に合わない時の最終手段として使うことをオススメします。
8秒バイオレーションが適応されるシチュエーションは?
カウントが継続される場合とリセットされる場合を紹介!
ここまで「8秒バイオレーション」のルールや判定の基準について詳しく解説してきました。
もう「8秒バイオレーション」とは何か?についてはご理解いただけたと思います。
続いては、バックコートからボールを運んでいる最中に試合が一時停止した際、8秒バイオレーションが継続するのかどうかについて解説していこうと思います。
カウントが継続されるシチュエーションとリセットされるシチュエーションの2つに分けて解説していきますので、ルールをより深く理解したい方は参考にしてみてくださいね!
8秒カウントが継続されるシチュエーション
まずは8秒カウントが継続されるシチュエーションについて解説していこうと思います。
①ディフェンスが最後に触ってアウトオブバウンズになった場合
ディフェンスのスティールなどによって転がったボールがコート外に出た場合、8秒カウントは継続します。
②オフェンスプレイヤーが怪我をした場合
オフェンスプレイヤーが怪我を負い審判が試合を中断した場合、治療後は中止前と同じ状況からのスタートとなります。
③オフェンス側のプレイヤーがテクニカルファウルとなった時
8秒のカウントが行われている最中にオフェンス側のチームおよびベンチ、スタッフがテクニカルファウルを吹かれた場合、8秒のカウントは継続となります。
試合中の流れとしては、一度相手チームのフリースロー2本を挟んでから、停止前の状況に戻して試合再開となりますよ。
④ヘルドボールになったがオフェンス側のボール保持権が継続した場合
ヘルドボール(どちらのチームのボールかわからない状況)になった場合、一般的には「オルタネイティングポゼッションルール」にしたがってボールの保有権を決めます。
ヘルドボールになったとしても、ボールの保有権が引き続きオフェンス側にある場合は8秒のカウントは続きからスタートです。
⑤ダブルファウルになった場合
ダブルファウルとはオフェンスとディフェンスの選手が一連のプレイで同時にファウルとなること。
この場合、ファウルの内容に応じた処理を済ませたのち、試合が止まる前と同じ状態から再びスタートになります。
8秒カウントがリセットされるシチュエーション
一方、試合が一時中断した後、カウントがリセットされて再々されるシチュエーションも存在しますよ。
①ディフェンス側のプレイヤーがファウルを犯した場合
8秒のカウント中にディフェンス側のファウルがあった場合、8秒カウントはリセットされ、再度オフェンスのチャンスを得ることができます。
②両チームともに過失のない理由でショットクロックがリセットされる場合
コート上の不備や観客の乱入など、両チームともに過失のない理由でショットクロックがリセットされた場合には、8秒バイオレーションも同時にストップとなります。
残り時間は「24秒計」で確認!
8秒バイオレーションの残り時間ってどこで確認すれば良いのでしょうか?
残念ながら、8秒バイオレーションのカウントには正式なタイマーはなく、基本的には審判が目視によってカウントをしています。
試合中に選手が残り時間を知るためには、24秒計(ショットクロック)を活用するのがオススメ。
「24秒ルール」のカウントと「8秒バイオレーション」のカウントは同時にスタートするため、24秒計(ショットクロック)が残り16秒になるまでにセンターラインを超えていればOKとわかりますね。
ミニバスの8秒バイオレーションとは?
小学生以下の子供たちがプレイするルールである「ミニバス」。
大人と同じルールでは試合を成立させるのがどうしても難しいので、少し違ったルールが適応されがち。
ただ、「8秒ルール」自体はミニバスにも存在しますよ。
子供たちが楽しみながら成長できるよう、配慮されたルールが敷かれているというわけです。
ここからはそんなミニバスの「8秒バイオレーション」について見ていきましょう!
