皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2022 ゴールデンステイト・ウォリアーズ VS ボストン・セルティックス」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
NBAファイナル2022に出場したチームの背景を知ろう!
2022年NBAファイナルはイースタン・カンファレンスチャンピオンの「ボストン・セルティックス」とウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ゴールデンステイト・ウォリアーズ」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
ゴールデンステイト・ウォリアーズ
2021-22シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 53勝29敗(カンファレンス3位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS デンバー・ナゲッツ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS メンフィス・グリズリーズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝1敗(VS ダラス・マーベリックス) |
「ゴールデンステイト・ウォリアーズ」はカリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くチームです。
エースは日本でも大人気の選手である「ステフィン・カリー」。
このシーズンには2021年12月14日のニックス戦にて3ポイント成功数がレイ・アレンの持つ2,973本を超え、歴代1位になりました。
彼とクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンはBIG3と呼ばれ、過去に3度のNBAリーグ優勝を果たしています。
しかし、2018年の優勝以降は主力の怪我により優勝からは遠ざかっており、昨年の2020-2021シーズンはプレーイントーナメントでメンフィス・グリズリーズに惜敗しプレーオフ出場を逃すなど辛酸を舐めていました。
それゆえに2021-22シーズンはクレイ・トンプソンの941日ぶりの試合復帰などもあり、再度優勝を目指し奮起したシーズンとなりました。
この年優勝を果たしたゴールデンステイト・ウォリアーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
ボストン・セルティックス
2021-22シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 51勝31敗(カンファレンス2位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝0敗(VS ブルックリン・ネッツ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝3敗(VS ミルウォーキー・バックス) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝3敗(VS マイアミ・ヒート) |
「ボストン・セルティックス」はマサチューセッツ州ボストンに拠点を置くチームです。
エースは当時23歳の「ジェイソン・テイタム」。
相棒のジェイレン・ブラウンやこの年最優秀守備選手賞(DPOY)を受賞したマーカス・スマートらと共にリーグ最高の守備力を誇るチームを形成しました。
ボストン・セルティックスはNBAファイナルに辿り着くまでに、プレーオフ1回戦で2020-21シーズンに敗北したブルックリン・ネッツを、カンファレンス・セミファイナルで2018-19シーズンに敗北したミルウォーキ・バックスを、カンファレンス・ファイナルで2019-20シーズンに敗北したマイアミ・ヒートを倒してきており、全てのチームにリベンジして勝ち上がってきたことが話題となりました。
また、この年のセルティックスは誰一人としてNBAファイナル経験者がおらず、特にベテランの「アル・フォーホード」は141試合もプレーオフで試合をした経験がありながら今回が初のNBAファイナル出場となったことでファンからは祝福の声が多く上がっていました。
NBAファイナル2022の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2022で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
ゴールデンステイト・ウォリアーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
F | 22 | アンドリュー・ウィギンス (Andrew Wiggins) | 201 | 89 | 1995年2月23日 |
G/F | 9 | アンドレ・イグダーラ (Andre Iguodala) | 198 | 98 | 1984年1月28日 |
F | 32 | オット・ポーター (Otto Porter Jr.) | 203 | 90 | 1993年6月3日 |
G | 12 | クインダリー・ウェザースプーン (Quinndary Weatherspoon) | 191 | 93 | 1996年9月10日 |
G | 2 | クリス・チオーザ (Chris Chiozza) | 180 | 79 | 1995年11月25日 |
G | 11 | クレイ・トンプソン (Klay Thompson) | 198 | 98 | 1990年2年8日 |
G | 0 | ゲイリー・ペイトン2世 (Gary Payton II) | 191 | 88 | 1992年12月1日 |
F/C | 5 | ケヴォン・ルーニー (Kevon Looney) | 206 | 101 | 1996年2年6日 |
C | 33 | ジェームズ・ワイズマン (James Wiseman) | 213 | 109 | 2001年3月31日 |
