こんにちは!
NBA好きブロガーのおしょうサンドです。
バスケットボールにおいて、試合の流れを左右する重要なルールの1つである「タイムアウト」。
皆さんはどれほど正確に理解しているでしょうか?
バスケ観戦をしたことがある方であれば、クォーターの間やハーフタイム以外の時間に試合が中断され、選手が一度ベンチに引き返すシーンを見たことがあると思います。
試合中に何度も起きるこのシーンをきちんと理解すれば、プレイヤーはもちろん、観戦も一段と面白いものになるはずです。
そこで今回は「タイムアウト」について基本ルールや効果的な使い方を解説していこうと思います。
タイムアウトの取り方やタイミング、取れる回数や時間、取る目的・役割など試合観戦に役立つ情報をまとめていますので、ぜひ最後までごらくださいね!
それでは早速、ティップオフ!!
目次
バスケのタイムアウトとは?取り方や回数、時間などの基本ルールを解説!
BリーグとNBAでは違う?
バスケットボールにおける「タイムアウト」とは、各チームのコーチが持つ”試合を一時中断する権利”のことです。
両チームともに同じ回数のタイムアウトを使うことが可能で、どちらかのチームがタイムアウトを使うと、両チームの選手が一時的にベンチに下がることになります。
選手に意図的な休憩時間を持たせたり、試合の流れを物理的に断ち切ったりするなど、使う理由は様々。
バスケットボールという競技をより面白いものにするために必要不可欠なルールの1つと言えるでしょう!
ここでは、そんな「タイムアウト」の取り方や取り消し方、取れる回数や時間について解説します。
バスケットボールをプレイする方はもちろん、観戦をより楽しみたいという方も要チェックですよ!
タイムアウトの「取り方」と「取り消し方」
まずはタイムアウトの「取り方」と「取り消し方」について解説します。
試合中にタイムアウトを取得したいと思った時は、基本的には「テーブル・オフィシャルズ(審判をサポートする役割を担う人々)」にタイムアウトを取りたい旨を伝えればOK。
その後はテーブル・オフィシャルズが主審に伝え、試合が止まったタイミングで主審がタイムアウトをコールします。
試合中は声援などで声が届きにくい場合もあるため、両手でアルファベットの「T」を作るジェスチャーをすることで正確に意図を伝えることが可能ですよ。
タイムアウトを要求できるのは基本的に「コーチ」と「アシスタントコーチ」のみ。
ただしNBAは例外で、ボールを保持しているチームがタイムアウトを要求したい場合やプレイが止まっている場合などにはコート内の選手たちも直接主審に要求することが可能となっていますよ。
また、滅多にないことですが、両チームが同じタイミングでタイムアウトの要求をした場合は、先に要求をしたチームのタイムアウトとして消費されるというのも知っておきましょう。
一方、要求したタイムアウトを取り消したい場合も「テーブル・オフィシャルズ」にその旨を伝えればOKです。
ただし、すでに主審に伝わってしまったタイムアウトはプレイが止まったタイミングでコールされてしまうため、取り消すことは難しいということを覚えておきましょう。
「Bリーグ」のタイムアウトを取れる「回数」や「時間」はどれくらい?
続いて、タイムアウトを取れる「回数」と「時間」について解説します。
タイムアウトの取得回数や1回あたりの時間は年齢やリーグによって様々。
ここでは日本の男子プロバスケットボールリーグである「Bリーグ」と小学生以下の子どもたちがプレイする「ミニバス」について解説していこうと思います。
【Bリーグ】
日本の男子プロバスケットボールである「Bリーグ」は、1クォーター10分の4クォーター制。
取得できるタイムアウトの数は試合の前半で2回、後半で3回の計5回です。
1回のタイムアウトの時間は60秒で、延長戦でも同じタイムアウトが各チーム1回ずつ取得可能となります。
ただし、タイムアウトの回数については細かなルールがあるので注意が必要ですよ。
タイムアウトの持ち越しはできないため、たとえ前半で1回しかタイムアウトを使っていなかったとしても後半で使用できるタイムアウトは3回のみです。
また、第4クォーターの残り2分を切った場面では、後半で1度もタイムアウトを使っていなかった場合でも使えるタイムアウトは最大2回に減ってしまいます。
このため実際の試合では、前半の終了間際や第4クォーターの2分を切る少し前に、特に必要がなかったとしてもタイムアウトを取得するシーンがみられることもありますよ。
【ミニバス】
主に小学生以下の子どもがプレイするミニバスは、1クォーター6分の4クォーター制。
試合時間が短いため、取れるタイムアウトの回数は1クォーターに1回までと決まっています。
各クォーターで必ずしも使用する必要はありませんが、次のクォーターに持ち越すことはできないので注意が必要ですね。
1回のタイムアウトの時間も45秒と、大人の試合と比較すると短くなっています。
「NBA」のタイムアウトを取れる「回数」や「時間」はどれくらい?
