皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル1972 ロサンゼルス・レイカーズ VS ニューヨーク・ニックス」の対決をご紹介しましょう!
NBAをよく知らないという方にもわかりやすく説明していきますのでぜひ最後までお読みくださいね!
それではティップオフ!!
目次
NBAファイナル1972に出場したチームの背景を知ろう!
1972年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「ニューヨーク・ニックス」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
ロサンゼルス・レイカーズ
1971-72シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 69勝13敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | - |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝0敗(VS シカゴ・ブルズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS ミルウォーキー・バックス) |
「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。
エースは「ジェリー・ウエスト」。
レギュラーシーズンを69勝13敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは準決勝でジェリー・スローンやクリフォード・レイの「シカゴ・ブルズ」を、決勝戦でカリーム・アブドゥル=ジャバー要する「ミルウォーキー・バックス」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
ニューヨーク・ニックス
1971-72シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 48勝34敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | - |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS ボルティモア・ブレッツ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝1敗(VS ボストン・セルティクス) |
「ニューヨーク・ニックス」はニューヨーク市ニューヨークに拠点を置くチームです。
エースは「ウォルト・フレイジャー」。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは準決勝で昨年イースト覇者の「ボルティモア・ブレッツ」を、決勝戦でジョン・ハブリチェック要する「ボストン・セルティクス」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル1972の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル1972で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
SF | 22 | エルジン・ベイラー(Elgin Baylor) | 196 | 102 | 1934年9月16日 |
SG | 21 | フリン・ロビンソン(Flynn Robinson) | 185 | 83 | 1941年4月28日 |
SG | 25 | ゲイル・グッドリッチ(Gail Goodrich) | 185 | 77 | 1943年4月23日 |
PF | 52 | ハッピー・ハーストン(Happy Hairston) | 201 | 102 | 1942年5月31日 |
PG | 44 | ジェリー・ウエスト(Jerry West) | 191 | 79 | 1938年5月28日 |
PG | 11 | ジム・クリーモンズ(Jim Cleamons) | 191 | 84 | 1949年9月13日 |
SF | 5 | ジム・マクミラン(Jim McMillian) | 196 | 98 | 1948年3月11日 |
SF | 31 | ジョン・トラップ(John Trapp) | 201 | 95 | 1945年10月2日 |
SF | 24 | キース・エリクソン(Keith Erickson) | 196 | 88 | 1944年4月19日 |
C | 14 | リロイ・エリス(Leroy Ellis) | 208 | 95 | 1940年3月10日 |
SG | 12 | パット・ライリー(Pat Riley) | 193 | 93 | 1945年3月20日 |
C | 13 | ウィルト・チェンバレン(Wilt Chamberlain) | 216 | 124 | 1936年8月21日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
ニューヨーク・ニックスの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
SF | 24 | ビル・ブラッドリー(Bill Bradley) | 196 | 93 | 1943年7月28日 |
PF | 16 | チャーリー・ポーク(Charlie Paulk) | 203 | 99 | 1946年6月14日 |
PF | 22 | デイブ・ディバッシャー(Dave DeBusschere) | 198 | 100 | 1940年10月16日 |
SF | 9 | デイブ・ストールワース(Dave Stallworth) | 201 | 91 | 1941年12月20日 |
SG | 7 | ディーン・メミンガー(Dean Meminger) | 183 | 79 | 1948年5月13日 |
SG | 12 | ディック・バーネット(Dick Barnett) | 193 | 86 | 1936年10月2日 |
SG | 15, 33 | アール・モンロー(Earl Monroe) | 191 | 84 | 1944年11月21日 |
PF | 26 | エディ・マスト(Eddie Mast) | 206 | 100 | 1948年10月3日 |
SG | 42 | エディ・マイルズ(Eddie Miles) | 193 | 88 | 1940年7月5日 |
C | 34 | グレッグ・フィルモア(Greg Fillmore) | 216 | 109 | 1947年3月7日 |
C | 32 | ジェリー・ルーカス(Jerry Lucas) | 203 | 104 | 1940年3月30日 |
C | 23, 43 | ルーサー・ラックリー(Luther Rackley) | 208 | 100 | 1946年6月11日 |
SG | 5 | マイク・プライス(Mike Price) | 191 | 91 | 1940年3月30日 |
SF | 6 | マイク・リオーダン(Mike Riordan) | 193 | 91 | 1945年7月9日 |
PF | 18 | フィル・ジャクソン(Phil Jackson) | 203 | 100 | 1945年9月17日 |
PG | 10 | ウォルト・フレイジャー(Walt Frazier) | 193 | 91 | 1945年3月29日 |
C | 19 | ウィリス・リード(Willis Reed) | 208 | 106 | 1942年6月25日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル1972のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル1972の試合の結果を見ていきましょう!
