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【NBAファイナル2006】マイアミ・ヒート VS ダラス・マーベリックス 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル2006 マイアミ・ヒート VS ダラス・マーベリックス」の対決をご紹介しましょう!

皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル2006に出場したチームの背景を知ろう!

2006年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ダラス・マーベリックス」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「マイアミ・ヒート」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

マイアミ・ヒート

2005-06シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 52勝30敗(カンファレンス2位)
プレーオフ1回戦 4勝2敗(VS シカゴ・ブルズ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝2敗(VS ニュージャージー・ネッツ)
カンファレンス・ファイナル 4勝2敗(VS デトロイト・ピストンズ)

 

「マイアミ・ヒート」はフロリダ州マイアミに拠点を置くチームです。

エースは生え抜きのスーパースター「ドウェイン・ウェイド」。

この年のヒートはウェイドとシャックのデュオの周りをオフで補強したジェイソン・ウィリアムズ、ゲイリー・ペイトン、アントワン・ウォーカーなどのベテランで固めた、攻守に隙のないチームで昨年果たせなかったNBA制覇を目指したシーズンでした。

レギュラーシーズンを52勝30敗のカンファレンス2位で終えると、プレーオフでは1回戦にカーク・ハインリックの「シカゴ・ブルズ」を、準決勝ではジェイソン・キッド率いる「ニュージャージー・ネッツ」を、決勝戦でチャンシー・ビラップスを率いる「デトロイト・ピストンズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたマイアミ・ヒートがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

ダラス・マーベリックス

2005-06シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 60勝22敗(カンファレンス2位)
プレーオフ1回戦 4勝0敗(VS メンフィス・グリズリーズ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝3敗(VS サンアントニオ・スパーズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝2敗(VS フェニックス・サンズ)

 

「ダラス・マーベリックス」はテキサス州ダラスに拠点を置くチームです。

エースはドイツ出身の英雄「ダーク・ノヴィツキー」。

この年のマーベリックスはノヴィツキー中心のチームとなってから5年目のシーズンであり、5年連続でプレーオフには出場できているもの何度も返り討ちに会っているため、結果を出すために挑んだシーズンとなりました。

レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にパウ・ガソルを要する「メンフィス・グリズリーズ」を、準決勝ではダンカン、ジノビリ、パーカーの「サンアントニオ・スパーズ」を、決勝戦でスティーブ・ナッシュ率いる「フェニックス・サンズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル2006の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル2006で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

マイアミ・ヒートの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
C 33 アロンゾ・モーニング(Alonzo Mourning) 208 109 1970年2月8日
PF 8 アントワン・ウォーカー(Antoine Walker) 203 102 1976年8月12日
SG 5 デレック・アンダーソン(Derek Anderson) 196 88 1974年7月18日
SF 1 ドレル・ライト(Dorell Wright) 206 93 1985年12月2日
SG 3 ドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade) 193 100 1982年1月17日
C 30 アール・バロン(Earl Barron) 213 113 1981年8月14日
PG 20 ゲイリー・ペイトン(Gary Payton) 193 82 1968年7月23日
PG 4 ジェラルド・フィッチ(Gerald Fitch) 191 85 1982年8月12日
SF 42 ジェームズ・ポージー(James Posey) 203 98 1977年1月13日
SF 24 ジェイソン・カポノ(Jason Kapono) 203 97 1981年2月4日
PG 55 ジェイソン・ウィリアムス(Jason Williams) 185 86 1975年11月18日
SG 44 マット・ウォルシュ(Matt Walsh) 198 93 1982年12月2日
C 51 マイケル・ドレアック(Michael Doleac) 211 119 1977年6月15日
SF 49 シャンドン・アンダーソン(Shandon Anderson) 198 94 1973年12月31日
C 32 シャキール・オニール(Shaquille O'Neal) 215 147 1972年3月6日
PF 40 ユドニス・ハスレム(Udonis Haslem) 203 107 1980年6月9日
PF 25 ウェイン・シミエン(Wayne Simien) 206 116 1983年3月9日

 

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

ダラス・マーベリックスの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
SG 44 エイドリアン・グリフィン(Adrian Griffin) 195 98 1974年7月4日
C 28 D・J・エムベンガ(D.J. Mbenga) 213 111 1980年12月30日
PG 10 ダレル・アームストロング(Darrell Armstrong) 183 77 1968年6月22日
C 7 サガナ・ジョップ(DeSagana Diop) 213 136 1982年1月30日
PG 34 デビン・ハリス(Devin Harris) 191 84 1983年2月27日
PF 41 ダーク・ノヴィツキー(Dirk Nowitzki) 213 111 1978年6月19日
SG 13 ダグ・クリスティ(Doug Christie) 198 91 1970年5月9日
C 25 エリック・ダンピアー(Erick Dampier) 211 120 1975年7月14日
PG 31 ジェイソン・テリー(Jason Terry) 188 84 1977年9月15日
SG 42 ジェリー・スタックハウス(Jerry Stackhouse) 198 99 1974年11月5日
SF 5 ジョシュ・ハワード(Josh Howard) 201 95 1980年4月28日
PF 33 ジョシュ・パウエル(Josh Powell) 206 102 1983年1月25日
SF 2 キース・ヴァン・ホーン(Keith Van Horn) 208 100 1975年10月23日
SG 6 マーキス・ダニエルズ(Marquis Daniels) 198 91 1981年1月7日
C 24 パベル・ポドコルジン(Pavel Podkolzin) 226 118 1985年1月15日
SF 1 ロウル・マーシャル(Rawle Marshall) 206 86 1982年2月20日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル2006のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル2006の試合の結果を見ていきましょう!

2005-06シーズンのNBAチャンピオンは「マイアミ・ヒート」。

チームとしては史上初の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 6月8日 マイアミ・ヒート 80-90 ダラス・マーベリックス
2 6月11日 マイアミ・ヒート 85-99 ダラス・マーベリックス
3 6月13日 ダラス・マーベリックス 96-98 マイアミ・ヒート
4 6月15日 ダラス・マーベリックス 74-98 マイアミ・ヒート
5 6月18日 ダラス・マーベリックス 100-101 マイアミ・ヒート
6 6月20日 マイアミ・ヒート 95-92 ダラス・マーベリックス

 

ファイナルMVPは「ドウェイン・ウェイド」。

自身をドラフト指名してくれたヒートに優勝リングをもたらすと言う悲願を達成し、自身初のファイナルMVPを獲得しました。

 

NBAファイナル2006の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

マイアミ・ヒートが史上初の優勝を果たしたシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(80-90 ダラス・マーベリックス Win)

NBAファイナルの1回戦はダラス・マーベリックスのホーム「アメリカン・エアラインズ・センター」で始まりました。

試合は序盤こそマイアミ・ヒートがスタートダッシュを切りますが、第2Qに入るとホームのマーベリックスが反撃を開始。

第2Q終了時にはマーベリックスのエースノヴィツキーがブザービーターを決めて44-46逆転に成功しました。

後半は接戦の様相を呈しましたが、第4Qに入るとヒートの得点が急ブレーキし、マーベリックスが2桁のリードを奪う展開に。

ヒートも終盤にシャックやアントワン・ウォーカーらが得点をきめ3点差まで詰め寄りますが、追い上げはそこまで。

ダラスが逃げ切る形で勝利を収めました。

この試合マーベリックスはジェイソン・テリーが32得点の活躍でチームを牽引。

ヒートはウェイドが28得点と検討しますが、チーム全体でシュート精度を欠き、勝利を逃すこととなりました。

 

第2戦(85-99 ダラス・マーベリックス Win)

マーベリックスリードで迎えた第2戦。

この日はヒートを押さえ込んだマーベリックスが終始大差で圧倒する展開となりました。

序盤こそスローな展開で試合が進み点差が開かなかったものの、第2Qに入るとマーベリックスがギアを上げ前半終了までに34-50の16点差をつけて折り返します。

第3Qに入ってもその勢いは止まらず、最大26点差となる蹂躙っぷりで試合を終わらせてしまいました。

第4Qに入るとヒートがやや盛り返しますが、点差を詰め切ることはできずに最後はガーベイジタイムに。

マーベリックスがホームで2連勝を飾りました。

この試合マーベリックスはノヴィツキーが26得点16リバウンドで勝利を引き寄せました。

一方ヒートはシャキール・オニールがフリースローが決められず5得点に沈み、要所で得点を伸ばすことができませんでした。

 

第3戦(96-98 マイアミ・ヒート Win)

マーベリックス2連勝で迎えた第3戦。

舞台はヒートのホーム「アメリカン・エアラインズ・アリーナ(現マイアミ=デード・アリーナ)」に移ります。

この試合はホームの声援もありヒートが大逆転勝利を決めた試合となりました。

序盤はヒートが優勢に試合を進めていましたが、マーベリックスのシュートが決まり始めるとその優劣がひっくり返ります。

前半終了時は8点リードしていたヒートはすぐに背中を掴まれあっという間に逆転すると、第4Q残り8分36秒ついにマーベリックスが12点のリードを奪いました。

このままダラスの3連勝になるかと思われましたが、ここからヒートが意地を見せます。

渾身のディフェンスでダラスの攻撃をなんとか止めると、オフェンスはウェイドの個人技が爆発。

ぐんぐん点差を詰めて試合時間残り1分3秒でついに93-93の同点に追いつきます。

そこからヒートはさらにフリースロー2本で2点差をつけますが、マーベリックスもデビン・ハリスのシュートで再度同点に戻します。

絶対に負けられないヒートは残り9秒でゲイリー・ペイトンのシュートが決まりまたも2点差に、その直後ノヴィツキーが痛恨のフリースローを外しついに1点のリードを奪いました。

