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【NBAファイナル2011】ダラス・マーベリックス VS マイアミ・ヒート 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル2011 ダラス・マーベリックス VS マイアミ・ヒート」の対決をご紹介しましょう!

皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル2011に出場したチームの背景を知ろう!

2011年NBAファイナルは ・カンファレンスチャンピオンの「マイアミ・ヒート」と ・カンファレンスチャンピオンの「ダラス・マーベリックス」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ダラス・マーベリックス

2010-11シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 57勝25敗(カンファレンス3位)
プレーオフ1回戦 4勝2敗(VS ポートランド・トレイルブレイザーズ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝0敗(VS ロサンゼルス・レイカーズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝1敗(VS オクラホマシティ・サンダー)

 

「ダラス・マーベリックス」はテキサス州ダラスに拠点を置くチームです。

エースは”片足フェイダウェイ”で得点を量産した「ダーク・ノヴィツキー」。

この年のマーベリックスはダーク・ノヴィツキーやジェイソン・キッド、ショーン・マリオンなどのスーパースターの周りにジェイソン・テリーやタイソン・チャンドラー、ペジャ・ストヤコビッチなどの優秀なロールプレイヤーで固めた布陣でレギュラーシーズンに臨みました。

レギュラーシーズンを57勝25敗のカンファレンス3位で終えると、プレーオフでは1回戦にブランドン・ロイ率いる「ポートランド・トレイルブレイザーズ」を、準決勝ではコービー・ブライアンととパウ・ガソルの「ロサンゼルス・レイカーズ」を、決勝戦でケビン・デュラントとラッセル・ウェストブルックを要する「オクラホマシティ・サンダー」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたダラス・マーベリックスがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

マイアミ・ヒート

2010-11シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 58勝24敗(カンファレンス2位)
プレーオフ1回戦 4勝1敗(VS フィラデルフィア・76ers)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS ボストン・セルティックス)
カンファレンス・ファイナル 4勝1敗(VS シカゴ・ブルズ)

 

「マイアミ・ヒート」はフロリダ州マイアミに拠点を置くチームです。

エースは”キング”レブロン・ジェームズ。

この年は「レブロン・ジェームズ」「ドウェイン・ウェイド」「クリス・ボッシュ」の”スリーキングス”が結成して最初のシーズンであり、意図的に強力な選手同士が結託したことで他チームのファンから避難を浴びながらもスタートしたシーズンとなりました。

レギュラーシーズンを58勝24敗のカンファレンス2位で終えると、プレーオフでは1回戦にアンドレ・イグダーラ率いる「フィラデルフィア・76ers」を、準決勝ではピアース・アレン・ガーネットの「ボストン・セルティックス」を、決勝戦でデリック・ローズ要する「シカゴ・ブルズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル2011の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル2011で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ダラス・マーベリックスの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
C 8 アレクシス・アジンサ(Alexis Ajinça) 218 112 1988年5月6日
C 33 ブレンダン・ヘイウッド(Brendan Haywood) 213 122 1979年11月27日
SF 35 ブライアン・カーディナル(Brian Cardinal) 203 111 1977年5月2日
SF 4 カロン・バトラー(Caron Butler) 201 103 1980年3月13日
SG 13 コーリー・ブリューワー(Corey Brewer) 206 84 1986年3月5日
SG 92 デショーン・スティーブンソン(DeShawn Stevenson) 196 95 1981年4月3日
PF 41 ダーク・ノヴィツキー(Dirk Nowitzki) 213 111 1978年6月19日
SG 20 ドミニク・ジョーンズ(Dominique Jones) 193 98 1988年10月15日
C 28 イアン・マヒンミ(Ian Mahinmi) 211 118 1986年11月5日
PG 11 JJ・バレア(J.J. Barea) 178 82 1984年6月26日
PG 2 ジェイソン・キッド(Jason Kidd) 193 93 1973年3月23日
SG 31 ジェイソン・テリー(Jason Terry) 188 84 1977年9月15日
SF 16 ペジャ・ストヤコヴィッチ(Peja Stojaković) 208 104 1977年6月9日
PG 3 ロドリグ・ボーボワ(Rodrigue Beaubois) 183 77 1988年2月24日
SF 7 サーシャ・パブロヴィッチ(Sasha Pavlović) 203 100 1983年11月15日
SF 0 ショーン・マリオン(Shawn Marion) 201 100 1978年5月7日
SF 21 スティーブ・ノヴァック(Steve Novak) 208 102 1983年6月13日
C 6 タイソン・チャンドラー(Tyson Chandler) 213 107 1982年10月2日

 

