NBA伝説の男たち

オスカー・ロバートソンってどんな選手?元祖“Mr.トリプルダブル”と呼ばれた男の凄さを紹介

オスカー・ロバートソンがどんな選手なのかをご紹介!

1960年代〜1970年代前半にかけて活躍した伝説的ポイントガード「オスカー・ロバートソン」。

NBAの歴史の中でもかなりのビックネームですから、NBAを知っていく中でその名前は聞いたことがあると思います。

ただ、かなり昔の選手ということもあって、最近NBAを見始めた方の中には彼の現役時代を全く知らない方も多くいるのではないでしょうか?

 

そこでこの記事では、オスカー・ロバートソンがどんな選手だったのかをご紹介します。

NBA時代に残した功績やスタッツをもとにロバートソンの魅力を存分に語っていこうと思いますので、興味のある方は是非最後までご覧くださいね!

 

1960年代にシーズンMVPを受賞する。
これがどれほどの偉業だったか

オスカーロバートソンの魅力をご紹介していく前に、彼が全盛期を過ごした1960年代のNBAがどのような状況だったのかについて話しておこうと思います。

 

1960年代のNBAを一言で言うなら「2人の巨人に支配されていた時代」。

11度のNBA優勝を誇る「ビル・ラッセル」と1試合100得点を記録した「ウィルト・チェンバレン」がリーグを支配しており、その証拠に1960年〜1969年の10年間のうち8年は2人のうちどちらかがシーズンMVPを受賞しているんです。

そんな1960年代において彼ら以外でシーズンMVPを受賞したのが、この記事でご紹介する「オスカー・ロバートソン」というわけですね。

 

時代背景がわかったところで、ここからは早速オスカー・ロバートソンの選手像についてご紹介していきます。

 

高い身体能力と運動量でリバウンドも取れる「万能型ポイントガード」の始祖

ポジションレス化が進んだ現代バスケではできる仕事が多いほど重宝される傾向にありますが、得点が取れてパスも出せてリバウンドも取れる、そんな万能型ポイントガードの始祖とも言えるのが「オスカー・ロバートソン」です。

196cmというポイントガードにしては高い身長と類稀な身体能力を持っており、高精度のアウトサイドシュートのみならずゴリゴリのインサイドプレーで得点を取ることもできる選手でした。

 

14シーズンのNBAキャリアで残した個人成績は凄まじく、1度のシーズンMVPや12回のオールスター、合計11回のオールNBAチームに6度のアシスト王などなど。

また、シンシナティ・ロイヤルズ(現サクラメント・キングス)時代は手が届かなかったNBA制覇も、キャリアの晩年に移籍したミルウォーキー・バックスにてルー・アルシンダー(のちのカリーム・アブドゥル=ジャバー)と共に果たしています。

圧倒的な個人スタッツと万能型ポイントガードという新しいスタイルの確立の功績を讃え、シンシナティ・ロイヤルズ(現サクラメント・キングス)では背番号「14」、ミルウォーキー・バックスでは背番号「1」がそれぞれ永久欠番となりました。

 

【オスカー・ロバートソンの主な功績】

NBAチャンピオン:1回(1971)

シーズンMVP:1回(1964)

オールスター:12回(1961〜1972)

オールNBAチーム
ファーストチーム:9回(1961〜1969)
セカンドチーム:2回(1970, 1971)

アシスト王:6回(1961, 1962, 1964〜1966, 1969)

 

元祖“Mr.トリプル・ダブル”と呼ばれた男

オスカー・ロバートソンがどんな選手なのかを語る上で「トリプル・ダブル」の話は避けては通れないでしょう。

トリプル・ダブルとは、バスケにおいて得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックの5つの主要スタッツのうち3つの項目で2桁以上を記録すること。

普通の選手たちはキャリアで1度も達成できない離れ業ですが、オスカー・ロバートソンは得点、アシスト、リバウンドの3項目で何度もトリプル・ダブルを叩き出していたのです。

 

それによって付いたニックネームが「Mr.トリプル・ダブル」。

キャリア通算181回のトリプル・ダブルという記録は、2021年にラッセル・ウェストブルックが塗り替えるまでの長い間ずっとNBA歴代1位だった記録であり、Mr.トリプル・ダブルの称号はウェストブルックに譲ったものの、その“元祖”と呼ぶに相応しい選手として現代でも語り継がれています。

 

