2000年代〜2010年代前半にかけて活躍したレジェンド「クリス・ボッシュ」。
時代を代表するビッグマンの1人でありながら、病気によって引退を余儀なくされた不完全燃焼なキャリアを送った選手でもあります。
NBAファンであれば一度はその名前を耳にしたことがあるほどに有名な選手ではあるものの、全盛期が少し前だったこともあって、最近NBAを見始めた方々にはその実力まではあまり知られていないのではないでしょうか?
この記事ではそんな「クリス・ボッシュ」がどのような選手だったのかについて詳しくご紹介します。
彼が残した功績や選手としてのプレーの魅力などを交えてボッシュについて存分に語っていきたいと思いますので、興味のある方はぜひ最後までご覧くださいね!
目次
ヒートを連覇に導いた「スリーキングス」の一角
クリス・ボッシュについて語る前に、まずボッシュを語る上では欠かせないマイアミ・ヒートの「スリーキングス」についてご紹介しましょう。
2010年のオフシーズン、フリーエージェントとなってチームを離れたレブロン・ジェームズとクリス・ボッシュがマイアミ・ヒートと契約し、元々ヒートのエースとして活躍していたドウェイン・ウェイドと共にBIG3という形で結成された通称「スリーキングス」。
結成当初はリーグバランスの崩壊を招くことからヒート以外のファンからものすごい批判を浴びたものの、そんな批判をよそにスリーキングスは2012年、2013年とNBA連覇を達成しました。
この記事の主人公であるクリス・ボッシュはこのスリーキングスの中では実質的な3番手であったものの、リーグ屈指の機動力を持ったビッグマンとしてヒートのインサイドを支え、連覇に大きく貢献した正真正銘のスター選手。
ただ、レブロンやウェイドという大きすぎる存在の陰に隠れてやや実力が分かりづらいという方も多いと思いますので、この記事ではクリス・ボッシュという選手がいかに優れた選手だったのかを一緒に明らかにしていきましょう
「ストレッチ4」のパイオニアとなったビッグマン
2003年のNBAドラフトにて全体4位で指名を受け、トロント・ラプターズでキャリアをスタートさせたビックマン「クリス・ボッシュ」。
211cmの長身ながらガード並の俊敏性と高精度のアウトサイドシュートを兼ね備え、時に3ポイントラインの外側からでも得点が可能な「ストレッチ4」と呼ばれる現代型ビックマンのパイオニアとの呼び声も高い選手です。
NBA入り後からすぐにラプターズのエースとして活躍し、2010年にマイアミ・ヒートに移籍した後は「スリーキングス」の一員として連覇を達成。
マイアミ移籍後はエースから3番手へと役割を変えつつもプライドを捨てて勝利のために泥臭いプレーを受け入れ、ヒートにとって欠かせない戦力として活躍した姿が印象的でした。
しかし、2015年に発覚した「血栓症」のため、まだまだNBAで戦える実力を残しながらも引退。
不完全燃焼のキャリアにはなってしまったものの、通算11度のオールスター選出を受け、ヒートへ2つのチャンピオンリングをもたらした功績を讃え、ボッシュが着用した背番号「1」はヒートの永久欠番となっています。
【クリス・ボッシュの主な功績】
NBAチャンピオン:2回(2012, 2013)
オールスター:11回(2006〜2016)
オールNBAチーム
・セカンドチーム:1回(2007)
クリス・ボッシュのプレーの特徴3選
さて、ここからはよりプレイヤーとしてのクリス・ボッシュに着目していきましょう。
時にエース、時にチームの3番手としてスタイルを変えながら活躍し続けたボッシュのプレーの特徴を大きく3つに絞ってご紹介したいと思います。
特徴①:左手から放たれる高精度なアウトサイドシュート
クリス・ボッシュといえば、先述した「ストレッチ4」というスタイルからもわかるように、ビッグマンとして類稀な「アウトサイドシュート」の能力を持っていた選手として知られています。
当然本数はそれほど多くなかったものの、キャリアハイでは3ポイント成功率40.0%(2007–08シーズン)を記録することもあるなど、ディフェンスからすれば決して無視のできない存在でした。
ボッシュのアウトサイドシュート能力が最も効果を発揮したのはマイアミ・ヒート時代。
通常ゴール下にいるはずのセンターが3ポイントラインよりも外側で待機することによってゴール下にスペースができ、レブロンやウェイドといったドライブが得意な選手たちに有利な状況を作ることができたのです。
また、ピック&ロールの際には「ポップ」と呼ばれる外に逃げる動きも選択することができ、ディフェンスからすれば厄介この上ない存在だったでしょう。
特徴②:1番〜5番まで守れる汎用性のあるディフェンス力
211cmの身長からは考えられないほどの機動力を持っていたクリス・ボッシュは、その俊敏さを生かした「デフェンス力」にも定評がある選手。
通常センターの選手は小柄な選手のスピードに着いていくことができずにドライブで抜かれてしまうケースが多いですが、機動力を持ったボッシュはそのドライブに着いていくことができたのです。
当然センターとして身長の高い選手にもマッチアップすることができたため、まさに1番(ポイントガード)から5番(センター)まで守ることができる汎用性の高いディフェンダーだったと言えるでしょう!
唯一、体重で押し込んでくるようなフィジカルタイプのセンターは苦手としていましたが、そこも持ち前のバスケットボールIQと機動力でうまくカバーしていた印象があります。
特徴③:多彩なスキルで相手を翻弄するポストプレー
マイアミ・ヒート時代はストレッチ4の印象が強いクリス・ボッシュですが、実はポストプレーも大きな武器の1つ。
トロント・ラプターズでエースとして活躍していた時はむしろポストからの得点の方が多かったほどであり、パワーで押し込むのではなくフットワークとスピードを生かしたドライブや高確率なミッドレンジシュートを武器にオフェンスを組み立てるのが得意な選手でした。
ヒートでは機会が減ってしまったものの、たまに見せるポストでのスキルは健在で、王者ヒートの数ある得点手段の1つだったことは間違いないでしょう。
「血栓症」による早すぎる引退
11度のオールスター選出やNBA連覇という輝かしいキャリアを送ったボッシュですが、一方で病気による早すぎる引退をせざるを得なかった選手としても知られています。
その病名は「肺血栓塞栓症」。
初めての発症2014-15シーズンに行われたオールスターの直後であり、急遽その後のシーズンを全休。
高凝固剤の治療により一時は落ち着いたものの、翌2015-16シーズン中に再発し、その後はヒートのメディカルチェックを通過することができず実質的な引退となってしまったのです。
そもそもバスケットボールは相手との接触が多い競技であり、特にボッシュが務めるパワーフォワードやセンターのポジションは体を当ててプレーをしなければならないため、出血しやすくなる「抗凝固剤」を服用しながらのプレーは医師の許可が降りなかったというわけですね。
「もし健康な状態でキャリアを終えることができていればボッシュの評価はどれほど良かったか」というのは、しばしばNBAファンの間で巻き起こる定番の議論の1つとなっています。
まとめ
今回は2021年にバスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンド「クリス・ボッシュ」をご紹介しました。
ボッシュがどんな選手だったのか分かっていただけましたか?
若きエースとして活躍したラプターズ時代、スリーキングスの一員として連覇を果たしたヒート時代、病気によって不完全燃焼なまま余儀なくされた引退と波瀾万丈ながら非常に輝かしいキャリアだったと思います。
これまでボッシュについてあまり詳しくなかったという方は、この機会にぜひボッシュのハイライト動画を見ていただければと思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう!