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【NBAファイナル1980】ロサンゼルス・レイカーズ VS フィラデルフィア・76ers 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル1980 ロサンゼルス・レイカーズ VS フィラデルフィア・76ers」の対決をご紹介しましょう!

NBAをよく知らないという方にもわかりやすく説明していきますのでぜひ最後までお読みくださいね!

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル1980に出場したチームの背景を知ろう!

1980年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「フィラデルフィア・76ers」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズ

1979-80シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 60勝22敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 シード権
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS フェニックス・サンズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝1敗(VS シアトル・スーパーソニックス)

 

「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。

エースは新人時代の「マジック・ジョンソン」。

レギュラーシーズンを60勝22敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは準決勝でコニー・ホーキンズやディック・バン・アースデールらの「フェニックス・サンズ」を、決勝戦でジャック・シクマやデニス・ジョンソンの「シアトル・スーパーソニックス」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

フィラデルフィア・76ers

1979-80シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 59勝23敗(カンファレンス3位)
プレーオフ1回戦 2勝0敗(VS ワシントン・ブレッツ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS アトランタ・ホークス)
カンファレンス・ファイナル 4勝1敗(VS ボストン・セルティクス)

 

「フィラデルフィア・76ers」はペンシルベニア州フィラデルフィアに拠点を置くチームです。

エースは”Dr.J”こと「ジュリアス・アービング」。

レギュラーシーズンを59勝23敗のカンファレンス3位で終えると、プレーオフでは1回戦にアール・モンローとウェス・アンセルドの「ワシントン・ブレッツ」を、準決勝では低迷期の「アトランタ・ホークス」を、決勝戦でジョン・ハブリチェックを要する「ボストン・セルティクス」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル1980の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル1980で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
SG 14 ブラッド・ホランド(Brad Holland) 191 82 1956年12月6日
PG 15 ブッチ・リー(Butch Lee) 183 84 1956年12月5日
SF 35 ドン・フォード(Don Ford) 206 98 1952年12月31日
SF 52 ジャマール・ウィルクス(Jamaal Wilkes) 198 86 1953年5月2日
C 9 ジム・チョーンズ(Jim Chones) 211 100 1949年11月30日
C 33 カリーム・アブドゥル=ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar) 218 225 1947年4月16日
PF 7 ケニー・カー(Kenny Carr) 201 100 1955年8月15日
SG 32 マジック・ジョンソン(Magic Johnson) 206 98 1959年8月14日
C 54 マーク・ランツベルガー(Mark Landsberger) 203 98 1955年5月21日
SF 7 マーティ・バーンズ(Marty Byrnes) 201 97 1956年4月30日
SG 21 マイケル・クーパー(Michael Cooper) 201 77 1956年4月15日
PG 10 ノーム・ニクソン(Norm Nixon) 188 77 1955年10月11日
SG 25 オリー・マック(Ollie Mack) 191 84 1957年6月6日
SG 24 ロン・ブーン(Ron Boone) 188 91 1946年9月6日
PF 31 スペンサー・ヘイウッド(Spencer Haywood) 203 102 1949年4月22日
PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

フィラデルフィア・76ersの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
SG 30 アル・スキナー(Al Skinner) 191 86 1952年6月16日
PF 3 バーナード・トゥーン(Bernard Toone) 206 95 1956年7月14日
PF 24 ボビー・ジョーンズ(Bobby Jones) 206 95 1951年12月18日
C 11 コードウェル・ジョーンズ(Caldwell Jones) 211 98 1950年8月4日
SG 4 クリント・リチャードソン(Clint Richardson) 191 88 1956年8月7日
C 53 ダリル・ドーキンス(Darryl Dawkins) 211 114 1957年1月11日
SG 20 ダグ・コリンズ(Doug Collins) 198 82 1951年7月28日
PG 22 エリック・マネー(Eric Money) 183 77 1955年2月6日
PG 14 ヘンリー・ビビー(Henry Bibby) 185 84 1949年11月24日
SG 34 ジム・スパナルケル(Jim Spanarkel) 196 86 1957年6月28日
SF 6 ジュリアス・アービング(Julius Erving) 201 95 1950年2月22日
SG 9 ライオネル・ホリンズ(Lionel Hollins) 191 84 1953年10月19日
PG 10 モーリス・チークス(Maurice Cheeks) 185 82 1956年9月8日
SF 50 スティーヴ・ミックス(Steve Mix) 201 98 1947年12月30日
PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル1980のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル1980の試合の結果を見ていきましょう!

