2026年3月現在、河村勇輝(かわむら ゆうき)選手がNBAで活躍していますが、実は河村選手と同じくらいの身長でNBAオールスターに選出された選手がいるのをご存知でしょうか?
その名は「アイザイア・トーマス」です。
身長175cmとNBA選手としては非常に小柄ながら、類稀な得点能力と接戦で発揮される勝負強さを武器にリーグ屈指のスコアラーとして活躍した選手です。
この記事では、そんなアイザイア・トーマスがいったいどんな選手だったのかをご紹介していこうと思います。
選手像やプレイの特徴を通してアイザイア・トーマスの魅力を存分に伝えていきますので、興味のある方はぜひ最後までご覧くださいね!
目次
NBAの「小さな巨人」といえば?
皆さんはNBAの「小さな巨人」と言えばどの選手を思い浮かべますか?
身長183cmながら4度の得点王、1度のシーズンMVPを受賞した伝説的スコアリングガードであるアレン・アイバーソン。
160cmという史上最低身長でNBAに14シーズン以上所属し、シーズン平均10アシスト以上を何度も記録したマグシー・ボーグス。
彼らもまた小さいながらにNBAの活躍した選手ではありますが、アイザイア・トーマスほどNBAの平均身長よりも明らかに小さいながら個人としてリーグトップクラスの成績を残した選手はいないでしょう。
まさにNBAの「小さな巨人」といえばアイザイア・トーマスと言っても過言ではないのではないでしょうか。
アイザイア・トーマスってどんな選手?
低身長ながらNBA史に残る活躍をした「アイザイア・トーマス」。
まずは、そんな彼の選手像について詳しくご紹介していこうと思います。
サイズよりも努力と心が重要だと証明したキャリア
アイザイア・トーマスといえば、やはり「低身長ながらNBAで成功を収めた数少ない選手」というキャッチコピーが一番しっくりきます。
平均身長が2メートルを超えるNBAに175cmという身長で在籍することだけでもすごいのに、たとえ1シーズンであっても平均28.9得点(2016-17シーズン)とか怪物以外の何者でもありません。笑
自分よりも遥かに大きな選手たちの間をスルスルと通り抜けて得点を量産するアイザイア・トーマスの姿は、特にサイズにコンプレックスを持つ選手たちに勇気を与えました。
また、アイザイア・トーマスは身長によるハンデ以外にも膝の怪我という大きな壁に阻まれ続けたキャリアを歩んでおり、決して順風満帆と言えるものではありませんでした。
何度も何度もNBAに挑戦し続け、サイズよりも努力や心が大切だと証明し続けたアイザイア・トーマスのキャリアは、単に得点やアシストを積み重ねただけでなく、自分を信じて困難に立ち向かう姿勢を象徴するものとして後世に語り継がれています。
【アイザイア・トーマスの受賞歴】
NBAオールスターゲーム出場:2回(2016, 2017)
オールNBAチーム
・2ndチーム:1回(2017)
オールルーキー2ndチーム選出(2012)
ワシントン大学での活躍がドラフト60位指名に繋がる
1989年のルール改定から現在に至るまで、NBAではドラフト当日に合計60人が指名されます。
アイザイア・トーマスは2011年のNBAドラフトにおいてサクラメント・キングスに全体60位(最下位)で指名を受けており、史上最も成功したドラフト全体60位の選手としても知られています。
ワシントン州タコマ生まれたアイザイア・トーマスは地元のバスケ強豪校であるワシントン大学に進学し、エースとしてチームを3年連続となるNCAAトーナメント(アメリカの大学全国大会)出場へと導きます。
大学時代から高い得点力やリーダーシップは健在であり、その活躍がNBAスカウトの目に留まりNBAドラフト指名にはつながったものの、ドラフト前予想より遥かに低い順位での指名にアイザイア・トーマスは非常に悔しい思いをしたことでしょう。
ただ、この時の悔しさがのちの大成功へとつながっていることは間違いなく、結果的にこの全体60位での指名が彼のキャリアをより偉大なものにしたことは間違いありません。
ボストン・セルティックスにて2度のオールスター選出
アイザイア・トーマスのキャリアを語る上で、ボストン・セルティック時代に選出された2度のオールスター選出は欠かせません。
わずか2シーズンのみの在籍となりましたが、その間アイザイア・トーマスは間違いなくチームのエースであり、リーダーとして重要な役割をになっていました。
セルティックスで初めてフルシーズンを戦った2015−16シーズンには平均22.2得点、6.2アシストを記録して、自身初、さらにドラフト全体60位指名の選手としてはNBA史上初のオールスター選出という快挙を達成。
翌2016-17シーズンにはさらに成績を伸ばし、なんと平均28.9得点、5.9アシストを記録して2年連続となるオールスター選出、さらにMVP投票で5位に選出されるなど、間違いなくリーグトップクラスの選手として活躍しました。
ドラフト全体60位の、しかも身長175cmのアイザイア・トーマスのオールスター出場はバスケットボール界にとって衝撃劇な出来事であり、“身長が正義”というバスケの常識を根底から覆すことになったのです。
デトロイト・ピストンズのレジェンド「アイザイア・トーマス」とは別人?