1971-72シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。
チームとしては18年ぶり6回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝1敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 4月26日 | ニューヨーク・ニックス | 114-92 | ロサンゼルス・レイカーズ |
2 | 4月30日 | ニューヨーク・ニックス | 92-106 | ロサンゼルス・レイカーズ |
3 | 5月3日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 107-96 | ニューヨーク・ニックス |
4 | 5月5日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 116-111 | ニューヨーク・ニックス |
5 | 5月7日 | ニューヨーク・ニックス | 100-114 | ロサンゼルス・レイカーズ |
ファイナルMVPは「ウィルト・チェンバレン」。
シリーズを通して攻守で奮闘し、第5戦に怪我を押して出場してチームを鼓舞したチェンバレンは自身初のファイナルMVPを受賞しました。
NBAファイナル1972の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
レイカーズとジェリー・ウエストが悲願の優勝を手にしたシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!
第1戦(114-92 ニューヨーク・ニックス Win)
NBAファイナルの1回戦はロサンゼルス・レイカーズのホーム「ザ・フォーラム」で始まりました。
2年前にも両チームはNBAファイナルにて激突しており、その時はニックスが勝利。
この年もそこから大きなメンバー変更はなく、レイカーズとしては絶好のリベンジの機会となりました。
ニックスは2年前よりもさらに強く当時最高峰のメンバーを揃えていましたが、主力選手のウィリス・リードとデイブ・ディバッシャーを怪我で欠いており、苦しみながらのファイナル到達。
しかし第1戦はニックスの残ったメンバーが意地を見せます。
ビル・ブラッドリーが29得点、ジェリー・ルーカスが26得点とチームを牽引し、ウォルト・フレイジャーも14得点12リバウンド11アシストとトリプルダブルの活躍。
終わってみればニックスが20点以上の差をつけて大勝しました。
レイカーズはチームハイがゲイル・グッドリッチの20得点とオフェンスに苦しみ、序盤でニックスに大きく点差を着けられての敗戦となりました。
第2戦(92-106 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
ニックスリードで迎えた第2戦。
第1戦をホームで落としたレイカーズはディフェンスを改善しニックスの得点を大きく下げることに成功します。
その間に自分達はいつものオフェンスを展開し、終わってみればウィルト・チェンバレンが23得点24リバウンド、ジェリー・ウエストが15得点13アシスト、さらにグッドリッチが31得点と爆発し、今度はレイカーズが大差をつけて勝利しました。
ニックスは第1戦得点源だったビル・ブラッドリーとジェリー・ルーカスが抑えられ、ベンチからフィル・ジャクソンが18得点と奮闘するものの得点を伸ばすことができませんでした。
第3戦(107-96 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
対戦成績1-1のタイで迎えた第3戦。
舞台はニューヨーク・ニックスのホーム「マディソン・スクエア・ガーデン」に移ります。
ニックスの熱狂的なファンがアリーナに駆けつけましたが、そんなファンの期待とは裏腹にレイカーズがニックスを圧倒する展開となりました。
序盤こそニックスがリードしていましたが、チェンバレンとハッピー・ハーストンがインサイドを蹂躙し始めると流れは一気にレイカーズに傾きます。
結果的にチェンバレンとハーストンがそれぞれ20リバウンドを記録し、レイカーズが勝利しました。
この日チェンバレンはオフェンスでも10本中9本のシュートを決め26得点とチームを牽引。
一方ニックスはウォルト・フレイジャーが25得点、ジェリー・ルーカスが23得点14リバウンドと健闘しますが、中盤に付けられた点差を巻き返すことができず敗戦となりました。
第4戦(116-111 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
レイカーズリードで迎えた第4戦。
第3戦敗れたニックスがホームのファンの前で意地を見せ、最後まで勝負のわからない接戦となります。
序盤から殴り合いの展開となり、スタメンは両チーム全員が2桁得点を記録。
第4Qをニックスが3点リードする形で迎えるも土壇場でレイカーズが同点に追いつき試合はオーバータイムへ突入。
ホームで勝利してシリーズを互角に持ち込みたいニックスでしたが、オーバータイムでは追い上げムードのレイカーズに押され、同点を狙ったシュートも外れて敗戦となりました。
これによりレイカーズが1敗の後の3連勝で勝利を掴みました。
第5戦(100-114 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
運命の第5戦。
舞台はレイカーズのホーム「ザ・フォーラム」。
この試合をなんとか勝利しホームの試合に希望をつなぎたいニックスは、この試合31得点10アシストのウォルト・フレイジャーを中心に猛攻を仕掛けますが、レイカーズのオフェンスを止めることができず点差をつけることができません。
結局前半を53-53の同点で終えると、後半はもうレイカーズの時間。
24得点29リバウンドを記録したウィルト・チェンバレンを初め、マクミラン、ウエスト、ハーストンの計4選手が20得点を超える活躍で18年ぶりの優勝を掴み取りました。
まとめ
今回は「NBAファイナル1972 ロサンゼルス・レイカーズ VS ニューヨーク・ニックス」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
このシーズンのレイカーズは現在でもNBA記録である脅威の33連勝を達成し、高齢化により衰えたという意見を完全に見返しました。
しかし皮肉にも、この33連勝はここまでのレイカーズを支えてきた元エースの「エルジン・ベイラー」が引退した直後に始まったもので、ベイラーは引退せずにシーズンを最後まで走り抜けていれば悲願の優勝を手にしているはずでした。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!