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【NCAA米大学バスケ】富永啓生選手のネブラスカ大学(ビッグテン)成績・スタッツまとめ

NBAファンの皆さんこんにちは!

NBA好きブロガーのおしょうサンドです。

 

 

日本人NBAファンにとって、日本人選手がNBA入りすることは推しのチームに関係なく最っ高のイベントですよね!

 

渡邊雄太選手や八村塁選手のようにアメリカのカレッジバスケから日本人選手がNBA入りすることが現実的になってきた近年、カレッジバスケ、特にNCAAディビジョン1への注目度は高まっているように思います。

ただ、NCAAはNBAに比べて日本では情報が得にくいことから、なかなかとっつきにくいという方も多いのではないでしょうか?

 

 

そこで、このサイトではNCAAディビジョン1に所属した経歴のある、あるいは現在所属している日本人選手たちについてまとめていこうと思います!

今回ご紹介するのは「富永啓生(とみなが けいせい)」選手。

ネブラスカ大学に所属していた3Pシュートが得意なスコアリングガードですね!

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手はアメリカ男子バスケットボールNCAAディビジョン1というリーグに所属する「ネブラスカ大学」に3シーズン所属していました。

最終シーズンとなった2023‐24シーズンには、ネブラスカ大学をビッグテン・カンファレンス(Big Ten Conference)でレギュラーシーズンの勝率3位、カンファレンス・トーナメントでトップ4(準決勝)に導き、目標としていたNCAAトーナメント出場を果たしています。

 

全米チャンピオンを決めるNCAAトーナメントにネブラスカ大学が進出するのは10年ぶりの快挙であり、チームの得点源であった富永選手はコーチ投票でオールビッグテン・セカンドチーム、メディア投票ではサードチームに選出されました。

 

 

また、NCAAトーナメントの出場枠を争うビッグテン・カンファレンス・トーナメントでは準々決勝でインディアナ大学に93-66で快勝。

準決勝ではイリノイ大学に87-98で敗れ決勝進出を逃したものの、ビッグテン・カンファレンス・トーナメントで最も活躍した5人の選手を選ぶ「ビッグテン・オールトーナメント・チーム」にも選出されていますよ!

 

最後はサウス・リージョン(南地区)の第8シードで進出したNCAAトーナメント1回戦でテキサスA&M大学と対戦し、富永選手は21得点と奮闘したもの83-98で敗れ、大学バスケットボールのキャリアを終えました。

 

 

この記事では富永啓生(とみなが けいせい)選手がネブラスカ大学で過ごした3シーズンの成績やスタッツ、自己最多記録(キャリアハイ)、歴代記録などをまとめていきますので、ぜひ最後までご覧くださいね!

それではティップ・オフ!!

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手がネブラスカ大学の3年間
(2021-2022〜2023-2024シーズン)で残した成績

ここでは富永啓生(とみなが けいせい)選手がネブラスカ大学に在籍した2021-22~2023-24シーズンまでの3年間で残した実績を見ていきましょう!

 

 

ネブラスカ大学のチーム成績

まずはネブラスカ大学のチーム成績についてです。

ネブラスカ大学は全米トップクラスの強豪校が集うハイメジャー・カンファレンスに分類される「ビッグテン・カンファレンス」というリーグに属しています。

 

NCAAディビジョン1ではシーズンを通してカンファレンス内外のチームと試合を行いますが、最終的にはカンファレンス内での勝敗でポストシーズンに行われるカンファレンス・トーナメントへの出場の可否が決まるんですよ!

富永啓生(とみなが けいせい)選手が所属していた3シーズンを見ると、年々カンファレンス内での勝率が上がっていることがわかります。

ネブラスカ大学の絶対的主力であった富永選手が、どれだけの影響力を持っていたのかがわかるデータとなっていますね!

 

 

 【ネブラスカ大学チーム成績】

シーズン 全体成績 カンファレンス内での勝敗 ホームでの勝敗 アウェイでの勝敗 中立地での勝敗
2021-22 10勝22敗 4勝16敗 7勝12敗 3勝8敗 0勝2敗
2022-23 16勝16敗 9勝11敗 11勝4敗 4勝8敗 1勝4敗
2023-24 23勝11敗 12勝8敗 18勝1敗 3勝8敗 1勝0敗

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手のスタッツ:シーズン平均

次は富永啓生(とみなが けいせい)選手の「シーズン平均」スタッツを見ていきましょう!

