皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2012 マイアミ・ヒート VS オクラホマシティー・サンダー」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
目次
NBAファイナル2012に出場したチームの背景を知ろう!
2012年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「オクラホマシティー・サンダー」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「マイアミ・ヒート」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
マイアミ・ヒート
2011-12シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 46勝20敗(カンファレンス2位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS ニューヨーク・ニックス) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS インディアナ・ペイサーズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝3敗(VS ボストン・セルティックス) |
「マイアミ・ヒート」はフロリダ州マイアミに拠点を置くチームです。
エースは”キング”レブロン・ジェームズ。
この年は「レブロン・ジェームズ」「ドウェイン・ウェイド」「クリス・ボッシュ」の”スリーキングス”が結成してから2年目のシーズンであり、昨シーズンNBAファイナルで敗れた雪辱を晴らすべくレギュラーシーズンに臨みました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にジェイソン・キッドやカーメロ・アンソニーらの「ニューヨーク・ニックス」を、準決勝ではポール・ジョージ要する「インディアナ・ペイサーズ」を、決勝戦でポール・ピアースやケビンガーネットを要する「 ボストン・セルティックス」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたマイアミ・ヒートがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
オクラホマシティー・サンダー
2011-12シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 47勝19敗(カンファレンス2位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝0敗(VS ダラス・マーベリックス) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝1敗(VS ロサンゼルス・レイカーズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS サンアントニオ・スパーズ) |
「オクラホマシティー・サンダー」はオクラホマ州オクラホマシティに拠点を置くチームです。
ダブルエースは若き「ラッセル・ウエストブルック」と「ケビン・デュラント」。
昨シーズンから急成長を遂げたサンダーはダブルエースの活躍著しく、オクラホマシティにホーム移転後初となるファイナル進出を果たしました。
さらに2009年のドラフトで獲得したジェームズ・ハーデンがシックスマンとして躍動し、ベンチからの得点源となっていました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にダーク・ノビツキー率いる「ダラス・マーベリックス」を、準決勝ではコービー・ブライアント要する「ロサンゼルス・レイカーズ」を、決勝戦でダンカン・ジノビリ・パーカー率いる「サンアントニオ・スパーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル2012の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2012で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
マイアミ・ヒートの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
PF | 1 | クリス・ボッシュ(Chris Bosh) | 211 | 107 | 1984年3月24日 |
C | 45 | デクスター・ピットマン(Dexter Pittman) | 211 | 113 | 1988年3月2日 |
SG | 3 | ドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade) | 193 | 88 | 1982年1月17日 |
C | 34 | エディ・カリー(Eddy Curry) | 213 | 134 | 1982年12月5日 |
SG | 22 | ジェームズ・ジョーンズ(James Jones) | 203 | 99 | 1980年10月4日 |
C | 50 | ジョエル・アンソニー(Joel Anthony) | 206 | 111 | 1982年8月9日 |
PF | 5 | ジュワン・ハワード(Juwan Howard) | 206 | 109 | 1973年2月7日 |
SF | 6 | レブロン・ジェームズ(LeBron James) | 206 | 113 | 1984年12月30日 |