最後に豆知識をご紹介しますが、NBAにはもう1人「アイザイア・トーマス」というレジェンドが存在します。
1989年、1990年にNBA2連覇を果たした伝説のチーム“バッドボーイズ”の絶対的司令塔として活躍した選手ですね!
NBAの登録名簿上では全く同じ名前の2人ですが、これは決して偶然ではないんだそうです。
発端はこの記事でご紹介しているアイザイア・トーマスの父親がしていた賭け事であり、1988-89シーズンのNBAファイナルにてデトロイト・ピストンズが勝ったら息子の名前を「アイザイア」にするという約束をしたことで、実際にピストンズが勝利し、その名前が採用されることになったそう。
モラル的にどうなのかという疑問はさておき、息子のアイザイア・トーマスがちゃんとNBA選手になっているというのは、なんと数奇な運命なんだろうと思ってしまいますね。
アイザイア・トーマスはなぜNBAで通用した?活躍の要因となったプレイの特徴を3つ紹介!
175cmという低身長ながら全盛期にはNBAトップクラスの成績を残したアイザイア・トーマスですが、彼はなぜNBAで通用することができたのでしょうか?
最後に、その活躍の要因が隠されているアイザイア・トーマスのプレイの特徴を厳選して3つご紹介します。
プレイの特徴①:サイズの不利を感じさせない圧倒的な「得点力」
175cmというサイズの不利を負っていたアイザイア・トーマスがNBAで活躍できた最大の要因は、やはりその突出した「得点力」でしょう。
ドライブで切り込んでの得点と左手から放たれる高確率のアウトサイドシュートによる得点の2パターンをメインウェポンとして戦っており、持ち前のスピードとハンドリングスキルで自分より遥かに大きなビッグマンたちの隙間をすり抜けて得点する姿は、何度見ても気持ちがいいものでした。
プレイの特徴②:接戦でこそ発揮される「勝負強さ」
アイザイア・トーマスは接戦でこそ真価を発揮する勝負強い選手としても有名です。
2016年12月30日のマイアミ・ヒート戦にてキャリアハイとなる1試合52得点を叩き出しているのですが、そのうち29得点が第4クォーターでのものでした。
そんな常に勝利への執念を強く持っているアイザイア・トーマスに名付けられたニックネームが「Mr.4th Quarter(ミスター 4thクォーター)」。
カッコ良すぎますね・・・。
このメンタリティがあったからこそ、アイザイア・トーマスはNBAに残り続けることができたんだと思います。
プレイの特徴③:身長が小さいからこそ磨かれた多彩な「スキル」
「物は考えよう」とはよく言ったもので、アイザイア・トーマスは身長が小さいからこそ磨かれた多彩な「スキル」を強みとして戦っていました。
素早いステップバックからのスリーポイントシュートや緩急を使って相手を抜き去るヘジテーションムーブ、ディフェンスがいない状態でボールを受け取るためのオフボールスクリーンなど、ディフェンスにブロックされないための技術を極めていたというわけです。
これらのスキルはアイザイア・トーマスの身長が175cmだったからこそ身についたものであり、すべての低身長ガードにとって希望となるプレイスタイルと言えるでしょう。
まとめ
今回は「アイザイア・トーマス」についてご紹介してきました。
いかがでしたか?
世界最高峰のNBAというリーグの中で、身長のハンデを背負いながらリーグトップクラスの選手となった彼の姿は、世界中の低身長プレイターたちにたくさんの希望を与えたことでしょう。
彼がNBAで残した記録の数々はどれも素晴らしいものばかりですが、サイズの不利や世間からの過小評価をものともせずにNBAで実力を示し続けたそのメンタリティこそがアイザイア・トーマスの最も秀でた部分だったと言えるかもしれませんね。
アイザイア・トーマスのプレイを見たことがない方はYouTubeにハイライト動画がありますので、ぜひ一度見てみてくださいね!