皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2023 デンバー・ナゲッツ VS マイアミ・ヒート」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
目次
NBAファイナル2023に出場したチームの背景を知ろう!
2023年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「デンバー・ナゲッツ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「マイアミ・ヒート」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
デンバー・ナゲッツ
2022-23シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 53勝29敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VSミネソタ・ティンバーウルブズ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VSフェニックス・サンズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝0敗(VSロサンゼルス・レイカーズ) |
「デンバー・ナゲッツ」はコロラド州デンバーに拠点を置くチームです。
エースは”JOKER(ジョーカー)”ニコラ・ヨキッチ。
レギュラーシーズンを53勝29敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にアンソニー・エドワーズ擁する「ミネソタ・ティンバーウルブズ」を、準決勝ではブッカーとデュラントの「フェニックス・サンズ」を、決勝戦でレブロン・ジェームズ率いる「ロサンゼルス・レイカーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたデンバー・ナゲッツがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
マイアミ・ヒート
2022-23シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 44勝38敗(カンファレンス7位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VSミルウォーキー・バックス) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VSニューヨーク・ニックス) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝3敗(VSボストン・セルティックス) |
「マイアミ・ヒート」はフロリダ州マイアミに拠点を置くチームです。
エースは”闘将”ジミー・バトラー。
レギュラーシーズンを44勝38敗のカンファレンス7位で終えると、プレーオフでは1回戦にヤニス・アデトクンボ率いる「ミルウォーキー・バックス」を、準決勝ではジェイレン・ブランソンの「ニューヨーク・ニックス」を、決勝戦でジェイソン・テイタムらの「ボストン・セルティックス」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル2023の出場選手
次にNBAファイナル2023で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
デンバー・ナゲッツの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重 (kg) |
生年月日 |
SG | 0 | クリスチャン・ブラウン | 201 | 99 | 2001年4月17日 |
SF | 11 | ブルース・ブラウン | 195 | 92 | 1996年8月15日 |
C | 13 | トーマス・ブライアント | 186 | 112 | 1997年7月31日 |
SG | 5 | ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ | 198 | 93 | 1993年2月18日 |
PF | 31 | ヴラトコ・チャンチャル | 207 | 107 | 1997年4月10日 |
PF | 50 | アーロン・ゴードン | 207 | 107 | 1995年9月16日 |
PF | 32 | ジェフ・グリーン | 207 | 107 | 1986年8月28日 |
PG | 3 | ボーンズ・ハイランド | 189 | 78 | 2000年9月14日 |
PG | 7 | レジー・ジャクソン | 189 | 94 | 1990年4月16日 |
C | 15 | ニコラ・ヨキッチ | 211 | 129 | 1995年2月19日 |