PG | 15 | マリオ・チャルマーズ(Mario Chalmers) | 188 | 86 | 1986年5月19日 |
PF | 32 | ミッケル・グラドネス(Mickell Gladness) | 211 | 100 | 1986年7月26日 |
SG | 13 | マイク・ミラー(Mike Miller) | 203 | 99 | 1980年2月19日 |
PG | 30 | ノリス・コール(Norris Cole) | 188 | 79 | 1988年10月13日 |
C | 21 | ロニー・トゥリアフ(Ronny Turiaf) | 208 | 113 | 1983年1月13日 |
SF | 31 | シェーン・バティエ(Shane Battier) | 203 | 100 | 1978年9月9日 |
SG | 14 | テレル・ハリス(Terrel Harris) | 196 | 86 | 1987年8月10日 |
PF | 40 | ユドニス・ハスレム(Udonis Haslem) | 203 | 107 | 1980年6月9日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
オクラホマシティー・サンダーの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
C | 45 | コール・オルドリッチ(Cole Aldrich) | 211 | 113 | 1988年10月31日 |
SG | 14 | デカン・クック(Daequan Cook) | 196 | 93 | 1987年4月28日 |
PG | 37 | デレック・フィッシャー(Derek Fisher) | 185 | 91 | 1974年8月9日 |
PG | 6 | エリック・メイノア(Eric Maynor) | 191 | 79 | 1987年6月11日 |
SG | 13 | ジェームズ・ハーデン(James Harden) | 195 | 100 | 1989年8月26日 |
C | 5 | ケンドリック・パーキンス(Kendrick Perkins) | 208 | 122 | 1984年11月10日 |
SF | 35 | ケビン・デュラント(Kevin Durant) | 208 | 109 | 1988年9月29日 |
SF | 11 | ラザー・ヘイワード(Lazar Hayward) | 198 | 102 | 1986年11月26日 |
C | 8 | ナジー・モハメド(Nazr Mohammed) | 208 | 100 | 1977年9月5日 |
PF | 4 | ニック・コリソン(Nick Collison) | 208 | 116 | 1980年10月26日 |
PG | 15 | レジー・ジャクソン(Reggie Jackson) | 188 | 94 | 1990年4月16日 |
SG | 7 | ロイヤル・アイヴィー(Royal Ivey) | 191 | 91 | 1981年12月20日 |
PG | 0 | ラッセル・ウエストブルック(Russell Westbrook) | 191 | 91 | 1988年11月12日 |
PF | 33 | ライアン・リード(Ryan Reid) | 203 | 105 | 1986年10月30日 |
PF | 9 | サージ・イバカ(Serge Ibaka) | 208 | 107 | 1989年9月18日 |
SG | 2 | ターボ・セフォロシャ(Thabo Sefolosha) | 198 | 98 | 1984年5月2日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル2012のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2012の試合の結果を見ていきましょう!
2011-12シーズンのNBAチャンピオンは「マイアミ・ヒート」。
チームとしては6年ぶり2回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝1敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 6月12日 | マイアミ・ヒート | 94-105 | オクラホマシティ・サンダー |
2 | 6月14日 | マイアミ・ヒート | 100-96 | オクラホマシティ・サンダー |
3 | 6月17日 | オクラホマシティ・サンダー | 85-91 | マイアミ・ヒート |
4 | 6月19日 | オクラホマシティ・サンダー | 98-104 | マイアミ・ヒート |
5 | 6月21日 | マイアミ・ヒート | 121-106 | オクラホマシティ・サンダー |
ファイナルMVPは「レブロン・ジェームズ」。
ここから偉大なキャリアを築いていくレブロンですが、キャリア8年目にして初めて優勝リングとファイナルMVPを獲得しました。
NBAファイナル2012の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
ヒートの”スリーキングス”が初優勝を果たしたシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!
第1戦(94-105 オクラホマシティ・サンダー Win)
NBAファイナルの1回戦はオクラホマシティ・サンダーのホーム「チェサピーク・エナジー・アリーナ(現ペイコム・センター)」で始まりました。
第1戦はホームのサンダーが自慢の攻撃力でヒートに打ち勝った展開となりました。
序盤こそヒートが有利に試合を進めており、第2Qには37-24と最大13点のリードを奪いますが、サンダーも流れを掴み始め点差を詰めていきます。