スタッツとはstatistics(統計)の略で、スポーツにおいてはプレーの成績のことを指します。

 

 

【富永啓生(とみなが けいせい)選手のスタッツ:シーズン平均】

 シーズン G MIN PTS FG FG% 3P 3P% FT FT% REB AST STL BLK TO PF
2021-22 30 16.4 5.7 2.0/5.3 37.3 1.2/3.6 33.0 0.5/0.6 84.2 1.5 0.6 0.8 0.0 0.3 0.7
2022-23 32 25.1 13.1 4.8/9.6 50.3 2.1/5.2 40.0 1.4/1.7 86.8 1.6 0.7 0.6 0.1 0.8 0.6
2023-24 32 26.0 15.1 5.3/11.3 46.6 2.4/6.3 37.6 2.2/2.5 87.5 2.3 1.4 0.9 0.0 1.2 1.3
キャリア平均 31.3 22..6 11.4 4.1/8.8 46.2 1.9/5.1 37.4 1.4/1.6 86.8 1.8 0.9 0.7 0.0 0.8 1.0

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

【用語説明】

略称 用語説明
G 試合数
MIN 出場時間
PTS 得点
FG フィールドゴール
フィールドゴール成功数/フィールドゴール試投数(アテンプト数)
FG% フィールドゴール成功率
3P 3ポイントショット
3ポイントショット成功数/3ポイントショット試投数(アテンプト数)
3P% 3ポイントショット成功率
FT フリースロー
フリースロー成功数/フリースロー試投数(アテンプト数)
FT% フリースロー成功率
REB リバウンド
AST アシスト
STL スティール
BLK ブロック
TO ターンオーバー
PF パーソナルファウル

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手のスタッツ:シーズントータル

次に、富永啓生(とみなが けいせい)選手の「シーズントータル」でのスタッツを見ていきましょう!

スタッツとはstatistics(統計)の略で、スポーツにおいてはプレーの成績のことを指します。

 

 

【富永啓生(とみなが けいせい)選手のスタッツ:シーズントータル】

 シーズン PTS FG FG% 3P 3P% FT FT% OR DR REB AST STL BLK TO PF
2021-22 170 59/158 37.3 36/109 33.0 16/19 84.2 8 37 45 18 23 1 10 20
2022-23 420 154/306 50.3 66/165 40.0 46/53 86.8 10 41 51 22 18 2 27 31
2023-24 484 169/363 46.6 76/202 37.6 78/80 87.2 8 66 74 45 29 1 38 42
キャリアトータル 1074 382/827 46.2 178/476 37.4 132/152 86.8 26 144 170 85 70 4 75 93

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

【用語説明】

略称 用語説明
G 試合数
MIN 出場時間
PTS 得点
FG フィールドゴール
フィールドゴール成功数/フィールドゴール試投数(アテンプト数)
FG% フィールドゴール成功率
3P 3ポイントショット
3ポイントショット成功数/3ポイントショット試投数(アテンプト数)
3P% 3ポイントショット成功率
FT フリースロー
フリースロー成功数/フリースロー試投数(アテンプト数)
FT% フリースロー成功率
REB リバウンド
AST アシスト
STL スティール
BLK ブロック
TO ターンオーバー
PF パーソナルファウル

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手の自己最多記録(キャリアハイ)

続いて、富永形成選手が大学キャリア3年間で記録した「自己最多記録(キャリアハイ)」について見ていきましょう!

下の表にスタッツ12項目におけるキャリアハイの数値、および記録した試合をまとめましたのでご覧ください。

 

特筆すべきは主要スタッツである得点、リバウンド、アシスト、ブロック、スティールの5項目全てのキャリアハイを最終学年である2023-24シーズンに記録していること。

NBA入りを目指し、着実に総合力を向上させていったこと分かりますね!

 

 

【富永啓生(とみなが けいせい)選手の自己最多記録(キャリアハイ)】 

スタッツ キャリアハイ数値 記録した試合(現地時間)
 得点 31得点 イリノイ大学戦(2024年2月5日)
 出場時間 43分 ノースカロライナステイト大学戦(2021年12月2日)
FG成功数 12本 ミシガン大学戦(2024年3月11日)ほか
FG試投数 18本 ペンステイト大学戦(2023年2月6日)
3P成功数 5本 テキサスA&M大学戦(2024年3月23日)ほか
3P試投数 11本 テキサスA&M大学戦(2024年3月23日)ほか
FT成功数 9本 デュケイン大学戦(2023年11月23日)
FT試投数 10本 デュケイン大学戦(2023年11月23日)
リバウンド 6回 ノースウェスタン大学(2024年1月20日)
ミシガン大学戦(2024年3月11日)
ほか
アシスト 5回 インディアナ大学戦(2024年3月16日)
ブロック 1回 テキサスA&M大学戦(2024年3月23日)ほか
スティール 5回 カンザスステイト大学戦(2023年12月18日)