C | 6 | ディアンドレ・ジョーダン | 211 | 120 | 1988年7月21日 |
PG | 27 | ジャマール・マレー | 195 | 98 | 1997年2月23日 |
PF | 22 | ジーク・ナジ | 210 | 109 | 2001年1月9日 |
SF | 1 | マイケル・ポーターJr. | 186 | 99 | 1998年6月29日 |
SG | 9 | デボン・リード | 198 | 94 | 1995年6月11日 |
PG | 14 | イシュ・スミス | 183 | 79 | 1988年7月5日 |
SG | 8 | ペイトン・ワトソン | 207 | 91 | 2002年9月11日 |
SF | 10 | ジャック・ホワイト | 204 | 102 | 1997年8月5日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
マイアミ・ヒートの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重 (kg) |
生年月日 |
C | 13 | バム・アデバヨ | 210 | 116 | 1997年7月18日 |
PG | 11 | ジャマリー・ブイェア | 189 | 82 | 1999年6月27日 |
PF | 22 | ジミー・バトラー | 204 | 104 | 1989年9月14日 |
PF | 8 | ジャマール・ケイン | 204 | 87 | 1999年3月20日 |
C | 21 | ドウェイン・デッドモン | 213 | 111 | 1989年8月12日 |
C | 40 | ユドニス・ハスレム | 207 | 107 | 1980年6月9日 |
SG | 14 | タイラー・ヒーロー | 198 | 88 | 2000年1月20日 |
PF | 24 | ヘイウッド・ハイスミス | 204 | 100 | 1996年12月9日 |
PF | 5 | ニコラ・ヨビッチ | 186 | 95 | 2003年6月9日 |
PF | 42 | ケビン・ラブ | 207 | 114 | 1988年9月7日 |
PG | 7 | カイル・ラウリー | 183 | 89 | 1986年3月25日 |
SF | 16 | ケイレブ・マーティン | 198 | 93 | 1995年9月28日 |
SG | 4 | ビクター・オラディポ | 192 | 97 | 1992年5月4日 |
SF | 55 | ダンカン・ロビンソン | 204 | 98 | 1994年4月22日 |
C | 25 | オーランド・ロビンソン | 213 | 107 | 2000年7月10日 |
SG | 9 | ドルー・スミス | 192 | 92 | 1997年12月30日 |
SF | 31 | マックスストラス | 198 | 98 | 1996年3月28日 |
PG | 2 | ゲイブ・ヴィンセント | 192 | 88 | 1996年6月14日 |
C | 77 | オメル・ユルトセブン | 213 | 120 | 1998年6月19日 |
C | 44 | コディ・ゼラー | 210 | 109 | 1992年10月5日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル2023の試合結果は・・・?
それではいよいよNBAファイナル2023の試合の結果を見ていきましょう!
2022-23シーズンのNBAチャンピオンは「デンバー・ナゲッツ」。
チームとしては史上初の優勝となりました。
対戦成績は4勝1敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 2023年6月1日 | マイアミ・ヒート | 93-104 | デンバー・ナゲッツ |
2 | 2023年6月4日 | マイアミ・ヒート | 111-108 | デンバー・ナゲッツ |
3 | 2023年6月7日 | デンバー・ナゲッツ | 109-94 | マイアミ・ヒート |
4 | 2023年6月9日 | デンバー・ナゲッツ | 108-95 | マイアミ・ヒート |
5 | 2023年6月12日 | マイアミ・ヒート | 89-94 | デンバー・ナゲッツ |
ファイナルMVPは「ニコラ・ヨキッチ」。
2巡目41位という低い順位でのドラフトにも関わらずチームの中核として活躍したヨキッチは、シリーズ平均30.2得点、14リバウンド、7.2アシスト、1.4ブロックを記録。
自身初となるファイナルMVPを受賞しました。
これはNBA史上最も指名順位が低い選手の受賞でした。
NBAファイナル2023の試合の流れ
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
デンバー・ナゲッツが史上初のNBA優勝を果たしたシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!