結局前半は54-47のヒート7点リードで折り返しますが、勢いに乗ったサンダーがさらに点差を詰め、試合時間6分44秒ついに60-60と同点に追いつきます。
そこからは両者殴り合いの様相を呈し、第3Qを終えて73-74とサンダーが1点リード。
迎えた第4Qではサンダーの”エース”ケビン・デュラントが17得点と本領を発揮し、ヒートを突き放す形で勝利を掴みました。
この日のサンダーはデュラントが36得点、ウェストブルックが27得点8リバウンド11アシストとダブルエースがチームを牽引。
一方ヒートもレブロンが30得点と奮闘しましたが、サンダーの攻撃力の前に屈する形となりました。
第2戦(100-96 マイアミ・ヒート Win)
サンダーリードで迎えた第2戦。
この試合はヒートが終始サンダーをリードする展開となりました。
スタートダッシュを25-8のランで決めたヒートはその後も得点を切れさせることなく試合を進め、前半を55-43の12点差のリードで終えます。
第3Qもサンダーが勢いを取り戻し始めますが、ヒートも得点を続けほとんど点差を詰めさせませんでした。
しかし第4Qになると、第1戦を思い出させるかのようなサンダーの反撃が始まります。
サンダーはデュラント、ウェストブルック、ハーデンの3人が得点を重ねみるみる点差を縮めていくと、試合時間残り44秒でついに3点差まで詰め寄ります。
しかしヒートも第1戦とは違い落ち着いていました。
レブロンとボッシュが立て続けにシュートをきめ7点にリードを広げると、デュラントにシュートを決められ2点差まで詰め寄られますが、レブロンが冷静にフリースローを2本決め試合は決着。
ヒートが敵地で貴重な勝利をあげました。
第3戦(85-91 マイアミ・ヒート Win)
1−1のタイで迎えた第3戦。
舞台はマイアミ・ヒートのホーム「アメリカン・エアラインズ・アリーナ(現マイアミ=デード・アリーナ)」に移ります。
第3戦もまた最後まで勝者のわからない接戦となりました。
第1Q、リードしたのはマイアミ・ヒート。
レブロンの10得点などで26−20として折り返します。
第2Qはサンダーが反撃し、ハーフタイムでは46−47と1点差に。
第3Qはお互い全く譲らず、最後に決めたレブロンの3ポイントでヒートが67-69とリードして勝負は第4Qへ。
最終Qも初めはヒートがリードしていたものの、ジェームズ・ハーデンの連続得点でサンダーが逆転すると、その直後にヒートが8点連取して抜きかえすという攻防が繰り広げられました。
その後はデュラントやウェストブルックの得点で抜きかえそうというサンダーをヒートが1点差まで詰め寄られながらも死守する展開が続き、試合時間のこり1分30秒でも85-86と1点差のまま試合は最終局面へ進みます。
しかしそこからサンダーがシュートミスやターンオーバーなど精細を欠き、その間5本のフリースローを決めてヒートが接戦を制しました。
第4戦(98-104 マイアミ・ヒート Win)
ヒートが1試合リードして迎えた第4戦。
この試合は序盤こそサンダーがスターダッシュを決めたことで33-19とリードしますが、第2Qからエンジンのかかかったヒートが巻き返し、第3Q終了時には75-79とヒートが4点のリードを奪います。
そこから試合はお互いに点の取り合いになり同点のまま時間が経過。
そんな重要な局面でヒートはエースのレブロン・ジェームズが左足をつるアクシデントが発生し、試合時間を5分残して一時離脱する事態に。
その後デュラントが4点をとったことでサンダーが逆転しこのまま一気に流れがサンダーに行くかと思われましたが、試合時間残り4分5秒でレブロンがコートに復帰。
ホームの大歓声を受けて勢いづいたヒートがそこから7点を連取し、そのままフリースローなどで逃げ切る形で勝利を手にしました。
レブロン・ジェームズは足を攣りながらも26得点9リバウンド12アシストの大活躍。
サンダーもラッセル・ウェストブルックが43得点を挙げますが、総合力で優ったヒートが勝利する形となりました。
これでヒートは3連勝、対戦成績も1-3で優勝に王手をかけました。
第5戦(121-106 マイアミ・ヒート Win)
運命の第5戦。
ヒートが優勝に王手をかけたため、崖っぷちの状況での絶対に負けられないサンダーホームでの1戦です。
ここまで接戦を演じてきた両チームでしたが、皮肉にも第5戦は一番の点差が開くゲームとなってしまいました。
試合は序盤からヒートがサンダーを圧倒。
第3Q終了時点で95-71とヒートが24点差のリードを奪い、試合は最後の12分へ。
サンダーも最後まで諦めずに攻撃を繰り返しますが、ホームの声援虚しく差は一向に縮まりませんでした。
試合時間4分44秒を残してサンダーがデュラントら主力をさげたことで試合はゲームセット。
ヒートが4連勝をする形でサンダーを下し、”スリーキングス”体制となって初のNBA制覇を果たしました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2012 マイアミ・ヒート VS オクラホマシティー・サンダー」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
同じ年にドラフトされ、それぞれがそれぞれのポジションでスーパースターとなって集結し結成された”スリーキングス”。
昨シーズンはNBAファイナルでダーク・ノビツキー率いるダラス・マーベリックスに不甲斐ない敗戦を喫したことからバッシングを受けていましたが、それを見返す形での優勝となりました。
サンダーもデュラントやウェストブルック、ハーデンなど後にNBAの顔となっていく選手が主力のチームであり、歴史が変わっていく瞬間を体現するようなNBAファイナルとなりました。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!