皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、流行りの戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2019 トロント・ラプターズ VS ゴールデンステート・ウォリアーズ」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
NBAファイナル2019に出場したチームの背景を知ろう!
2019年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ゴールデンステート・ウォリアーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「トロント・ラプターズ」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
トロント・ラプターズ
2018-19シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 58勝24敗(カンファレンス2位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS オーランド・マジック) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝3敗(VS フィラデルフィア・76ers) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS ミルウォーキー・バックス) |
「トロント・ラプターズ」はカナダのオントリア州トロントに拠点を置くチームです。
エースはこのシーズン直前に移籍してきた「カワイ・レナード」。
前シーズンまでエースを務めていたデマー・デローザンとのトレードによりスパーズからやってきたレナードは、スパーズ時代に優勝を経験しているスーパースターとしてラプターズ優勝への最後のピースとして期待されていました。
他の主要メンバーとしてはレナード共にスパーズから移籍してきた”優勝請負人”ダニー・グリーンやこのシーズン急成長を遂げたパスカル・シアカムなどがいました。
この年優勝を果たしたトロント・ラプターズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
ゴールデンステート・ウォリアーズ
2018-19シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 57勝25敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝2敗(VS ロサンゼルス・クリッパーズ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS ヒューストン・ロケッツ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝0敗(VS ポートランド・トレイルブレイザーズ) |
「ゴールデンステート・ウォリアーズ」はカリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くチームです。
エースは”現役最強シューター”の「ステフィン・カリー」。
ウォリアーズは2016-17、2017-18シーズンを2連覇しており、今年は3連覇がかかったシーズンでした。
カリーの相棒の「クレイ・トンプソン」、”グルーガイ”の「ドレイモンド・グリーン」、”現役最強スコアラー”の呼び声も高い「ケビン・デュラント」など、優勝したシーズンの主力を残しつつ、オフシーズンにかつてはオールスターにも選出されたビッグマン”デマーカス・カズンズ”を加えたスーパースター揃いのラインナップを揃えて挑んだシーズンとなりました。
NBAファイナル2019の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2019で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
トロント・ラプターズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
F | 3 | OG・アヌノビー (OG Anunoby) | 203 | 107 | 1997年7月17日 |
F/C | 15 | エリック・モアランド (Eric Moreland) | 208 | 108 | 1991年12月24日 |
G | 7 | カイル・ロウリー (Kyle Lowry) | 185 | 89 | 1986年3月25日 |
F | 2 | カワイ・レナード (Kawhi Leonard) | 201 | 102 | 1991年6月29日 |
F | 25 | クリス・ブーシェー (Chris Boucher) | 208 | 91 | 1993年1月11日 |
F/C | 9 | サージ・イバーカ (Serge Ibaka) | 208 | 107 | 1989年9月18日 |
G | 17 | ジェレミー・リン (Jeremy Lin) | 191 | 91 | 1988年8月23日 |
G | 8 | ジョーダン・ロイド (Jordan Loyd) | 193 | 95 | 1995年7月27日 |
G | 20 | ジョディ・ミークス (Jodie Meeks) | 193 | 95 | 1987年8月21日 |
G/F | 24 | ノーマン・パウエル (Norman Powell) | 193 | 98 | 1993年3月25日 |
F | 43 | パスカル・シアカム (Pascal Siakam) | 208 | 103 | 1994年4月4日 |
G | 1 | パトリック・マッカウ (Patrick McCaw) | 201 | 84 | 1995年10月25日 |
G | 23 | フレッド・ヴァンブリート (Fred VanVleet) | 183 | 88 | 1994年2月25日 |
C | 33 | マルク・ガソル (Marc Gasol) | 216 | 118 | 1985年1月29日 |
F | 13 | マルコム・ミラー (Malcolm Miller) | 201 | 95 | 1993年3月6日 |
※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと
ゴールデンステート・ウォリアーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
F | 28 | アルフォンゾ・マキニー (Alfonzo McKinnie) | 203 | 98 | 1992年9月17日 |
C | 12 | アンドリュー・ボーガット (Andrew Bogut) | 213 | 118 | 1984年11月28日 |
G/F | 9 | アンドレ・イグダーラ (Andre Iguodala) | 198 | 94 | 1984年1月28日 |
G | 4 | クイン・クック (Quinn Cook) | 188 | 81 | 1993年3月23日 |
G/F | 11 | クレイ・トンプソン (Klay Thompson) | 201 | 93 | 1990/02/08 |
F | 5 | ケヴォン・ルーニー (Kevon Looney) | 206 | 101 | 1996年2月6日 |
F | 35 | ケビン・デュラント (Kevin Durant) | 206 | 98 | 1988年9月29日 |
G | 10 | ジェイコブ・エバンス (Jacob Evans) | 198 | 95 | 1997年6月18日 |
F | 2 | ジョーダン・ベル (Jordan Bell) | 206 | 102 | 1995年1月7日 |
G | 34 | ショーン・リビングストン (Shaun Livingston) | 201 | 79 | 1985年9月11日 |
G | 30 | ステフィン・カリー (Stephen Curry) | 191 | 86 | 1988年3月14日 |
C | 15 | デイミアン・ジョーンズ (Damian Jones) | 213 | 111 | 1995年6月30日 |
G | 1 | デイミオン・リー (Damion Lee) | 198 | 95 | 1992年10月21日 |
C | 0 | デマーカス・カズンズ (DeMarcus Cousins) | 211 | 122 | 1990年8月13日 |
F | 23 | ドレイモンド・グリーン (Draymond Green) | 201 | 104 | 1990年3月4日 |
F | 32 | マーカス・デリクソン (Marcus Derrickson) | 201 | 113 | 1996年2月1日 |
F | 21 | ヨナス・イェレブコ (Jonas Jerebko) | 208 | 105 | 1987年3月2日 |
※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと
NBAファイナル2019のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2019の試合の結果を見ていきましょう!