第1戦(93-104 デンバー・ナゲッツ Win)
NBAファイナルの1回戦はデンバー・ナゲッツのホーム「ボール・アリーナ」で始まりました。
ウエスタン・カンファレンス決勝でロサンゼルス・レイカーズをスイープ(4勝0敗)で破ったナゲッツとボストン・セルティックスとの第7戦までもつれる死闘を制して上がってきたヒート。
第1戦は9日間の休養を経て、体力、気力ともに万全だったナゲッツに軍配が上がりました。
序盤からナゲッツがリードする展開となり、前半終了時点で59-42でナゲッツ17点のリードで折り返します。
後半に入っても、ヒートにヨキッチを止める手立てはなく、3Q残り4分から10点連取して84-60と突き放すと、4Qにヒートの猛反撃を受けたもののナゲッツが逃げ切りで勝利しました。
この試合、二コラ・ヨキッチは27得点、14アシスト、10リバウンドで今プレーオフ9回目のトリプルダブル(スタッツ3カテゴリーで2桁を記録)を記録。
他にもジャマール・マレーが26得点10アシスト6リバウンド。
マイケル・ポーターが14得点12リバウンドアーロン・ゴードンが16点と続きました。
一方、疲労の溜まったマイアミ・ヒートは動きにキレがなく、フィールドゴール成功率は40.6%にとどまりました。
エースのジミー・バトラーは13得点7リバウンド7アシスト。
バム・アデバヨが躍動し、チームハイの26得点13リバウンド5アシストを記録しました。
第2戦(111-108 マイアミ・ヒート Win)
第1戦から3日たった6月4日。
再びナゲッツが「ポール・アリーナ」にマイアミ・ヒートを迎えてのホームゲームです。
この試合は第1戦とは異なり、マイアミ・ヒートが意地を見せる展開となりました。
序盤から拮抗した戦いとなりましたが、第2Qに4本連続の3ポイントを決めたのを皮切りに、ナゲッツが試合の流れを掴みます。
ハーフタイムを挟んでもその流れは変わらず、第3Q終了時点で83-75でナゲッツが8点のリードをしていました。
しかし、第4Qに入るとヒートの得点が爆発。
ダンカン・ロビンソンの3ポイントを皮切りに連続で得点を記録し、残り9分時点で逆転。
さらに攻撃を続けてナゲッツを突き放し、試合時間残り3分半で最大12点差をつけました。
ここからナゲッツがアーロン・ゴードンやジャマール・マレーのシュートで粘り、一時3点差まで詰め寄ります。
その後は一進一退の攻防が続き、勝負は残り35秒までもつれ込みました。
ヒートはジミー・バトラーにボールを託しますが、バトラーの3ポイントはリングに嫌われ、残り11秒でボールはジャマール・マレーの元へ。
最後シュートまで行ったのはさすがマレーですが、決めるには至らず、ケイレブ・マーティンの手にボールが収まって試合終了。
第2戦はヒートの逃げ切りで決着しました。
ヒートの起爆力となったのは、この日成功率が48.6%と高かった3ポイントシュート。
ゲイブ・ビンセントとマックス・ストゥルースが4本ずつ、低調だったダンカン・ロビンソンも第4Qに値千金の3ポイントを2本決め、勝利に貢献しました。
一方のナゲッツはヨキッチの孤軍奮闘。
単独で41得点11リバウンドと苦しいチームを支えたものの、勝利にはあと一歩及びませんでした。
第3戦(109-94 デンバー・ナゲッツ Win)
マイアミ・ヒートがシリーズの対戦成績をタイにもどして迎えた第3戦。
舞台はマイアミ・ヒートのホームアリーナ「カセヤ・センター」に移ります。
詰めかけたヒートファンの想いとは裏腹に、この日はナゲッツのエース2人が揃って躍動した試合となりました。
試合は序盤からナゲッツ優勢で進み、主にゴール下でヒートを制圧。
前半こそヒートも個人技で得点を決め、点差は開かなかったものの、後半に入ると流れは一転。
ディフェンスを修正したナゲッツの前に得点を決めることができず、第3Qの終盤には最大19点差がついていました。
第4Qもその流れを変えることができず、終盤にダンカン・ロビンソンのスリーポイントなどで粘ったものの万事休す。
最後はナゲッツがフリースローをしっかりと決め、勝利を掴みました。
この試合、ナゲッツを勝利に導いたのはヨキッチ、マレーの両エース。
ヨキッチが32得点21リバウンド10アシスト、マレーが 34得点10リバウンド10アシストとそろってトリプルダブルを記録しました。
NBAファイナルで同じチームの2選手が同じ試合でトリプルダブルを記録したのは史上初めてのことだったそうですよ!