最後に「NBA」でのタイムアウトの取得回数や1回あたりの時間について解説していきます。
アメリカの男子プロバスケットボールリーグである「NBA」は、1クォーター12分の4クォーター制。
試合時間が長い分タイムアウトの回数も多く、1試合を通じて計7回のタイムアウトを取得することができますよ。
1回のタイムアウトの時間も75秒とBリーグよりも15秒長く設定されています。
ただ、NBAもタイムアウトの回数についてはルールを細かく設定しているので注意が必要。
前半、後半でのタイムアウトの回数制限はありませんが、第4クォーターに入った時点で最大4回までという制限があります。
また、第4クォーターの試合時間残り3分以降は最大2回までと決まっていますよ。
これらはいずれも試合終盤にタイムアウトが集中し、試合が頻繁に止まることを防ぐため。
試合を円滑に進めることで、観戦する人たちがより楽しめるように作られたルールというわけですね!
バスケのタイムアウトが取れるタイミングは基本的にゲームの時間が止まった時
試合を一時中断させることができるタイムアウト。
戦術の変更を行なったり、流れを断ち切ったりするために使用され、バスケットボールというスポーツをより面白いものにしてくれる要素の1つですが、いつでも取得できるわけではありません。
逆転のシュートをタイムアウトで妨害できてしまっては試合がつまらなくなってしまうので、当然と言えば当然ですよね。
タイムアウトが取得できるタイミングは、原則としてゲームの時間(タイムクロック)が止まった時のみ。
例えば、審判がファールやバイオレーションをコールした時やボールがコートの外に出た時などが当てはまりますね。
例外として、相手チームがシュートを決めた直後の自分チームのスローインのタイミングは、時間が止まっていなくてもタイムアウトの取得が可能です。
通常のシュートだけでなく、相手チームのフリースローの場合でも最後の1本が成功した直後にタイムアウトを取得することができます。
試合終盤は逆転を図るために、試合終了間際の相手のシュートが入ったタイミングでタイムアウトを取得し、セットオフェンスや奇襲を実行するシーンが多くみられますよ!
一方で、自分のチームがシュートを決めたタイミングではタイムアウトの取得はできないので注意してください。
これは相手チームの速攻やカウンターのチャンスを奪わないために作られたルールだそうです。
監督にはどんな狙いがあるの?バスケのタイムアウトの目的・役割を解説!
1試合の中で監督がタイムアウトを要求する場面は何度も見られますが、試合の流れや点差などによってタイムアウト取得する狙いは異なります。
試合に勝利するため、監督たちは最も効果的なタイミングでタイムアウトを申請しているんですよ。
タイムアウトの目的や役割を知っておけば、プレイも観戦もより面白いものになるはず!
そこで、ここではタイムアウトの目的や役割について代表的な以下の4つをご紹介していこうと思います。
【タイムアウトの目的・役割 4選】
- 選手を休ませる
- 試合の流れを断ち切る・変える
- チーム戦略変更のために戦術を正確に伝える、セットプレーや奇襲を仕込む
- ハーフコートからオフェンスを始めたい
それぞれについて要求するシーンの例を交えて解説していきますので、参考にしてみてくださいね!
選手を休ませる
タイムアウトを要請する目的の1つが「選手を休ませるため」です。
バスケットボールはオフェンスとディフェンスが激しく入れ替わるスポーツであり、選手たちは身体の接触や前後左右へのフットワークによりどんどん体力を消耗していきます。
クォーター間に休憩はあるものの、それだけでは十分な休息と言えるはずもなく、そのままプレイを続行すれば大怪我につながってしまうことも。
タイムアウト時のベンチではコーチが戦術を伝えている姿が注目されがちですが、アイシングやテーピングの巻き直し、水分補給に疲労回復マッサージなど、各チームのメディカルスタッフの腕の見せ所でもあると思います。
特に接戦の試合では、60秒や75秒という短い時間の中で主力選手の体力を回復させることは勝利に直結するため、選手の疲労度合いを把握してタイムアウトを使うことが非常に重要です。
試合の流れを断ち切る・変える
タイムアウトを要請する目的の2つ目は「試合の”流れ”を断ち切るため」です。
バスケットボールには、片方のチームが試合を優位に進め続ける”流れ”という現象があります。
”流れ”は必ずしもずっと続くわけではなく、先ほどまで劣勢だったチームが急に優勢になる現象を「”流れ”が変わった」と表現します。
この”流れ”には選手の調子や会場の空気などが大きく影響していますが、勝利をするためにはこの”流れ”を相手に渡さないことや自分たちに引き寄せることが非常に重要。
このため、バスケットボールでは相手チームが”流れ”をつかみ連続で得点を重ねられた時などに、タイムアウトを取ることが多々あります。
そんなシーンでのタイムアウトは、相手チームに行ってしまった”流れ”を物理的に1度断ち切り、自分たちに引き寄せるために要求されたものだと理解しましょう!