G | 3 | ジョーダン・プール (Jordan Poole) | 193 | 88 | 1999年6月19日 |
F | 0 | ジョナサン・クミンガ (Jonathan Kuminga) | 201 | 102 | 2002年10月6日 |
G | 30 | ステフィン・カリー (Stephen Curry) | 191 | 84 | 1988年3月14日 |
G/F | 1 | デイミオン・リー (Damion Lee) | 196 | 95 | 1992年10月21日 |
F | 23 | ドレイモンド・グリーン (Draymond Green) | 198 | 104 | 1990年3月4日 |
F | 8 | ネマニャ・ビエリツァ (Nemanja Bjelica) | 208 | 106 | 1988年5月9日 |
F | 95 | ホワン・トスカーノ=アンダーソン (Juan Toscano-Anderson) | 198 | 95 | 1993年4月10日 |
G | 4 | モーゼス・ムーディー (Moses Moody) | 196 | 96 | 2002年5月31日 |
※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと
ボストン・セルティックスの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
G/F | 26 | アーロン・ネスミス (Aaron Nesmith) | 196 | 98 | 1999年10月16日 |
F/C | 42 | アル・ホーフォード (Al Horford) | 206 | 109 | 1986年6月3日 |
F | 12 | グラント・ウィリアムズ (Grant Williams) | 198 | 107 | 1998年11月30日 |
F | 30 | サム・ハウザー (Sam Hauser) | 203 | 99 | 1997年12月8日 |
G/F | 0 | ジェイソン・テイタム (Jayson Tatum) | 203 | 95 | 1998年3月3日 |
G/F | 7 | ジェイレン・ブラウン (Jaylen Brown) | 198 | 101 | 1996年10月24日 |
F | 4 | ジュワン・モーガン (Juwan Morgan) | 201 | 105 | 1997年4月17日 |
F/C | 27 | ダニエル・タイス (Daniel Theis) | 203 | 111 | 1992年4月4日 |
G | 9 | デリック・ホワイト (Derrick White) | 193 | 86 | 1994年7月2日 |
G | 13 | ニック・スタウスカス (Nik Stauskas) | 198 | 94 | 1993年10月7日 |
G | 97 | ブロドリック・トーマス (Brodric Thomas) (TW) | 196 | 84 | 1997年1月28日 |
G | 11 | ペイトン・プリチャード (Payton Pritchard) | 185 | 88 | 1998年1月28日 |
G | 36 | マーカス・スマート (Marcus Smart) | 191 | 100 | 1994年3月6日 |
F | 37 | マット・ライアン (Matt Ryan) (TW) | 201 | 98 | 1997年4月17日 |
F | 8 | マリーク・フィッツ (Malik Fitts) | 196 | 104 | 1997年7月4日 |
F/C | 40 | ルーク・コーネット (Luke Kornet) | 218 | 113 | 1995年7月15日 |
F/C | 44 | ロバート・ウィリアムズ3世 (Robert Williams III) | 206 | 108 | 1997年10月17日 |
※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと
NBAファイナル2022のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2022の試合の結果を見ていきましょう!
21-22シーズンのNBAチャンピオンは「ゴールデンステイト・ウォリアーズ」。
チームとしては4年ぶり7回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝2敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 6月2日 | ボストン・セルティックス | 120 - 108 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
2 | 6月5日 | ボストン・セルティックス | 88 - 107 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
3 | 6月8日 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 100 - 116 | ボストン・セルティックス |
4 | 6月10日 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 107 - 97 | ボストン・セルティックス |
5 | 6月13日 | ボストン・セルティックス | 94 - 104 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
6 | 6月16日 | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 103 - 90 | ボストン・セルティックス |
ファイナルMVPは「ステフィン・カリー」。
4度NBAを制覇しているカリーですが、ファイナルMVPは自身初。
もはや殿堂入りは確実なカリーですが、その受賞歴をさらに華やかなものとしました。
NBAファイナル2022の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
ウォリアーズの王朝復活と謳われたシーズンのNBAファイナルはどのように進んでいったのか一緒に見ていきましょう!