ちなみにヨキッチは史上7人目のNBAファイナルで2度トリプルダブルを達成した選手になっただけでなく、1度のプレーオフで10回のトリプルダブルを記録した唯一の選手となりました。
また、ナゲッツはチーム全体でもリバウンドの意識が高く、合計58本でヒート(33本)を圧倒。
そこからの得点で得点を重ね、試合を有利に進めました。
一方のヒートはフィールドゴール%が37%と低迷。
ジミー・バトラーが28得点、バム・アデバヨが22得点17リバウンドと奮闘しましたが、ナゲッツのチームバスケの前に敗れました。
ヒートにとって唯一のいいニュースは、ユドニス・ハスレムがベンチから1分間試合に出場し、42歳363日で史上最年長のNBAファイナル出場者となったことでした。
第4戦(108-95 デンバー・ナゲッツ Win)
カセヤ・センターでの2戦目となった第4戦。
ホームでなんとか反撃に転じたいヒートでしたが、ナゲッツとの実力差は大きかったように思います。
第2Qまで拮抗していた試合は後半に崩壊。
ナゲッツがディフェンスを修正すると、またもヒートの攻撃が止まり、じわじわと得点が開いていきました。
終盤はアーロン・ゴードンやケンテビアス・コールドウェル=ポープ、ブルース・ブラウンといったロールプレイヤーたちが連続で3ポイントを記録。
最終的には13点差をつけ、ナゲッツがNBA優勝に大手をかけました。
この日、ナゲッツは3ポイントシュートの成功率が50%と高く、追いつこうとするヒートを突き放す原動力となりました。
アーロン・ゴードンがチームハイの27得点、ヨキッチが23得点12リバウンド、ブルース・ブラウンが21得点、ジャマール・マレーが15得点12アシストを記録しました。
一方、ヒートはジミー・バトラーが28点、バム・アデバヨが22点17リバウンドでした。
第5戦(89-94 デンバー・ナゲッツ Win)
運命の第5戦。
戦いの舞台は優勝に王手をかけたなナゲッツの「ボール・アリーナ」。
アリーナにはデンバー・ナゲッツのチーム史上初の優勝を一目見ようと、満員のファンが詰め掛けました。
試合前半はなんとか勝利してホームに望みをつなげたいヒートが激しいディフェンスを展開し、ナゲッツを抑え込みます。
前半終了時点で51-44となんとヒートがシリーズ初の7点リードでの折り返し。
しかしここから、ナゲッツはヨキッチ中心に反撃に転じます。
反撃の立役者となったのはブルース・ブラウンやケンテビアス・コールドウェル=ポープといった無冠のベテランたち。
ヒートの攻撃を封殺するディフェンス力で流れを引き寄せ、第3Q中盤には60-60の同点に持ち込みました。
その後は激しい攻防が終盤まで続き、残り2分でブルース・ブラウンがリバウンドを押し込んだことでナゲッツがついに逆転。
ヒートはその後の攻撃を決め切ることができず、逆にケンテビアス・コールドウェル=ポープが落ち着いてフリースローを2本決めたことで3点差に。
最後のジミー・バトラーの3ポイントはリングに嫌われ、ナゲッツがフリースローをきっちり決めたことで試合終了。
激闘を制したナゲッツが史上初のNBA優勝を果たしました。
シリーズを通してナゲッツを支え、2度のトリプルダブルを記録したニコラ・ヨキッチが満場一致でNBAファイナルの最優秀選手に選ばれました。
また、この優勝によりブルース・ブラウンやケンテビアス・コールドウェル=ポープといった多くのベテラン選手たちが初のNBA優勝をは達したことが話題になりました。
まとめ:デンバー・ナゲッツが史上初の優勝!
今回は「NBAファイナル2023 デンバー・ナゲッツ VS マイアミ」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
ついに史上最強との呼声が高い”ポイントセンター”ニコラ・ヨキッチがNBAの優勝リングを手に入れました。
ジャマール・マレーの前十字靭帯断裂からの復活やブラウンやKCP(ケンテビアス・コールドウェル=ポープ)らベテラン選手たちのキャリア初優勝など多くの感動的なシーンを生んだ素晴らしいシリーズだったと思います。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!