1979-80シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。

チームとしては8年ぶり7回目の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 5月4日 フィラデルフィア・76ers 102-109 ロサンゼルス・レイカーズ
2 5月7日 フィラデルフィア・76ers 107-104 ロサンゼルス・レイカーズ
3 5月10日 ロサンゼルス・レイカーズ 111-101 フィラデルフィア・76ers
4 5月11日 ロサンゼルス・レイカーズ 102-105 フィラデルフィア・76ers
5 5月14日 フィラデルフィア・76ers 103-108 ロサンゼルス・レイカーズ
6 5月16日 ロサンゼルス・レイカーズ 123-107 フィラデルフィア・76ers

 

ファイナルMVPは「マジック・ジョンソン」。

最終戦でジャバーの穴を埋め、レイカーズに優勝をもたらした”新人”はファイナルMVPを受賞しました。

 

Life-Surf

 

 

NBAファイナル1980の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

マジック・ジョンソンの伝説が始まったシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(102-109 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

NBAファイナルの1回戦はレイカーズのホーム「ザ・フォーラム」で始まりました。

カリーム・アブドゥル=ジャバーを中心としたチームに大型新人のマジック・ジョンソンを加えたレイカーズと同じくキャリア4年目のジュリアス・アービングという若い選手を中心とした76ersとの一戦。

第1戦はいきなり両者一歩も譲らない接戦でスタートしました。

試合開始から点差がつかず、前半を53-53の同点で折り返します。

しかし後半に入ると流れは一転、レイカーズがジャバーを中心としたディフェンスで76ersをシャットアウトするとながれは完全にレイカーズに傾き、第3Qだけで点差は一気に14点に。

第4Qには76ersが反撃しますが点差を縮め切ることはできず、逃げ切る形でレイカーズが勝利しました。

この試合レイカーズは33得点14リバウンド5アシスト6ブロックと攻守で大暴れし、その他の選手もノーム・ニクソンが23得点、ジャマール・ウィルクスが20得点と続きました。

この試合がNBAファイナルデビューとなったマジックも16得点9リバウンド10アシストという素晴らしいパフォーマンスを発揮。

一方76ersはジュリアス・アービングがウィルクスの徹底マークに苦しみ20得点と爆発力を欠き、敗戦となりました。

 

第2戦(107-104 フィラデルフィア・76ers Win)

レイカーズリードで迎えた第2戦。

この日の試合はアービングのジャバー越しのポスターダンクから始まりました。

第1戦を落とした76ersは第2戦レイカーズの得点源である速攻を徹底して守り、常に試合をリードして進めました。

レイカーズをうまく抑え、オフェンスではジャバーをゴール下から離すことに成功した76ersは前半だけで18得点のリードを奪います。

しかし後半に入るとレイカーズが反撃を開始し、第3Qはなんとか点差を保ったものの第4Qにレイカーズが詰一気にめ寄ります。

18点あった点差は終盤には105-104と1点まで縮まりましたが、最後の76ersの攻撃でボビー・ジョーンズがダメ押しのシュートを決めレイカーズの逆転のチャンスを潰しました。

結果3点差で76ersが勝利。

敵地で貴重な1勝をあげ、試合成績1-1のタイで舞台はフィラデルフィアへと移ります。

 

第3戦(111-101ロサンゼルス・レイカーズ Win)

互角の状態で迎えた第3戦。

舞台はフィラデルフィア・76ersのホームアリーナ「ザ・スペクトラム」へと移ります。

ホームで先手を取りたい76ersでしたが、この日はレイカーズのポール・ウェストヘッドHCの采配が光ることとなります。

ウェストヘッドHCは前の試合ジャンプショットを決めてジャバーをゴール下から離す原因となったダリル・ドーキンスに控えセンターのジム・チョーンズを当て、ジャバーがゴール下に居座りやすい形を作ったのです。

この変更が功を奏し、レイカーズが第1Qに76ersのオフェンスをかなり失速させることに成功。

第1Qだけで14点の大差を奪うとその後もジリジリ点差を広げ、第3Q終了時には点差は18点まで開いていました。

76ersも第4Qに反撃を見せますが、結局この点差を縮め切ることができずレイカーズが敵地でリードを奪いました。

この試合レイカーズはジャバーは33得点14リバウンド、それ以外にもレイカーズの計6選手が2桁得点を奪うなど多彩な得点手段を見せつけました。

一方76ersはアービングが24得点、ドーキンスが21得点を記録しました。

 

第4戦(102-105 フィラデルフィア・76ers Win)