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手のネブラスカ大学での歴代記録

ネブラスカ大学の3シーズン在籍した富永啓生(とみなが けいせい)選手ですが、そのわずかな期間に数多くの記録を樹立しました。

ここでは富永啓生(とみなが けいせい)選手が記録した様々な歴代記録を、達成した日時順に列挙していこうと思います。

 

 

2024年2月5日(イリノイ大学戦)

キャリア通算3P成功数が149本となり、ネブラスカ大学の歴代10位となる。

なお、11位はクッキー・ベルチャー(1997年〜2001年に在籍)の146本、12位はタロン・ルー(1996年〜1998年)の145本。

 

2024年2月11日(ミシガン大学戦)

キャリア通算3P成功数が150本を超える。(152本)

ネブラスカ大学の選手として150本以上の3Pを成功させた史上9人目の選手となる。

 

2024年2月22日(インディアナ大学戦)

キャリア通算3P成功数が159本となり、ネブラスカ大学の選手で歴代8位となる。

 

2024年3月11日(ミシガン大学戦)

キャリア通算得点が1,000点を突破。(1,012点)

ネブラスカ大学で通算得点1,000点に達した史上31番目の選手となる。

 

2024年3月17日(ビッグテン・カンファレンス・トーナメント準決勝:イリノイ大学戦)

2023-24シーズンの3P成功数71本を記録。

1シーズンに70本以上の3Pを決めたネブラスカ大学史上9人目の選手となる。

 

2024年3月23日(NCAAトーナメント1回戦:テキサスA&M大学)

キャリア通算1,074得点を記録。

ネブラスカ大学の歴代通算得点ランキング30位となる。

1シーズン通算3P成功数が76本で、ネブラスカ大学歴代8位の記録を樹立。

キャリア通算3P成功数は178本で、ネブラスカ大学歴代7位の記録を樹立。

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手の表彰歴・受賞歴

富永啓生(とみなが けいせい)選手はネブラスカ大学に在籍した3シーズンで数多くの記録を打ち立て、強豪がひしめくビッグテン・カンファレンスにおいてトップクラスの選手として活躍しました。

このため、富永選手は大学キャリアの中でいくつもの賞を受賞しているんですよ!

ここでは富永選手が受賞した賞の数々をまとめていこうと思います。

 

【富永啓生(とみなが けいせい)選手の表彰歴・受賞歴】 

 表彰・受賞の名称 受賞年および受賞シーズン 
ビッグテン・オール・トーナメント・チーム(Big Ten All-Tournament Team)  2024年
オール・ビッグテン・セカンドチーム(All-Big Ten Second Team)  2023-24シーズン(コーチ投票)
オール・ビッグテン・サードチーム(All-Big Ten Third Team) 2023-24シーズン(メディア投票)
プレシーズン・オールビッグテン(Preseason All-Big Ten)  2023-24シーズン
オノラブル・メンション・オールビッグテン(Honorable-Mention All-Big Ten) 2023年(メディア投票およびコーチ投票)
アカデミック・オールビッグテン(Academic All-Big Ten) 2023年
ネブラスカ・スカラーアスリート・オナー・ロール(Nebraska Scholar-Athlete Honor Roll) 春:2023年
秋:2021年〜2023年
NABCオナーズ・コート(NABC Honors Court) 2023年

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富永啓生選手のシーズン別個人成績

ここまで富永啓生(とみなが けいせい)選手のネブラスカ大学3年間の成績を見てきましたが、いかがでしたか?

続いては、より細かく、富永選手の個人成績をシーズンごとに見ていこうと思います。

 

ちょっとその前に、富永選手がネブラスカ大学に編入するまえに在籍していたレンジャー短期大学での個人成績を簡単にまとめましたのでご覧ください。

【レンジャー短期大学での個人成績】

シーズン G MIN PTS FG% 3P% FT% REB AST STL BLK
2019–20 31 2.0 16.8 54.9 47.9 85.5 2.3 0.7 1.1 0.3
2020–21 27 6.8 16.3 51.0 48.7 88.3 2.4 1.6 1.0 0.1
キャリア平均 29 4.4 16.6 53.0 48.3 86.9 2.4 1.1 1.1 0.2

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【用語説明】

略称 用語説明
G 試合数
MIN 平均出場時間
PTS 得点
FG% フィールドゴール成功率
3P% 3ポイントショット成功率
FT% フリースロー成功率
REB リバウンド
AST アシスト
STL スティール
BLK ブロック

 

3Pシュートを得意としているとはいえ、2シーズン平均48.3%で決めているというのは恐ろしいですね!笑

それではここから、ネブラスカ大学での富永啓生(とみなが けいせい)選手の個人成績をシーズンごとに見ていきましょう!

