皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2020 ロサンゼルス・レイカーズ VS マイアミ・ヒート」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
NBAファイナル2020に出場したチームの背景を知ろう!
2020年のNBAファイナルはイースタン・カンファレンスチャンピオンの「マイアミ・ヒート」とウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
ロサンゼルス・レイカーズ
2019-20シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 52勝19敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS ポートランド・トレイルブレイザーズ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝1敗(VS ヒューストン・ロケッツ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝1敗(VS デンバー・ナゲッツ) |
「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。
エースは”キング”「レブロン・ジェームズ」。
”バスケの神様”「マイケル・ジョーダン」とどちらが優れているか比較されることもしばしばある、言わずと知れた世界最高のバスケットボール選手の1人です。
さらにレイカーズはこのオフシーズン、トレードにより現役最強ビッグマンの一角である「アンソニー・デイビス」を獲得しました。
2019-20シーズンのレイカーズはこの非常に強力なデュオを中心に、ドワイト・ハワード、レイジョン・ロンド、ダニー・グリーンといったキャリア終盤に差し掛かった選手を多く含むベテラン中心のチームとなっていきました。
このシーズンは新型コロナウイルスの影響を大きく受け、試合数が71試合と少ないシーズンではありましたが、このベテランチームは他を圧倒する勢いで勝利を重ね、カンファレンス首位の座を勝ち取りました。
この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
マイアミ・ヒート
2019-20シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 44勝29敗(カンファレンス5位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝0敗(VS インディアナ・ペイサーズ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝1敗(VS ミルウォーキー・バックス) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS ボストン・セルティックス) |
「マイアミ・ヒート」はフロリダ州マイアミに拠点を置くチームです。
エースは”闘将”「ジミー・バトラー」。
2019-20シーズンが始まる前にフィラデルフィア・76ersから移籍してきたバトラーはヒートでその力を存分に発揮しオールスターのリザーブメンバーにも選出されました。
もう一人のスター選手である「バム・アデバヨ」やこの年ドラフトされたばかりのルーキー「タイラー・ヒーロー」らと共にシーズンを戦いました。
NBAファイナル2020の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2020で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
G | 21 | J・R・スミス (J. R. Smith) | 198 | 100 | 1985年9月9日 |
G | 4 | アレックス・カルーソ (Alex Caruso) | 196 | 84 | 1994年2月28日 |
F | 3 | アンソニー・デイビス (Anthony Davis) | 208 | 115 | 1993年3月11日 |
F | 0 | カイル・クーズマ (Kyle Kuzma) | 203 | 100 | 1995年7月24日 |
G | 28 | クイン・クック (Quinn Cook) | 188 | 85 | 1993年3月23日 |
F | 1 | ケンタビオス・コールドウェル=ポープ (Kentavious Caldwell-Pope) | 196 | 93 | 1993年2月18日 |
F | 37 | コスタス・アデトクンボ (Kostas Antetokounmpo) | 208 | 91 | 1997年11月20日 |
C | 7 | ジャベール・マギー (JaVale McGee) | 213 | 114 | 1988年1月19日 |
F | 10 | ジャレッド・ダドリー (Jared Dudley) | 201 | 102 | 1985年7月10日 |
G | 14 | ダニー・グリーン (Danny Green) | 1989 | 98 | 1987年6月22日 |
G | 5 | タレン・ホートン=タッカー (Talen Horton-Tucker) | 193 | 107 | 2000年11月25日 |
G | 18 | ディオン・ウェイターズ (Dion Waiters) | 191 | 95 | 1991年12月10日 |
F | 12 | デボンテ・カコック (Devontae Cacok) | 203 | 109 | 1996年10月8日 |
C | 39 | ドワイト・ハワード (Dwight Howard) | 208 | 109 | 1985年12月8日 |
F | 88 | マーキーフ・モリス (Markieff Morris) | 208 | 113 | 1989年9月2日 |
G | 9 | レイジョン・ロンド (Rajon Rondo) | 185 | 79 | 1986年2月22日 |
F | 23 | レブロン・ジェームズ (LeBron James) | 206 | 113 | 1985年12月30日 |
※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと
マイアミ・ヒートの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
F | 4 | KZ・オケパラ (KZ Okpala) | 203 | 98 | 1999年4月28日 |
G | 28 | アンドレ・イグダーラ (Andre Iguodala) | 198 | 94 | 1984年1月28日 |
F | 17 | カイル・アレクサンダー (Kyle Alexander) | 208 | 98 | 1996年10月21日 |
F | 30 | クリス・シルバ (Chris Silva) | 203 | 106 | 1996年10月19日 |
G | 2 | ゲイブ・ヴィンセント (Gabe Vincent) | 191 | 91 | 1996年6月14日 |
C | 9 | ケリー・オリニク (Kelly Olynyk) | 211 | 109 | 1991年4月19日 |
G | 25 | ケンドリック・ナン (Kendrick Nunn) | 188 | 86 | 1995年8月3日 |
G | 7 | ゴラン・ドラギッチ (Goran Dragić) | 191 | 86 | 1986年5月6日 |
F | 99 | ジェー・クロウダー (Jae Crowder) | 198 | 107 | 1990年7月6日 |
F | 22 | ジミー・バトラー (Jimmy Butler) | 201 | 100 | 1989年9月14日 |
F | 44 | ソロモン・ヒル (Soromon Hill) | 198 | 103 | 1991年3月18日 |
G | 14 | タイラー・ヒーロー (Tyler Herro) | 196 | 88 | 2000年1月20日 |
G | 55 | ダンカン・ロビンソン (Duncan Robinson) | 201 | 98 | 1994年4月22日 |
F | 5 | デリック・ジョーンズ・ジュニア (Derrick Jones Jr.) | 198 | 95 | 1997年2月15日 |
C | 13 | バム・アデバヨ (Bam Adebayo) | 206 | 116 | 1997年7月18日 |
F | 0 | メイヤーズ・レナード (Meyers Leonard) | 213 | 118 | 1992年2月27日 |
F | 40 | ユドニス・ハスレム (Udonis Haslem) | 203 | 107 | 1980年6月9日 |
※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと
NBAファイナル2020のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2020の試合の結果を見ていきましょう!