2018-19シーズンのNBAチャンピオンは「トロント・ラプターズ」。
チームとしては初の優勝となりました。
対戦成績は4勝2敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 5月30日 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 109-118 | トロント・ラプターズ |
2 | 6月2日 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 109-104 | トロント・ラプターズ |
3 | 6月5日 | トロント・ラプターズ | 123-109 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
4 | 6月7日 | トロント・ラプターズ | 105-92 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
5 | 6月10日 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 106-105 | トロント・ラプターズ |
6 | 6月13日 | トロント・ラプターズ | 114-110 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
ファイナルMVPは「カワイ・レナード」。
2014年にサンアントニオ・スパーズで優勝した際に獲得したものと合わせて、自身2度目のファイナルMVP。
これにより東西の両カンファレンスでファイナルMVPを受賞した初めての選手となりました。
NBAファイナル2019の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
トロント・ラプターズが初優勝を飾ったシーズンのNBAファイナルはどのように進んでいったのか一緒に見ていきましょう!
第1戦(109-118 トロント・ラプターズ Win)
NBAファイナル2018の第1戦はトロントラプターズのホームアリーナ「スコシアバンク・アリーナ」で始まりました。
カナダのアリーナでNBAファイナルが行われるのは史上初の出来事だったため、選手達の勇姿を見ようとアリーナには大勢のファンが駆けつけました。
そんな中行われた試合は接戦の様相を呈しましたが、固いディフェンスでウォリアーズのターンオーバーを誘ったラプターズが勝利。
カナダに初のNBAファイナルでの勝利をもたらしました。
ファンの大方の予想としてはディフェンディングチャンピオンのウォリアーズが圧倒的に有利と考えられていましたが、意外にもトロント・ラプターズリードでNBAファイナルは幕を開けることになります。
第2戦(109-104 ゴールデンステイト・ウォリアーズ Win)
トロント・ラプターズリードで迎えた第2戦。
この試合で強さを見せたのは2連覇中のチャンピオンであるウォリアーズでした。
第3Q終了時点では54-59とラプターズがリードしていましたが、第3Qにウォリアーズが爆発。
スタメン全員が2アシスト以上を記録した上で、チームで4スティール3ブロックと攻守に渡って躍動し34-21のランをやってのけると、そのままリードを渡さず見事勝ち切りました。
ラプターズもエースのレナードが34得点14リバウンドと孤軍奮闘しましたが、チームアシスト数でウォリアーズに倍の差をつけられ、圧倒的なチームバスケットの前に敗北することになりました。
しかし、この試合の後半にウォリアーズは主力の一人であるクレイ・トンプソンは左ハムストリングの痛みを訴えており、チームは勝利したものの順風満帆とは言い難い状態でした。
この試合で対戦成績は1勝1敗の五分となります。
第3戦(123-109 トロント・ラプターズ Win)
1勝1敗で迎えた第3戦。
戦いの舞台はサンフランシスコに移ります。
5年連続のファイナル出場となるウォリアーズは人気も非常に高く、ホームアリーナの「チェイス・センター」大盛況。
しかしこの試合は主力のクレイ・トンプソンとケビン・デュラントが怪我により欠場しており、ファンも確かな不安を感じてる様子でした。
そして試合が始まるとその不安は的中します。
第1Qからラプターズが7点のリードを奪うと、その後も終始ウォリアーズを圧倒。
結局一度もリードを渡すことなく、ホームのウォリアーズを下しました。
ウォリアーズはやはりクレイ・トンプソンが抜けたことによる攻撃手の穴が大きく、エースのステフィン・カリーが47得点と一人踏ん張りますがカリー以外に得点を取れる選手がおらず、全開のラプターズには手も足も出ませんでした。
対戦成績はまたもラプターズリードの展開となります。