 

 

2021-2022シーズンの個人成績

まずはNCAAディビジョン1デビューとなった2021-2022シーズンです。

 

富永選手は移籍1年目からチームの戦力として活躍したものの、チームとしてはビッグテン・カンファレンス・トーナメント1回戦でノースウェスタン大学に敗れシーズン終了。

レギュラーシーズンでのチーム成績は通算10勝22敗、カンファレンス内では4勝16敗となり、カンファレンス順位は14位(最下位)でした。

 

 

富永選手の個人成績は以下の通りです。

 

【富永啓生(とみなが けいせい)個人成績】

G MIN PTS FG FG% 3P 3P% FT FT% REB AST STL BLK TO PF
30 16.4 5.7 2.0/5.3 37.3 1.2/3.6 33.0 0.5/0.6 84.2 1.5 0.6 0.8 0.0 0.3 0.7

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

【用語説明】

略称 用語説明
G 試合数
MIN 出場時間
PTS 得点
FG フィールドゴール
フィールドゴール成功数/フィールドゴール試投数(アテンプト数)
FG% フィールドゴール成功率
3P 3ポイントショット
3ポイントショット成功数/3ポイントショット試投数(アテンプト数)
3P% 3ポイントショット成功率
FT フリースロー
フリースロー成功数/フリースロー試投数(アテンプト数)
FT% フリースロー成功率
REB リバウンド
AST アシスト
STL スティール
BLK ブロック
TO ターンオーバー
PF パーソナルファウル

 

 

2022-2023シーズンの個人成績

キャリア2年目となった2022-2023シーズン。

この年の活躍は圧巻の一言でした。

まさに富永啓生(とみなが けいせい)覚醒の年と言っても過言ではないでしょう。

 

年明けの2023年1月までは成績に波がある印象でしたが、2月に行われたペンステイト大学戦でキャリアハイの30得点を記録。

そこから5試合連続を含む、計6試合の20得点オーバーを叩き出し、瞬く間に全米クラスの選手の1人となってしまいました。

 

 

この年の覚醒の要因となったのが「2ポイント」での得点が取れるようになったことでしょう。

警戒されている3Pシュートを囮にしたドライブやカッティングを多用し、シーズンを通して62.4%もの2ポイントフィールドゴールを記録しました。

これがなんとNCAAディビジョン1に所属する選手の中で85位の数字。

2ポイントフィールドゴールは基本的にはビックマンが上位に来やすい項目であり、富永選手のようなシューターが記録する数値としては驚異的なものだったと思います。

 

 

そんな富永選手の活躍もあり、レギュラーシーズンでのチーム成績は通算16勝16敗、カンファレンス内では9勝11敗となり、カンファレンス順位は11位でした。

しかし、残念ながらビッグテン・カンファレンス・トーナメントでは昨年同様1回戦でミネソタ大学に敗れシーズン終了となりました。

 

 

富永選手の個人成績は以下の通りです。

 

【富永啓生(とみなが けいせい)個人成績】

G MIN PTS FG FG% 3P 3P% FT FT% REB AST STL BLK TO PF
32 25.1 13.1 4.8/9.6 50.3 2.1/5.2 40.0 1.4/1.7 86.8 1.6 0.7 0.6 0.1 0.8 0.6

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

【用語説明】

略称 用語説明
G 試合数
MIN 出場時間
PTS 得点
FG フィールドゴール
フィールドゴール成功数/フィールドゴール試投数(アテンプト数)
FG% フィールドゴール成功率
3P 3ポイントショット
3ポイントショット成功数/3ポイントショット試投数(アテンプト数)
3P% 3ポイントショット成功率
FT フリースロー
フリースロー成功数/フリースロー試投数(アテンプト数)
FT% フリースロー成功率
REB リバウンド
AST アシスト
STL スティール
BLK ブロック
TO ターンオーバー
PF パーソナルファウル

 

 

2023-2024シーズンの個人成績

大学キャリア最終年となった2023-2024シーズン。

結果としては期待通りの活躍を果たしたと言っても過言ではないでしょう。

 

ネブラスカ大学のエースプレイヤーとして昨シーズン以上の強いプレッシャーを受けながらも、昨シーズンと同等のシュート効率で得点を重ねました。

また、ガードとしてのスキルも向上させ、アシストができるようになったというのも大きな成長でした。

 

 