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

マイアミ・ヒートの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
PG 8 カルロス・アローヨ(Carlos Arroyo) 188 91 1979年7月30日
PF 1 クリス・ボッシュ(Chris Bosh) 211 107 1984年3月24日
C 45 デクスター・ピットマン(Dexter Pittman) 211 140 1988年3月2日
SG 3 ドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade) 193 100 1982年1月17日
SG 55 エディー・ハウス(Eddie House) 185 81 1978年5月14日
C 25 エリック・ダンピアー(Erick Dampier) 211 120 1975年7月14日
C 21 ジャマール・マグロア(Jamaal Magloire) 211 117 1978年5月21日
SF 22 ジェームズ・ジョーンズ(James Jones) 203 99 1980年10月4日
SG 42 ジェリー・スタックハウス(Jerry Stackhouse) 198 99 1974年11月5日
C 50 ジョエル・アンソニー(Joel Anthony) 206 111 1982年8月9日
PF 5 ジュワン・ハワード(Juwan Howard) 206 109 1973年2月7日
SF 6 レブロン・ジェームズ(LeBron James) 206 113 1984年12月30日
PG 15 マリオ・チャルマーズ(Mario Chalmers) 188 86 1986年5月19日
PG 0 マイク・ビビー(Mike Bibby) 185 86 1978年5月13日
SG 13 マイク・ミラー(Mike Miller) 203 99 1980年2月19日
PF 40 ユドニス・ハスレム(Udonis Haslem) 203 107 1980年6月9日
C 11 ジードルーナス・イルガウスカス(Zydrunas Ilgauskas) 221 108 1975年6月5日
PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル2011のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル2011の試合の結果を見ていきましょう!

2010-11シーズンのNBAチャンピオンは「ダラス・マーベリックス」。

チームとしては史上初のNBA優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 5月31日 ダラス・マーベリックス 84-92 マイアミ・ヒート
2 6月2日 ダラス・マーベリックス 95-93 マイアミ・ヒート
3 6月5日 マイアミ・ヒート 88-86 ダラス・マーベリックス
4 6月7日 マイアミ・ヒート 83-86 ダラス・マーベリックス
5 6月9日 マイアミ・ヒート 103-112 ダラス・マーベリックス
6 6月12日 ダラス・マーベリックス 105-95 マイアミ・ヒート

 

ファイナルMVPは「ダーク・ノヴィツキー」。

2度目のNBAファイナル出場で、ついに自身初の優勝リングとファイナルMVPを手にしました。

 

NBAファイナル2011の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

ダラス・マーベリックスが初優勝を果たしたシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(84-92 マイアミ・ヒート Win)

NBAファイナルの1回戦はマイアミ・ヒートのホーム「アメリカン・エアラインズ・センター(現マイアミ=デード・アリーナ)」で始まりました。

第1試合は両者シュートが決まらず、ロースコアな試合展開に。

両チーム主力が点を取り合い、大きな差がつくことなく第3Qを61-65のヒート4点リードで終えます。

勝負の第4Qも互角の試合展開となりますが、マーベリックスがノヴィツキー1人で得点していたのに対し、ヒートは多彩な得点方法でじわじわと点差を広げ、総合力の差でヒートが勝利を掴みました。

この日ヒートはレブロンが24得点、ウェイドが22得点、ボッシュが19得点と”スリーキングス”が力を遺憾無く発揮。

マーベリックスはダーク・ノヴィツキーが27得点と奮闘しますが及びませんでした。

ヒートがホームで1勝をあげ、対戦成績を0-1としました。

 

第2戦(95-93 ダラス・マーベリックス Win)

ヒートリードで迎えた第2戦。

この試合は序盤から両チームが得点を決め合う接戦となり、前半を51-51の同点で終えます。

第3Qはヒートがやや有利に進みますが、点差はそれほど開くことはなく、勝負は第4Qへ。

しかし第4Qが始まるとこれまでとは一転、マーベリックスがシュートミスやターンオーバーなど精細を欠き、その間に一方的に殴り続けたヒートが73−88と一時15点のリードを奪いました。

終盤の大量リードで大盛り上がりのヒートホームに試合は終わったかと思われましたが、ここから試合は思わぬ展開に進んでいきます。

試合時間残り6分19秒、マーベリックスの”シックスマン”ジェイソン・テリーの活躍もありマーベリックスが17-2のランを決行。

一気に点差を詰め、残り58秒のノヴィツキーのレイアップでついに90-90と同点に。

その後互いに3ポイントシュートを1本ずつ決め、同点のまま試合は最終局面へ突入します。

試合時間残り3.6秒、ヒート決死のディフェンスをダーク・ノヴィツキーが潜り抜け、決定打となるレイアップを決めて2点のリード。

残り3秒でヒートはウェイドが逆転の3ポイントを放ちますがこれがリングに弾かれ試合終了。

ダラス・マーベリックスの大逆転勝利で幕を閉じました。

 

第3戦(88-86 マイアミ・ヒート Win)