ミニバスの8秒バイオレーションも基本は同じ
ミニバスの8秒バイオレーションも基本的なルールは一般的なバスケのルールと同じ。
バックコートでボールを手にした場合、オフェンスのチームは8秒以内にフロントコートにボールを届ける必要がありますよ。
8秒のカウントはオフェンス側がボールを保持した瞬間にスタート。
ボールとボールを持ったプレイヤーの両足が完全にフロントコートに入ったらカウント終了というわけですね。
8秒経過してもフロントコートにボールを届けられなかった場合には、相手ボールとなってしまいますよ。
ここまでは完全に一般的なルールと同じですが、一部ミニバス特有の部分もあるんです。
続いてはそんな特徴的なルールについて見ていきましょう!
ミニバス特有の8秒バイオレーションの特徴的なルール
8秒バイオレーションにおけるミニバス特有のルールは、簡単にいうと「8秒ぴったりではない時がある」というもの。
当然ルールブックにはこんなことは書いていませんよ。
ただ、幼稚園から小学校高学年までが所属する「ミニバス」という競技においては、プレイヤーのスキルや経験もまちまち。
このため、プレイヤーのスキル的に8秒でフロントコートに運ぶのが難しいと判断する時には、8秒バイオレーションが吹かれないこともあるというわけですね。
特に、ディフェンスに強いプレッシャーを受けている時にはジャッジが甘くなることも多いようです。
では、なぜそもそもミニバスに「8秒バイオレーション」が存在するのか?と思った方もいらっしゃるでしょう。
理由は2つあって、「プレイヤーにルールを理解させるため」と「試合の停滞を防ぐため」です。
中学生以上のルールでは当然のように「8秒バイオレーション」が存在します。
ミニバスの時代からそのルールで慣れておくことは重要でしょう。
また、スキルが未熟だからといって試合を停滞させていてはいつまで経っても上達しません。
ミニバスの最大の目的は、バスケを楽しみながらルールを知り、スキルを成長させていくことにあります。
スキルに合わない厳格なルールは楽しみを奪ってしまうかもしれませんが、甘すぎるルールは成長を妨げてしまう。
その間を考えた結果、現在のような柔軟なルールになっているというわけですね!
3×3バスケでは8秒バイオレーションが適応されないのはなぜ?
2020年東京オリンピックで競技種目にも採用され、世界的な認知度が上昇した「3×3(スリー・エックス・スリー)バスケ」。
この3×3バスケには「8秒バイオレーション」が存在しません。
それも当然、コートサイズが通常のコートの半分以下しかないため「フロントコート」と「バックコート」という区切りがないんですね。
「バックコートからフロントコートへ進む」という概念がない以上、8秒バイオレーションは存在しないというわけです。
その代わりと言ってはなんですが、「12秒ルール」というルールが存在しますよ。
オフェンスは12秒以内にシュートを打たなければならないというもので、このルールが3×3バスケにスピード感を与える役割をになっているようです。
まとめ
今回はバスケットボールの「8秒バイオレーション」について解説してきました。
いかがでしたでしょうか?
この記事のポイントは以下の5つです。
【この記事のポイント5選】
- 「8秒バイオレーション」とは、オフェンス側がフロントコートまでボールを運ぶのに”8秒”以上かかった場合にコールされる反則のこと。
- ”フロントコートに進む”とはボールとその選手の両足がセンターラインを越えて完全にフロントコートに入ること。
- 試合中に選手が残り時間を知るためには、24秒計(ショットクロック)を活用するのがオススメ。
- 試合を一時中断してゲームを再開する時には、8秒のカウントが継続する場合とリセットする場合がある。
- バックコートから選手が直接シュートを打った場合、「8秒バイオレーション」のカウントが終了する。
もし8秒バイオレーションが存在しなければ、バスケットボールはもっとゆっくりで、点の入りにくいスポーツになっていたことでしょう。
ルールを正確に把握し、バスケのプレイや観戦をより深く楽しんでみてくださいね。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!!