スタッツから見るオスカー・ロバートソンの“凄さ”!象徴的な2シーズンを紹介

1960年代を代表するポイントガードとしてNBAの最前線を走り続けてきたオスカー・ロバートソン。

そんな彼の“凄さ”はキャリアスタッツから最もよく伝わると思います。

ここからは、オスカー・ロバートソンのレギュラーシーズンのスタッツと共に、象徴的とも言えるシーズンを2つご紹介しようと思います。

 

【レギュラーシーズンのスタッツ】

シーズン チーム GP MPG FG% FT% RPG APG PPG
1960–61 CIN 71 42.7 .473 .822 10.1 9.7 30.5
1961–62 79 44.3 .478 .803 12.5 11.4 30.8
1962–63 80 44.0 .518 .810 10.4 9.5 28.3
1963–64 79 45.1 .483 .853 9.9 11. 31.4
1964–65 75 45.6 .480 .839 9.0 11.5 30.4
1965–66 76 46.0 .475 .842 7.7 11.1 31.3
1966–67 79 43.9 .493 .873 6.2 10.7 30.5
1967–68 65 42.5 .500 .873 6.0 9.7 29.2
1968–69 79 43.8 .486 .838 6.4 9.8 24.7
1969–70 69 41.5 .511 .809 6.1 8.1 25.3
1970–71 MIL 81 39.4 .496 .850 5.7 8.2 19.4
1971–72 64 37.3 .472 .836 5.0 7.7 17.4
1972–73 73 37.5 .454 .847 4.9 7.5 15.5
1973–74 70 35.4 .438 .835 4.0 6.4 12.7

参照:Basketball Reference 

 

 

1961–62シーズン:NBA史上初のシーズン通算トリプルダブル

まず最初に知っておいて欲しいのは、NBA史上初のシーズン通算トリプルダブルを記録した「1961–62シーズン」。

キャリアで1度でもやればすごいと言われているトリプル・ダブルを1シーズンの平均で叩き出してしまうというのは、もう怪物以外のなにものでもありません。

 

そのスタッツは平均30,.8得点、12.5アシスト、11.4スティール。

NBAの歴史の中でもトップクラスの個人のシーズン成績であり、2016-17シーズンにラッセル・ウェストブルックが達成するまで55年もの間達成する選手が現れなかった大記録です。

 

1967–68シーズン:実質的な「得点王」と「アシスト王」の同時受賞!?

2つ目にご紹介したいのは、「得点王」と「アシスト王」の同時受賞となるはずだった1967–68シーズンです。

この年のオスカー・ロバートソンの成績は平均29.2得点、9.7アシストでいずれもリーグ1位の数字を記録していました。

 

しかし、当時のNBAでは得点王やアシスト王は合計数が1位の選手に与えられる賞だったため、やや欠場試合の多かったロバートソンはどちらも受賞を逃すことに。

翌々年の1969-70シーズンからは基準が平均の数に変更されただけに、時代が違えばNBA史上初、NBAの歴史で見ても達成者はネイト・アーチボルドただ1人のみの「得点王」と「アシスト王」の同時受賞という偉業を達成していたかもしれませんね。

 

余談:選手の権利を守った「オスカー・ロバートソン訴訟」

最後に余談にはなりますが、NBAの歴史において非常に重要な「オスカー・ロバートソン訴訟」をご紹介します。

「オスカー・ロバートソン訴訟」とは、1970年に行われたNBAとABAの合併において、選手の給与抑制や移籍の制限が発生するリスクを恐れた選手会がリーグの合併に反対して起こした訴訟のことです。

その当時の選手会の会長の座についていたオスカー・ロバートソンがこの問題解決に尽力したため「オスカー・ロバートソン訴訟」という名称が付けられています。

 

この訴訟は最終的にリーグの合併は進める方向性で決着したものの、その代わりにドラフトの規制緩和やフリーエージェント制度など選手たちの立場が向上する制度が誕生。

選手の立場を「球団の所有物」から「労働者」へと引き上げた歴史的事件の1つとして覚えておきましょう!!

 

まとめ

今回は1960年代に活躍した伝説的ポイントガード「オスカー・ロバートソン」についてご紹介しました。

いかがでしたか?

 

現代でこそポジションレスバスケが普通になっていますが、1960年代にリーグで1人だけそれを体現していたと思うと恐ろしいですね・・・。

圧倒的な個人成績と共に、「万能型ポイントガード」という新たなスタイルをNBAにもたらした功績はレジェンドと呼ぶに相応しいものだと思います。

 

オスカー・ロバートソンのプレーを見たことがないという方は、YouTubeなどにハイライトがたくさんありますので、是非一度視聴してみてくださいね!

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