2021-22シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。
チームとしては10年ぶり17回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝2敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 9月30日 | マイアミ・ヒート | 98 - 116 | ロサンゼルス・レイカーズ |
2 | 10月2日 | マイアミ・ヒート | 114 - 124 | ロサンゼルス・レイカーズ |
3 | 10月4日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 104 - 115 | マイアミ・ヒート |
4 | 10月6日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 102 - 96 | マイアミ・ヒート |
5 | 10月9日 | マイアミ・ヒート | 111 - 108 | ロサンゼルス・レイカーズ |
6 | 10月11日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 106 - 93 | マイアミ・ヒート |
ファイナルMVPは「レブロン・ジェームズ」。
この受賞によりレブロンはマイケル・ジョーダン以来2人目となるファイナルMVPを4度受賞した選手となりました。
NBAファイナル2020の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
シーズンのNBAファイナルはどのように進んでいったのか一緒に見ていきましょう!
第1戦(98-116 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
NBAファイナル2020は新型コロナウイルスの影響によりシーズンが一時中断していた関係で例年よりも4ヶ月遅く開催されました。
このため、試合会場はフロリダ州ベイ・レイクの施設である「ザ・アリーナ」にて無観客の状態で始まりました。
そんな異例づくしの年のNBAファイナル第1戦はレイカーズが終始ヒートを圧倒する形となりました。
第3Q終了時点で67-93と26点ものリードを得たレイカーズは第4Q少しヒートの反撃を受けるも危な気なく勝利。
アンソニー・デイビスの34得点9リバウンド5アシスト3ブロックに加え、出場選手のうち5人が2桁得点をするなどヒートに付け入る隙を与えませんでした。
一方、ヒートはジミーバトラーがチームハイの24得点をあげましたが、バム・アデバヨが第3Q途中に首の左側の痛みで交代し思うように得点を伸ばすことができませんでした。
NBAファイナル2020はレイカーズが先手をとった形となりました。
第2戦(114-124 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
第1戦から2日後、レイカーズリードで迎えた第2戦。
ヒートはスタメンセンターのバム・アデバヨが首の痛みにより欠場が決まり、厳しいゲームになると予想されていました。
そして実際、この第2戦も第1戦と同様、終始レイカーズが1枚も2枚も上手な状況が続く展開となります。
特にヒートのディフェンスは要であったアデバヨが抜けたことでインサイドが手薄となり、レイカーズがヒートを圧倒。
結果としてアンソニー・デイビスが32得点、レブロン・ジェームズが33得点とダブルエースが躍動し、レイカーズが2連勝となりました。
この試合により、対戦成績は2-0のレイカーズリードでNBAファイナル2020は中盤へと移っていきます。
第3戦(104-115 マイアミ・ヒート Win)
第2戦から2日後に迎えた第3戦。
0勝2敗の嫌な流れを断ち切るために絶対に勝利したいマイアミ・ヒート。
そんな中で行われたこの試合は当時のマイアミファンにとって忘れらることのできない試合の1つとなったのではないでしょうか。
第2戦に引き続き第3戦も怪我でバム・アデバヨを欠くヒートを見て、試合前には多くのファンが万事急須と思ったことでしょう。
しかし”闘将”ジミー・バトラーはそんな逆境でこそ本領を発揮するのでした。
試合が始まるとスタートからエンジン全開で得点、アシスト、リバウンドと試合を支配し続けます。
そんなエースの姿を見てかヒートはチーム全体が勢いづき、第1Qから第4Qまで1度もレイカーズにリードを許すことなく勝利をもぎ取ったのです。
終わってみればジミー・バトラーは40得点、11リバウンド、13アシストのトリプルダブル。
NBAファイナルでの40得点以上のトリプルダブルは史上3人目の記録でした。
この試合によって対戦成績は2-1となりました。