チーム戦略変更のために戦術を正確に伝える、セットプレーや奇襲を仕込む
タイムアウトを要請する目的の3つ目は「チーム戦略の変更」です。
試合の場面によって目的が少し分かれるため、大きく以下の2つに分けて目的を解説していこうと思いますよ!
- 戦術を正確に伝える
- セットプレーや奇襲を仕込む
【戦術を正確に伝える】
試合開始直後やハーフタイム明けすぐなど残り時間が十分にあるタイミングでタイムアウトをとる場合は、「戦術を正確に伝える」目的で使用されている可能性があります。
各チームが試合前から戦術を決めて望みますが、それが必ずしも相手に通用するとは限りませんよね。
相手チームが対策を取っていたり、想定した戦術を仕掛けてこなかったりなど、早急に戦術の変更が必要となる場面も数多くあるはずです。
ただ、コート内の選手たちだけでは全員の意思を統一することが難しい。
例えばディフェンス1つをとっても、ゾーンディフェンスなのか、マンツーマンディフェンスなのか、誰が誰にマッチアップするのかなど決めておきたいことは山ほどあります。
そんな時にタイムアウトを要求して選手たちに新しい戦術を共有することで、試合を優位に進めることができるというわけです。
【セットプレーや奇襲を仕込む】
試合時間残りわずかなタイミングで使用されるタイムアウトは、「セットプレーや奇襲を仕込む」目的で使用されることも多いですよ。
バスケットボールは基本的にオフェンスが有利であり、しかも攻撃のチャンスは交互に訪れるため、比較的接戦になりやすいスポーツだと言われています。
そして試合が接戦になると必ず、ここで点数を取れるかどうかで試合の展開が大きく変わるという重要なシーンが何度があるはずです。
こういった確実に点を取りたい場面では、監督が事前に準備したオフェンス、通称「セットプレー」を行うのが一般的。
そのセットプレーの内容を選手たちに伝えるためにタイムアウトを使用することがあるというわけですね。
また、確実に1点を取りたい場面は、裏を返せば1点を”取られたくない”場面でもあるので、ディフェンス側もその1度だけディフェンスの形を変えてるなどして相手のセットプレーを防ぐための奇襲をかけます。
BリーグやNBAのようなハイレベルな試合では、こういったヘッドコーチ同士の読み合いも試合観戦の醍醐味の1つです。
ハーフコートからオフェンスを始める
タイムアウトを要請する目的の4つ目は「ハーフコートからオフェンスを始める」ことです。
バスケットボールの試合ではオフェンスは基本的に自陣ゴール側のエンドライン(ゴールの後ろに引かれる線)からのスローインでスタートします。
ただし、以下の3つの条件が重なった状況では、相手チームのリング側にあるスローインラインと呼ばれる線からのスローインでオフェンスを始めることができます。
- 第4クォーターまたは延長戦で、試合の残り時間が2分以下
- 自陣ゴール下からのスローインで試合が再開する
- ボールを保持しているチームがタイムアウトを要求した
このルールをうまく活用すれば、1秒でも省略したい接戦の状況でボールを運ぶ時間を省略することができるというわけですね。
また、ゴールまでの距離が近くなれば必然的にドリブルやパスの回数も減りますから、相手にボールを取られるリスクも減り、得点できる可能性も高まります。
先述したセットプレーの伝達もそうですが、接戦の場面で確実に1点を取るために試合終盤までタイムアウトを残しておくのが一般的と言えるでしょう!
まとめ|バスケのタイムアウトとは?効果的に使うにはタイミングが重要
今回はバスケットボールのルールの1つである「タイムアウト」について詳しく解説してきました。
いかがでしたでしょうか?
バスケットボールは流れのスポーツですので、タイムアウト1つで試合展開が大きくかわることも頻繁にあります。
選手たちのコンディションを調整したり、戦術を変更したりすることができるタイムアウトは、チームを率いるヘッドコーチの一番の腕の見せ所と言えるかもしれませんね。
また、観戦する際にもタイムアウトの目的を深く理解していれば、より楽しんで試合を観ることができるはずですよ!
他にもバスケットボールの代表的なルールについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひそちらもご覧くださいね。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!!