結果としてチームはレギュラーシーズンで通算22勝9敗、カンファレンス内では12勝8敗となり、カンファレンス順位は3位に大きく上昇。

第3シードとして出場したビッグテン・カンファレンス・トーナメントでは、準々決勝でインディアナ大学を93-66で破り勝利。

初の準決勝ではイリノイ大学に87-98で敗れたものの、NCAA選考委員会からの推薦枠として悲願のNCAAトーナメント(マーチマッドネス)出場を掴み取りました。

 

 

ネブラスカ大学としては10年ぶりの出場となったNCAAトーナメント。

サウスリージョンの第8シードとして迎えた1回戦では第9シードのテキサスA&M大学との対戦となり、富永選手は25得点の活躍をしましたが、結果は83-98で敗退。

富永選手にとってこれが大学最後の試合となりました。

 

 

富永選手の個人成績は以下の通りです。

 

【富永啓生(とみなが けいせい)個人成績】

G MIN PTS FG FG% 3P 3P% FT FT% REB AST STL BLK TO PF
32 26.0 15.1 5.3/11.3 46.6 2.4/6.3 37.6 2.2/2.5 87.5 2.3 1.4 0.9 0.0 1.2 1.3

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

【用語説明】

略称 用語説明
G 試合数
MIN 出場時間
PTS 得点
FG フィールドゴール
フィールドゴール成功数/フィールドゴール試投数(アテンプト数)
FG% フィールドゴール成功率
3P 3ポイントショット
3ポイントショット成功数/3ポイントショット試投数(アテンプト数)
3P% 3ポイントショット成功率
FT フリースロー
フリースロー成功数/フリースロー試投数(アテンプト数)
FT% フリースロー成功率
REB リバウンド
AST アシスト
STL スティール
BLK ブロック
TO ターンオーバー
PF パーソナルファウル

 

 

富永啓生(Keisei Tominaga)選手のプロフィール

ここで、富永啓生(とみなが けいせい)選手のプロフィールを見ていきましょう!

 

【富永啓生(とみなが けいせい)選手 プロフィール】

基本情報
国籍 日本
生年月日 2001年2月1日
出身地 愛知県名古屋市守山区
身長 188cm(NCAA登録時点)
体重 81kg(NCAA登録時点)
ポジション シューティングガード/ポイントガード
シュート時の利き手 左手
キャリア情報
高校 桜丘高等学校
大学 レンジャー・カレッジ(NJCAA):2019年〜2021年
ネブラスカ大学(NCAAディビジョン1):2021年〜2024年
NBAドラフト 2024年のドラフト外(インディアナ・ペイサーズとエグジビット10契約を締結)

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 

 

ネブラスカ大学バスケットボール

続いては、チームとしてのネブラスカ大学男子バスケットボール部、通称”ネブラスカ・コーンハスカーズ”について見ていきましょう。

 

ネブラスカ大学はNCAAディビジョン1のビッグテン・カンファレンスに所属するスポーツ強豪校ですが、男子バスケットボールにおいてはカンファレンス内で力の弱い立場にあります。

実際、富永選手がNCAAトーナメントに導いた2023-2024シーズンまでは、実に10年間もの間出場から遠ざかっていました。

 

 

【ビックテン・カンファレンス過去11年のNCAAトーナメント出場校】

※表は左側にスクロールすることが可能です。

大学名 2024 2023 2022 2021 2019 2018 2017 2016 2015 2014 2013
アイオワ大学
イリノイ大学
インディアナ大学
ウィスコンシン大学
オハイオステイト大学
ネブラスカ大学
ノースウェスタン大学
パデュー大学
ペンステイト大学
ミシガン大学
ミシガンステイト大学
ミネソタ大学
メリーランド大学
ラトガース大学

※2020年はCOVID-19の影響によりNCAAトーナメント中止。

 

 

 

当然2023-2024シーズンも、ネブラスカ大学がNCAAトーナメント出場を果たすと予測していた方はほとんどいなかったと思います。

それを覆してのビッグテン・カンファレンス3位、NCAAトーナメント出場ですから、富永選手の功績がいかに凄いかがわかりますね!

 

残念ながら、ネブラスカ大学史上初のNCAAトーナメントでの勝利はなりませんでしたが、富永選手は間違いなくネブラスカ大学の歴史に名を刻んだと言って良いでしょう。

 

ネブラスカ大学についてより詳しく知りたいという方はこちらの記事もぜひお読みください!

 

 

ビッグテン・カンファレンスとは

さて、次は「ビッグテン・カンファレンス」について見ていきましょう!