最後はウェイドもフリースローを1本決め、ダラスがシュートを外したためゲームセット。

ヒートがホームで初勝利を果たしました。

この日ウェイドは42得点13リバウンドの大爆発。

エースの活躍がチームに勝利をもたらす形となりました。

 

第4戦(74-98 マイアミ・ヒート Win)

依然マーベリックスリードの状況が続く第4戦。

この試合はホームのヒートがマーベリックスを蹴散らす展開となりました。

この日はウェイドが膝を痛めているという情報が流れヒートの戦力低下が予想されましたが、試合が始まってみるとウェイドは全くの好調。

前半から24得点とロケットスタートをかまし、エースの好調に引っ張られるようにヒートが調子を上げて44-54の10点リードで前半を折り返します。

後半もそのままの勢いでマーベリックスを圧倒したヒート。

一時ノヴィツキーなどの反撃で点差を縮められる場面もありましたが2桁リードを常に守り続け、結局試合時間残り4分22秒で20点差をつけて快勝しました。

この日もヒートはウェイドが36得点と爆発。

マーベリックスはノヴィツキーが16得点と不発に終わる結果となりました。

これで対戦成績は2-2のタイに戻り、ヒートホームの連戦が続きます。

 

第5戦(100-101 マイアミ・ヒート Win)

ヒートホームで行われた第5戦。

この試合は勝てば優勝に王手という両者絶対に負けられない状況もあり、延長戦までもつれ込む大接戦となりました。

前半はマーベリックスが51-43と8点のリードで折り返しましたが、第3Qにヒートが反撃し1点差まで戻します。

第4Qは両者硬いディフェンスとそれを上回る殴り合いを展開し、点差がつかないまま試合は終盤へ。

残り10秒でエリック・ダンピアーのシュートが決まり、93-91のリードを奪ったマーベリックス。

ヒートの最後のシュートを止めようとしますが、ウェイドがそれを上回るスキルを披露し、試合は同点で延長戦に突入します。

延長戦も全く点差のつかないシーソーゲームとなりますが、残り9秒でダーク・ノヴィツキーがシュートを決め、マーベリックスが1点のリードを奪います。

ヒートの最後の攻撃は当然ドウェイン・ウェイド。

キレのあるドライブからファールを奪うと、フリースローを1本決めて同点に。

マーベリックスも一度タイムをとってプレッシャーを与えますが、2本目も問題なく決めそれが決勝点に。

ウェイドがまたも43得点をとる大活躍でヒートが優勝に王手をかけました。

 

第6戦(- マイアミ・ヒート Win)

運命の第6戦。

ヒートが王手の状況で舞台はマーベリックスのホームアリーナへと戻ります。

2連勝のあと3連敗を喫したマーベリックスはホームでなんとか流れを掴みたいところでしたが、試合を通してシュート精度に苦しむ展開となりました。

序盤こそダラス有利で試合が進みましたが、第2Q以降は失速しヒートに反撃を許してしまいました。

第3Qまではなんとかリードを守っていたマーベリックスでしたが、第4Q残り7分6秒でついに79-79の同点に追いつかれます。

その後はヒートがマーベリックスを追い抜き、逆にマーベリックスが追う立場に。

なんとか3点差以内を保ちますが、残り17秒でウェイドにフリースローを決められ95-90の5点差になってしまいます。

絶体絶命のマーベリックスはファールゲームで粘りますが、ヒートはフリースローが苦手なシャキール・オニールを下げ逃げ切りの体制を取りました。

ジョシュ・ハワードが2本おフリースローを決めて3点差とし、ウェイドが2本のフリースローを外したおかげで、残り10秒で最後の攻撃チャンスを与えられたダラス。

当然狙うは3ポイントですが、最後に放ったジェイソン・テリーの3ポイントはリングに弾かれそのボールをヒートが取ったことで試合終了。

ヒートが2連敗の後の4連勝で初のNBA制覇を成し遂げたのでした。

この試合もウェイドは36得点の大活躍。

勝利した試合全てで30得点以上をするという文句のつけようがない活躍でファイナルMVPを受賞しました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル2006 マイアミ・ヒート VS ダラス・マーベリックス」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

ドウェイン・ウェイドという生え抜きのスーパースターを中心に置いたチームでNBA初制覇という悲願を成し遂げたマイアミ・ヒート。

シャックのコービーと別れた後初の優勝というのも忘れてはいけません。

敗れたダラス・マーベリックスもこの敗北を受け、さらに優勝に向けた改革を進めていくことになります。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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