第1戦(120-108 ボストン・セルティックス Win)
NBAファイナルの1回戦はゴールデンステイト・ウォリアーズのホーム「チェイス・センター」で始まりました。
ウォリアーズは4年ぶりのNBAファイナルとあって、ファンが大勢駆けつけ大盛り上がりの一戦。
第2Qまではお互い拮抗した試合展開でしたが、第3Qにはホームコートのウォリアーズが勢いをつけ、第3Q終了時点では80-92で12点差のリードを奪います。
しかしここから試合は一転。
ボストン・セルティックスが脅威の守備力で本領発揮し、第4Qはなんとあのウォリアーズをたった16点に抑え40-16のランで逆転勝利を納めたのでした。
ホームコートアドバンテージを持つウォリアーズが逆転負けを喫するという、ファンとしては時代の移り変わりを感じる一戦でした。
第2戦(88-107 ゴールデンステイト・ウォリアーズ Win)
ボストン勝利から3日後、再びチェイス・センターで試合が始まりました。
0勝1敗のビハインドで迎えたホームのウォリアーズは負ければ0勝2敗のままアウェイ2連戦に入るため、絶対に負けられない戦いとなりました。
前半戦は両者互角の戦いで、第2Q終了時点では50-52でウォリアーズが2点リードという展開で折り返します。
しかし、この試合は第3Qで勝負が決まる展開となりました。
第3Qのウォリアーズは王朝時代を思い出させるかのような爆発的なオフェンス力と強固なディフェンスでセルティックスを14-35のランで圧倒。
第3Qの最後にはこの年一気に主力となったジョーダン・プールが心を折るハーフコートブザービーターを決め、チェイス・センターは大盛り上がりです。
第4Qもその勢いは止まらず、試合は残り10分45秒を残してセルテックスがスタメンを下げて決着となりました。
これにより戦績は1勝1敗となり、ボストンのホームへと移っていきます。
第3戦(110-116 ボストン・セルティックス Win)
第2戦から3日後、舞台はボストン・セルティックスのホームアリーナである「TDガーデン」に移ります。
迎えた第3戦はホームコートのセルティックスが本来の強さを見せつける試合となりました。
試合展開としては第1戦、第2戦と似ており、前半はセルティックスがリード、第3Qにウォリアーズが爆発し、第3Q終了時点で89-93とセルティックス4点リードという状態でした。
しかし勝負の第4Q、セルティックスはウォリアーズを11点という非常に少ない点数に抑え、ホームで勝利をもぎ取りました。
この試合を決定づけたのは”リバウンド”。
セルティックスはウォリアーズよりも16本も多くリバウンドをとっており、ウォリアーズに反撃の隙を与えませんでした。
特に今季左膝半月板の怪我から復帰したばかりのロバート・ウィリアムズⅢ世は10リバウンド4ブロックと圧倒的な守備力を見せ、セルティックスの勝利に貢献しました。
過去39回のファイナルにおいて最初の2試合を1勝1敗で終えたチームは、第3戦の勝者が82%の確率でシリーズを制覇しているというデータもあり、セルティックス優位な雰囲気のまま勝負は山場へと向かっていきます。
第4戦(107-97 ゴールデンステイト・ウォリアーズ Win)
運命の第4戦。
この試合は多くのNBAファンが2021-22シーズンで最高の試合の1つと考えているのではないでしょうか?