 

ネブラスカ大学が所属するNCAAディビジョン1には合計32個の「カンファレンス」と呼ばれるリーグが存在します。

基本的にアメリカのカレッジスポーツはこのカンファレンス単位でリーグ戦を行っており、カンファレンス内で上位の成績を残すことでポストシーズンに当たるカンファレンス・トーナメントやNCAAトーナメントへの進出が可能になる仕組みとなっているんですよ。

 

 

そして、ネブラスカ大学の属する「ビッグテン・カンファレンス」は、アメリカン・フットボールも含めるとおそらく全米で1・2を争う強豪カンファレンスでしょう。

トップシックスリーグと呼ばれる全米屈指の強豪カンファレンスの、過去11年間のカンファレンス内のNCAAトーナメント出場校数をご覧ください。

 

【トップシックスリーグのNCAAトーナメント出場校】

※表は左側にスクロールすることが可能です。

 カンファレンス名 出場校数
2024年 2023年 2022年 2021年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年
 ビッグテン・カンファレンス 6 8 9 9 8 4 7 7 7 6 7
アトランティック・コースト・カンファレンス 5 5 5 7 7 9 9 7 6 6 4
サウス・イースタン・カンファレンス 8 8 6 6 7 8 5 3 5 3 3
ビッグ・12・カンファレンス 8 7 6 7 6 7 6 7 7 7 5
パック・12・カンファレンス 4 4 3 5 3 3 4 7 4 6 5
ビッグ・イースト・カンファレンス 3 5 6 4 4 6 7 5 6 4 8

※2020年はCOVID-19の影響によりNCAAトーナメント中止。

 

 

もちろん年によりますが、基本的にはNCAAで最も多くの大学がNCAAトーナメントに出場するリーグと言っても過言ではないでしょう。

最も多くのチームが出場するというと簡単なように聞こえますが、むしろそれだけ強豪校が多く所属しているということ。

 

2023-2024シーズンのネブラスカ大学はそんな強豪達を押し除けてのNCAAトーナメント出場だったということですね!

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手の経歴

続いて、富永啓生(とみなが けいせい)選手の経歴について簡単にまとめていこうと思います。

NCAAでも屈指のシューターとして名を馳せた富永選手が、どのような経緯でNCAAディビジョン1加入へ至ったのかを一緒に見ていきましょう!!

 

 

幼少期〜高校時代

2001年2月1日、元バスケットボール選手であった両親の元に生まれた富永選手は、幼少期からバスケットボールに触れる環境で育ちました。

その後、地元愛知県の春日井市立岩成台中学校から県内屈指のバスケットボール強豪校である桜丘高等学校へ進学。

 

桜丘高等学校では3年時の2018年に第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)へ出場しています。

準決勝では、のちに日本代表でチームメイトとなる河村勇輝選手擁する福岡第一高校と激突し、前半だけで31得点を記録するも後半は6得点に抑え込まれチームも敗退。

翌日行われた帝京長岡高校との3位決定戦では、46得点というモンスターパフォーマンスを記録し、チームを全国3位に導いています。

また、出場した全6試合で35得点以上を記録し、平均得点39.8点でウインターカップの大会得点王に輝きました。

 

 

高校卒業後の進学先は、はじめは国内の大学進学も考えていたようですが、高校3年時に出場した2018年8月U18アジア選手権をきっかけにアメリカ留学を希望するようになったそうです。

留学先についてはNCAAの大学からもオファーがあったようですが、英語などの学力を考慮し、NJCAA(全米短期大学体育協会)の1部リーグに所属するレンジャー・カレッジへの進学を決めました。

 

 

カレッジ(米大学)時代

 

【レンジャー・カレッジ】

富永啓生(とみなが けいせい)選手にとってアメリカ留学1年目となった2019-2020シーズン。

入学したレンジャー・カレッジはテキサス州レンジャーにあり、テキサス州の中で最も古くから存在する短期大学の1つです。

レンジャー・カレッジはNational Junior College Athletic Association (NJCAA:全米短期大学体育協会)のリージョンⅤ(ファイブ)というリーグに所属しており、全米大会に何度も出場したことのあるバスケ強豪校です。

 

そんなレンジャー・カレッジで即戦力として活躍した富永選手は、入学1年目からシーズン31試合に出場し、平均得点16.8点を3ポイント成功率47.9%という驚異的な確率で決めました。

この活躍もあり、富永選手はオールリージョン・Vチームとカンファレンス・ファーストチームに選出されています。

 

2年目のシーズンが開幕してすぐの2020年11月11日、ついに2021-2022シーズンよりNCAAディビジョン1のビッグテン・カンファレンスに所属するネブラスカ大学への編入が決定。

吉報で始まった2020-2021シーズンは、27試合に出場。

平均得点16.3得点を3ポイント成功率48.7%という確率で叩き出し、レンジャー・カレッジをNJCAAディビジョン1男子バスケットボール選手権の準決勝に導きました。