対戦成績1-1で迎えた第3戦。

試合はまたも終盤まで同点のままもつれ込む展開となります。

前半を47-42のヒート5点リードで終えますが、第3Qにはマーベリックスが2点を詰め3点さに。

さらに第4Q開始1分30秒後には同点に追いつき、そこからは試合時間残り1分40秒まで86-86と同点のまま試合が進みました。

そこから1分間は両者シュートを試むも得点はできず、残り39秒の場面でレブロンからアシストを受けたボッシュが待望となる決勝シュートを決めヒートが2点リード。

マーベリックスは最後のシュートをエースのノヴィツキーに託しますが、ヒートのディフェンスの前に阻まれ試合はゲームセット。

ヒートが敵地で接戦を制し、再度リードを奪いました。

 

第4戦(83-86 ダラス・マーベリックス Win)

さらに2日後、ヒートがリードして迎えた第4戦。

この日の試合前にマーベリックスの”エース”ダーク・ノヴィツキーが風邪により39度の発熱が出たと報道され、マーベリックスに暗雲が立ち込めます。

しかし、体調不良を押してノヴィツキーが出場を決定。

そんな中始まった試合はノヴィツキーを他のチームメイトが支え、ヒートに力負けすることなく接戦の展開に持ち込みます。

しかし後半、次第に自力の差が出始めたのか第3Q終盤から第4Qの前半にかけて約5分間で1点しか取ることができず、その間ヒートに11点を取られ74-65と引き離されます。

試合時間残り9分58秒にようやく得点を決めますが、かなり劣勢で嫌な雰囲気のマーベリックス。

その流れを変えたのがジェイソン・テリーでした。

立て続けに得点を決めると、今度はレブロンのパスをスティールし、マーベリックスの反撃に貢献。

息を吹き返したマーベリックスは残り5分12秒でついに逆転に成功します。

そこからヒートもフリースローやウェイドのダンクなどで1点差まで詰め寄りますが、最後はテリーがフリースローをきっちりと決め残り時間6.7秒で3点差に。

ヒートは最後にマイク・ミラーが同点の3ポイントを放ちますが、これがエアボールとなり試合終了。

ダーク・ノヴィツキーは体調不良の中21得点11リバウンドと奮闘。

ヒートはエースのレブロン・ジェームズが8得点に終わり、重要な試合を落とすことになりました。

 

第5戦(103-112 ダラス・マーベリックス Win)

対戦成績2-2のタイで迎えた第5戦。

この一戦をとった方が優勝に王手をかける重要な試合です。

この日はこれまでの試合と違い、高確率でシュートを決め合う打撃戦となりました。

前半は序盤から両者シュートタッチが良く、60-57のハイスコアで前半を折り返します。

第3Qは序盤マーベリックスが3ポイントを連続で決め一時80-71と9点のリードを奪いますが、その後ヒートもじわじわと点差を詰め第4Q残り5分16秒ウドニス・ハスレムのダンクでヒートがついに逆転。

盛り上がるアメリカン・エアラインズ・センターにそのままヒートが押し切るかと思われましたが、マーベリックスも食らいつき残り3分23秒で100-100の同点とします。

しかしそこからヒートがシュートを決めることができなくなり、対するマーベリックスは3ポイントを連続で決めたことで残り30秒時点で一気に7点差に。

ヒートもレブロンのレイアップで5点差としますが、マーベリックスがフリースローをきっちりと決めたことで試合終了。

マーベリックスがホームで王手をかける形となりました。

 

第6戦(105-95 ダラス・マーベリックス Win)

運命の第6戦。

この日は試合前から両者バチバチな展開になります。

前の試合体調不良だったノヴィツキーをヒートのレブロンとウェイドが煽る様子を撮影した動画がSNSに投稿され、これにマーベリックスサイドが激怒。

試合入場時には応援に駆けつけたダラスファンからのブーイングも見られました。

そんな中始まった試合は序盤からマーベリックスがリードを奪う展開となりました。

しかし、第2Q中盤にヒートが反撃を開始し、前半を51-53のヒートリードで折り返します。

後半が始まると序盤こそヒートがリードしていたものの、マーベリックスがチーム全体で得点をとり一気に逆転してスコアは81-72とダラスが9点のリードを奪う展開に。

第4Qはヒートの反撃が期待されましたが、マーベリックスも得点が止まらず差が縮まらないまま試合が進みゲームセット。

ダラス・マーベリックスがチームとして史上初の優勝を決めました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル2011 ダラス・マーベリックス VS マイアミ・ヒート」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

エースのダーク・ノヴィツキーが風邪で熱を出しながらも試合に出場し、NBA制覇を成し遂げるという伝説のファイナルとなりました。

当時はレブロンとウェイドの煽りに腹が立ったファンも多いかと思いますが、終わってみればノヴィツキーの優勝をよりドラマチックにする良いスパイスだったのではないかとさえ思ってしまいます。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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