ウォリアーズが勝てば2勝2敗でホームに戻ることができる。
一方、セルティックスが勝てば3勝1敗で優勝に王手をかけられるということでどちらも絶対に勝ちたい一戦です。
ホームコートのボストンが有利と考える人も多かったこの試合ですが、主役となったのはウォリアーズのエース「ステフィン・カリー」でした。
3度のNBAチャンピオンに輝き、NBAの様々な記録を塗り替えてきたカリーですが、この試合は彼のキャリアにおいて最高のパフォーマンスの一つと言っても過言ではないでしょう。
第3Q終了時点で79-78と接戦のまま迎えた第4Q、その時点ですでに33得点を取っていたカリーでしたが、第4Qも勢いは衰えませんでした。
試合時間残り5分18秒、セルティックス4点リードで迎えた試合終盤にウォリアーズはカリーの5得点1アシストを含む10-0のランを行い、一気に試合をひっくり返すとそのまま勝利を掴んだのです。
終わってみればカリーは42得点10リバウンド4アシスト、3ポイントは7/14の50%で決めるというモンスターパフォーマンスを残すことになったのです。
これにより対戦成績は2勝2敗の五分で舞台はサンフランシスコに戻っていくことになります。
第5戦(94-104 ゴールデンステイト・ウォリアーズ Win)
サンフランシスコに戻っての第5戦。
舞台は当然のように超満員なチェイス・センターです。
しかしこの試合はこのNBAファイナル2022において最も退屈な試合となってしまいました。
まずウォリアーズは前の試合でモンスターパフォーマンスを残したステフィン・カリーが3ポイント0/9とシュートタッチが絶不調。
その分アシストで貢献している点はさすがとしか言いようがありませんが、カリーのパフォーマンスを不安に感じた方も多かったことでしょう。
チーム全体で見てもこの日は3ポイント9/40で22.5%という低確率でした。
一方、セルティックスも絶不調の相手を責めきることができず、チーム全体で18回ものターンオーバーを喫してしまいました。
このターンオーバーの多さによりなかなか波に乗ることができず、そのままウォリアーズに押し切られる形となりました。
この試合の最も活躍した選手はウォリアーズのアンドリュー・ウィギンズでしょう。
彼はこの試合3ポイントこそ入りませんでしたが、26得点13リバウンドのダブルダブルで勝利に貢献しました。
この試合で3勝2敗としたウォリアーズはNBA優勝に王手をかけることになりました。
第6戦(103-90 ゴールデンステイト・ウォリアーズ Win)
崖っぷちとなったセルティックスがホームで迎えた第6戦。
セルティックスの”エース”ジェイソン・テイタムは踏みとどまることができませんでした。
試合展開としては終始ウォリアーズが一歩リードしている状態で、3度の優勝経験を持つBIG3を要するチームがその貫禄を見せつける試合となりました。
この試合で多くのNBAファンの記憶に残っているシーンといえばやはりステフィン・カリーの涙でしょう。
これまで3度NBAを制覇してきた中で一度も涙を流すシーンなどなかったカリーですが、この試合では試合時間残り数十秒で勝利を確信した瞬間コートに泣き崩れました。
”王朝”と謳われた5年連続NBAファイナル出場、3度のNBA優勝を経験したチームが、その後カリー、クレイ、ドレイモンドなど多くの主力選手の怪我で一時NBA最下位まで転落し、そこからたった2シーズンでNBAチャンピオンの座に返り咲いたわけです。
この優勝は何度もNBAの頂点に立ったことのあるカリーにとっても特別なものだったということでしょう。
この試合により4勝2敗でゴールデンステイト・ウォリアーズがボストン・セルティックスを下し、2021-22シーズンのNBAチャンピオンとなりました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2022 ゴールデンステイト・ウォリアーズ VS ボストン・セルティックス」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
多くのNBAファンがステフィン・カリーとゴールデンステイト・ウォリアーズの復活に興奮したことでしょう!
この優勝によりゴールデンステイト・ウォリアーズは8年間に4度の優勝をした近年で最も成功したチームとなりました。
敗れたセルティックスも主力がまだ20代前半と若く、このままいけば数年間は優勝候補の一角であり続けるチームだと思います。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!