再びレイカーズリードで迎えた第4戦。

この試合は76ersが接戦を制する形でレイカーズに勝利しましたが、そんなことよりも試合終盤に見られたジュリアス・アービングのスーパープレイが有名な一戦と言えるでしょう。

後世に”ベースライン・ムーブ(Baseline Move)”として語り継がれるこのシーンはジュリアス・アービングが特別な選手であることを世界に知らしめることになります。

ベースライン付近でジャンプし、空中でジャバーのブロックをかわす為にバックボード裏からボールを回してレイアップを決めるという一連の流れは、アービングの人間離れした跳躍力とどんな大勢からでもゴールを決める発想力なくしては生まれなかったシーンといえます。

ホームの大歓声に押された76ersはドーキンスが26得点、アービングが23得点を記録しチームを牽引。

レイカーズもマジックが28得点9リバウンド9アシストと爆発しますが、あと一歩及びませんでした。

 

第5戦(103-108 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

またも2-2のタイで迎えた第5戦。

舞台はロサンゼルスに戻ります。

勝利した方が優勝に王手となる重要な一戦。

この日の序盤はジャバーがレイカーズを引っ張りますが、第3Qの後半にライオネル・コリンズの足を踏み足首を挫いてしまいます。

大黒柱を欠いて絶体絶命かと思われたレイカーズでしたが、この年のレイカーズにはマジックがおり、新人ながらチームを牽引する活躍を見せました。

そして第4Q序盤、なんとジャバーが足を引きずりながらもコートに戻ってくることになりザ・アリーナは大歓声に包まれます。

そこからジャバーは14得点を挙げる怪物っぷりを見せますが、76ersも負けじとアービングがほぼ独力で猛追。

残り33秒で103−103とついに76ersがレイカーズに追いつきました。

最後のレイカーズのオフェンス、魅せたのはジャバーでした。

渾身のダンクでファールを奪い取ると3点プレイを成立。

この3点差が決勝点となりレイカーズが先に優勝へ王手をかけました。

アービングは36得点を記録しラスト3分間で76ersが追い上げる原動力となりましたが、ジャバーの執念の前に敗北することとなりました。

 

第6戦(123-107 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

運命の第6戦。

決戦の舞台はフィラデルフィア。

この日のレイカーズベンチにジャバーの姿はありませんでした。

第5戦の怪我が予想以上に重く、ジャバーは少なくとも第6戦を欠場することが決定。

最大の得点源であるジャバーを欠いたレイカーズはリードしているものの絶望的な状況と見られていました。

そんな中レイカーズのウェストヘッドHCがとった奇策はマジック・ジョンソンのセンター起用でした。

この奇策が功を奏したのか、動揺した76ers相手にレイカーズが先手を奪います。

しかしやはりジャバーを欠いたレイカーズのインサイドは脆く、76ersはその弱点を的確に突く攻撃を続けて第2Qには逆転。

しかしここでオフェンスファールを積極的に狙うディフェンスで76ersのインサイドプレイを抑制することに成功したレイカーズはその後巻き返し、前半を60-60の同点で終えてみせました。

そして後半、勝利の女神がレイカーズに微笑みかけます。

ジャマール・ウィルクスが第3Qだけで16得点と大爆発し、一気に14点差まで突き放しました。

しかし76ersも負けじと反撃を仕掛け第3Qを10点差で終えると、第4Qの序盤も攻撃を仕掛け続けて残り5分でついに103-101の2点さまで詰め寄りました。

しかし76ersの反撃もここまで。

流れを切るためにレイカーズがタイムアウトを取りましたが、なんとその後はレイカーズ選手たちが覚醒。

残り5分で20得点を相手ゴールに叩き込み、最後の最後に76ersを突き放して勝利を決めてしまいました。

この勝利によりレイカーズが敵地で8年ぶりのNBA制覇。

この試合レイカーズはマジックがジャバーの代わりにセンターを勤めながら42得点15リバウンド7アシスト3ブロックを記録。

NBAが長い間探していた、リーグを代表するスーパースターが誕生した瞬間となりました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル1980 ロサンゼルス・レイカーズ VS フィラデルフィア・76ers」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

NBAはこれまで世界的な人気もなく、NBAファイナルですら全試合全米放送されることはありませんでした。

むしろ薬物やハラスメントなどのスキャンダルが多く、野蛮なリーグとして見られている風潮すらありました。

しかしこのマジック・ジョンソンとその最大のライバルとなるラリー・バードの存在により、この後NBAは大きく発展していくことになります。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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