NJCAA屈指のスター選手となった富永選手は2シーズン連続となるオールリージョン・Vチームとカンファレンス・ファーストチームに選出。

さらに、NJCAAディビジョン1のオールトーナメントチームおよびチャールズ・セッシャー・スポーツマンシップ賞、NJCAAディビジョン1オールアメリカン・セカンドチームにも選出されました。

こうしてレンジャー・カレッジを有終の美で終えた富永選手はネブラスカ大学へと旅立ちます。

 

 

【ネブラスカ大学】

富永啓生(とみなが けいせい)選手にとってネブラスカ大学での1年目となった2021-2022シーズンは、同じシューティングガードのポジションであるスター選手で、のちに2022年NBAドラフト2巡目40位指名を受けるブライス・マクゴーウェンズの控えとして活躍しました。

NJCAAで2シーズンを過ごしていた富永選手はもともとネブラスカ大学に2年間所属する予定でしたが、NCAAが新型コロナウイルスの影響を受けた選手達のことを考慮し、全学生のNCAAの在学資格を1年延長することを発表。

これにより、富永選手はNCAAで3シーズン過ごすことができることになりました。

 

控えとはいえローテーションメンバーの1人となっていた富永選手は、シーズン30試合に出場し、平均得点5.7点を記録。

特に2021年11月27日に行われたサウスダコタ大学との一戦では、5本の3ポイントを決めて23得点を記録し、NCAAでもエリートシューターとしての片鱗を見せ始めました。

 

 

ネブラスカ大学ので2シーズン目となる2022-2023シーズン、この年は富永選手にとって飛躍のシーズンとなりました。

まず、スタメンだったブライス・マクゴーウェンズがNBA入りを果たしたことで富永選手がスタメンに昇格し、出場時間が大幅に増加。

これにより、チーム内での役割が大きく変化し、ボールを持つ機会が非常に多くなりました。

シーズンの前半こそなかなか本領を発揮できずにいましたが、2023年2月5日に行われたペンシルベニア州立大学戦にてキャリアハイの30得点を叩き出すと覚醒モードに突入。

その後、5試合連続での20得点オーバーの試合を記録したのです。

 

この活躍に対し、ビッグテン・カンファレンスが公式YouTubeで取り上げたり、NBAのスーパースター”ステフィン・カリー”がTwitter上でリアクションを示したりするなど、富永選手の知名度は一気に全米クラスへ駆け上がりました。

最終的に、このシーズンは平均得点13.1得点、3ポイント成功率40%と大きく成績を伸ばすことに成功していますよ。

 

シーズン終了後にはNBAドラフトに大学卒業前にエントリーするという「アーリーエントリー」を発表し、2023年5月30日にはインディアナ・ペイサーズとのワークアウトを実施。

しかし、翌日の5月31日にはアーリーエントリーを取り下げ、ネブラスカ大学でもう1年プレイすることを表明しました。

 

 

大学最終年となった2023-2024シーズン、チームのエースとなった富永選手は、オフシーズンの体重増量が功を奏し、シーズンを通じて安定して得点を記録することに成功。

ネブラスカ大学も、3ポイントシュートと機動力を武器にしたオフェンスとチーム全体で統率の取れたディフェンスで、NCAAディビジョン1の強豪たちを打ち破り、レギュラーシーズンで通算22勝9敗、カンファレンス内では12勝8敗を記録。

ビックテン・カンファレンス内のカンファレンス順位は昨年の11位から3位に大きく上昇しました。

 

特に、2024年1月9日に行われたパデュー大学との一戦では、当時全米ランキング1位を相手に88-72と大金星をあげ、富永選手もこの試合3ポイント5本を決めて19得点を記録し、勝利に大きく貢献しています。

また、2024年2月4日に行われたイリノイ大学戦では、チームは延長の末に敗れたものの、キャリアハイとなる31得点を記録。

レギュラーシーズン最終戦となった2024年3月10日のミシガン大学戦でも30得点を決め、チームを勝利に導きました。

 

ポストシーズンに行われたカンファレンス・トーナメントでは第3シードで出場し、準決勝でイリノイ大学に逆転負けを喫し3位で終わったものの、NCAA選考委員会の推薦を勝ちとり、富永選手は自身初となるNCAAトーナメント出場が決定。

これはネブラスカ大学にとっても10年ぶりとなるNCAAトーナメント出場となりました。

 

NCAAトーナメントにサウスリージョンの第8シードとして出場したネブラスカ大学は、1回戦で第9シードのテキサスA&M大学と対戦。

富永選手は25得点の活躍をしましたが、残念ながら結果は83-98で敗退。

富永選手にとってこれが大学最後の試合となりました。

 