第4戦(102-96 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
ヒートが勝利すれば2-2の振り出しに戻すことができ、レイカーズが勝てば優勝へ王手をかけることができるという両者絶対に勝ちたい第4戦。
この試合ではヒートのバム・アデバヨが怪我から復帰し、第1戦以来のフルメンバー同士のぶつかり合いとなりました。
そんな中行われたこの1戦は両者一歩も引かない最後まで接戦の様相を呈することになります。
両チーム共にスタメンのうち4人が2桁得点をする殴り合い。
第4Qの試合時間残り3分04秒の時点でも90-88とレイカーズがたった2点リードしているという状態でした。
この試合の勝敗を決定づけたのはケンタビオス・コールドウェル=ポープ (Kentavious Caldwell-Pope;通称KCP)。
接戦の状態からレブロンのアシストでややディーブ気味の3ポイントを沈めると、タイムアウト後のレイアップも決め、レイカーズに一気に7点のリードをもたらしました。
ヒートも粘りましたが最終的にはリードを守り切ったレイカーズが6点差で勝利。
優勝に王手をかけることとなりました。
第5戦(111-108 マイアミ・ヒート Win)
レイカーズ王手で迎えた第5戦。
ヒートはまたもや崖っぷちの状態。
しかしヒートには崖っぷちでこそ大活躍をする男がいましたよね。
そう、ジミー・バトラーです。
彼はこの試合、新たな伝説を1つ作ることになります。
試合展開としてはバトラーの大活躍もあり第3Q終了時点では88-82とヒートが優勢でした。
しかし第4Q序盤にレイカーズが驚異的な追い上げを見せ、試合時間残り6分20秒ついにレイカーズがこの試合初のリードを奪います。
そこから試合はクライマックスを迎えるのです。
残り4分を切った時点で1点ビハインドのヒート。
相手のボールマンは”キング”レブロン・ジェームズ。
次の瞬間、なんとバトラーはキングのレイアップシュートをブロックします。
しかしボールはコートの外に出てしまい、またしてもレイカーズボール。
そしてボールがコートに投げ入れられた次の瞬間、バトラーはアレックス・カルーソからスティールでボールを奪ったのです。
この一連のディフェンスはチームに間違いなく勢いをもたらしました。
その後も接戦が続きましたが、エースのスーパープレイに沸いたヒートがレイカーズを振り切り第5戦を制しました。
この試合、バトラーは35得点12リバウンド11アシスト5スティールというモンスターパフォーマンス。
NBAファイナルで35得点、10リバウンド、10アシスト、5スティール以上を記録した史上初のプレーヤーとなりました。
また、NBAファイナルで複数回トリプルダブルを記録した史上6人目のプレイヤーとしても覚えられることになります。
第6戦(106-93 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
対戦成績2−3で迎えた第6戦。
依然としてレイカーズが優勝に王手をかけていることに変わりはありませんが、ヒートもここを勝てば良い勢いのまま最終戦に向かえるとあってどちらも絶対に負けられない戦いとなりました。
無観客な上に試合会場も変わらないという異例のNBAファイナルであるため、第5戦で歴史的勝利を勝ち取ったヒートが勢いに乗ると考えた方も多くいましたが、この試合の主役となったのは”キング”レブロン・ジェームズでした。
ヒートは前試合で絶好調だったジミー・バトラーが12得点と不発な中、アデバヨをはじめとする他のメンバーが奮起しましたが、試合はレイカーズが終始リードする展開。
第3Qまでに29点差をつけたレイカーズがそのまま勝利し、NBAチャンピオンの座を掴み取りました。
この試合、レブロン・ジェームズは28得点14リバウンド10アシストのトリプルダブル。
自身4度目となるファイナルMVPも受賞しました。
またこの優勝により、アンソニー・デイビスとドワイト・ハワードがキャリア初の優勝を掴み取りました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2020 ロサンゼルス・レイカーズ VS マイアミ・ヒート」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断し、試合も無観客になるなど選手達にとってパフォーマンスを維持することが非常に難しい1年間だったと思います。
しかし、そんな中でも怪物的なパフォーマンスをするジミー・バトラーやレブロン・ジェームズは我々NBAファンの心をアツくしてくれました。
キャリア初となる優勝に涙するアンソニー・デイビスやドワイト・ハワードの姿にもらい泣きした古参ファンも多いのではないでしょうか?
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!