第4戦(105-92 トロント・ラプターズ Win)
1勝2敗と押されているウォリアーズのホームコート「チェイス・センター」で行われた第4戦。
この日はクレイ・トンプソンが左ハムストリングスの怪我から復帰し、ファンの声援も一層大きかったように思います。
この試合のスタートダッシュに成功したのはホームのウォリアーズでした。
ウォリアーズの”心臓”ドレイモンド・グリーンが第1Qだけで4得点6リバウンド5アシストという変態スタッツを残し23-17とリードを奪うことに成功しました。
しかし、第2Qはラプターズが調子を取り戻し両者互角の殴り合いになります。
そして迎えた第3Q、突如流れが変わりました。
原因はラプターズのエースカワイ・レナード。
彼一人で17得点と爆発すると、チームも勢いに乗り37-21のランでウォリアーズを置き去りにします。
第4Q、ウォリアーズもなんとか追いつこうと粘りますが万事休す。
プレーオフ前の大方の予想とは裏腹にラプターズが先に優勝に王手をかけることになりました。
第5戦(106-105 ゴールデンステイト・ウォリアーズ Win)
優勝まであと1勝となったラプターズのホームに戻って行われた第5戦。
チーム初の優勝を見届けるために「スコシアバンク・アリーナ」にファンが駆けつけます。
なんとこの試合はここまで右ふくらはぎの怪我で1ヶ月ほど欠場が続いていたウォリアーズのケビン・デュラントが復帰を果たし、ウォリアーズが初めてフルメンバーで戦う試合となりました。
先手をとったのはやはり崖っぷちに王者ウォリアーズ。
KDの復帰により攻撃手段が劇的に増えたウォリアーズは王者の名に恥じない攻撃力でラプターズから6点のリードを奪います。
ウォリアーズに流れが行きかけたその時、悲劇は起こりました。
第2Q残り9分49秒、ケビン・デュラントがアキレス腱を断裂。
スタッフに両わきを抱えられスタジアムを後にする彼の姿を見た時のウォリアーズの絶望感は計り知れないものだったでしょう。
試合はそこからラプターズ優勢になりますが、ウォリアーズの残りのメンバーが決死のプレーで第1Qのリードを守り抜き1点差の勝利を手にします。
なんとか首の皮1枚繋ぎましたが、大きな戦力を失ったウォリアーズ。
ファンの前で優勝を決めることができなかったラプターズ。
両者やや暗い雰囲気の中、対戦成績は2−3で舞台はサンフランシスコへ戻っていきます。
第6戦(114-110 トロント・ラプターズ Win)
運命の第6戦。
KDを欠きはしたものの、ホームで勝敗をなんとか五分に戻し優勝に望みをつなげたいウォリアーズと何としてもチーム初の優勝を成し遂げたいラプターズの負けられない1戦です。
試合は第1Qからハイスコアの殴り合いになります。
ラプターズのカイル・ラウリーがいきなり3ポイント4本を100%の確率で決め15得点を奪うと、ウォリアーズもステフとクレイの”スプラッシュ・ブラザーズ”が得意のスリーとフリースローなど17得点と応戦。
第2Qも接戦の展開が続き、ハーフタイム時点では60-57とその差わずか3点で折り返します。
第3Q、先に流れを掴んだのはウォリアーズでした。
クレイ・トンプソンが12得点を挙げ早くも30得点に到達。
これによりウォリアーズが5点のリードを得ました。
しかしその時、再び悲劇が起こります。
第3Q残り時間2分19秒、クレイ・トンプソンが左膝前十字靭帯断裂。
彼が痛みで床に倒れ込む姿を見て、試合中にコートに座り込んだカリーの姿が忘れられないファンも多いでしょう。
主力2人を欠いたウォリアーズはもちろん最後まで全力で戦い抜きますが、ラプターズがそんな状態で勝てるほど甘いチームなはずもありません。
最終的に地力で勝るラプターズが勝利を掴み取りました。
この試合、特に輝かしい活躍を残したのはベテランのカイル・ラウリー。
ガードながら26得点10リバウンドの活躍で優勝に大きく貢献しました。
対戦成績は4勝2敗。
ラプターズが初のNBAチャンピオンに輝いた瞬間でした。
まとめ
今回は「NBAファイナル2019 トロント・ラプターズ VS 良い良い」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
NBAファイナルが始まる前はスタメン5人全員がオールスター経験者という王者ウォリアーズの優勝を予想する人が多かったはずですが、結果はラプターズが優勝。
ウォリアーズに運がなかったことは否めませんが、それでもカワイ・レナード移籍後たった1年でバックスや76ersといった強豪を倒し、前回王者を撃破してNBAの頂点に立ったラプターズの偉業はNBAの歴史の1ページとして語り継がれるに値するでしょう。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!