 

2024年4月5日(現地時間4日)、NCAAトーナメント準決勝の前に行われた「カレッジ・スラムダンク・アンド・3ポイント・チャンピオンシップ」において、3ポイントコンテストの部門に出場した富永選手は圧巻のパフォーマンスで優勝を果たしました。

さらに、富永選手は4月6日(現地時間5日)に行われたNCAA男子バスケットボールの最上級生のみが出場可能なオールスターゲーム「リーシーズNABCオールスターゲーム」にも出場。

チームウェストとして9得点3リバウンドを記録し、勝利に貢献しました。

 

 

2024年4月19日、富永選手はネブラスカ州の州知事であるジム・ピレン知事よりネブラスカ州の親善大使に任命されました。

同時に、ネブラスカ州の一般人として受けられる最高の栄誉である「ネブラスカ提督」称号も授与されています。

 

 

富永選手は2024年のNBAドラフトにエントリーを表明し、NBAチームのサクラメント・キングス、ロサンゼルス・クリッパーズの2チームとワークアウトを実施しましたが、ドラフト当日での指名はありませんでした。

 

 

日本代表歴

富永啓生(とみなが けいせい)選手は若くして日本代表入りを果たしており、多くの経験を積んでいます。

そんな富永選手の日本代表での経歴をご紹介していこうと思います!

 

 

男子バスケットボールでの日本代表歴

日本代表への初招集は、富永選手が高校2年生であった2017年7月のU16日本代表強化合宿。

当時のアンダーカテゴリーの日本代表監督であるトーステン・ロイブルHC(ヘッドコーチ)に「ダイヤモンドを発見した」と言わしめました。

その後、2018年8月に行われた男子バスケットボールアジアU18選手権において日本代表に選出され、チームの5位入賞に貢献しています。

 

 

次の招集は2022年7月に行われたFIBAワールドカップ・アジア予選となりました。

A代表デビュー戦は予選Window3のオーストラリア戦となり、いきなりチーム最多の18得点を記録。

同月に行われたFIBAアジアカップでも召集を受け、準決勝のオーストラリア戦にてこの試合最多の33得点を叩き出しました。

 

 

大学4年生となった2023年9月にはFIBAワールドカップ本戦にも出場し、トム・ホーバスHC率いる「AKATSUKI JAPAN(アカツキジャパン)」のパリオリンピック出場に大きく貢献しました。

特に、17位〜32位決定戦のカーボベルデ戦では成功率脅威の75%で6本の3ポイントを決め、「プレーヤー・オブ・ザ・ゲーム」に選出されています。

 

 

2024年7月に開幕するパリオリンピック本戦にも招集が決定しています。

 

 

3x3での日本代表歴

富永選手は3人制バスケットボール「3x3(スリーオンスリー)」でも代表経験があります。

初招集は2019年のFIBA U23ネーションズリーグですが、日本代表は予選敗退。

 

その後、2021年7月に開幕した東京オリンピックの日本代表に選出され、準々決勝に進出するもラトビアに18-21で敗れ、6位入賞に終わりました。

 

 

富永啓生(とみなが けいせい)選手のプレースタイル

富永啓生(とみなが けいせい)選手のプレースタイルを一言で言うと「圧倒的な3ポイントシュート能力を誇る長距離シューター」。

その実力は現地の実況に「和製ステフィン・カリー」と称されるほどです。

ゴールデンステイト・ウォリアーズのスーパースター”ステフィン・カリー”本人からも認知をされており、2019年6月に来日した際には富永選手への激励の言葉を贈っています。

 

2024年4月5日(現地時間4日)に開催された「カレッジ・スラムダンク・アンド・3ポイント・チャンピオンシップ」の3ポイントコンテストに出場した際にはその実力を遺憾無く発揮し、日本人選手初となる優勝。

アメリカにおいても世代No.1シューターであることを証明しました。

 

 

まとめ

今回は「富永啓生(とみなが けいせい)選手がネブラスカ大学で過ごした3シーズンの成績」についてご紹介しました。

いかがでしたでしょうか?

 

もはや「体格で劣る日本人はバスケで勝てない」と言われていた時代は終わり、多くの日本人選手たちが海外のリーグに挑戦しています。

特にNCAAディビジョン1はアメリカ最高峰のリーグであり、そこで日本人選手が活躍すればするほどNBA入りの可能性が高まるわけですから、NBAファンとしては応援しない訳にはいきませんよね!笑

 

今回ご紹介した富永啓生(とみなが けいせい)選手以外のNCAAディビジョン1で活躍した日本人選手についてもまとめていますので、そちらの記事もぜひご覧くださいね!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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