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【NBAファイナル2000】ロサンゼルス・レイカーズ VS インディアナ・ペイサーズ 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル2000 ロサンゼルス・レイカーズ VS インディアナ・ペイサーズ」の対決をご紹介しましょう!

皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル2000に出場したチームの背景を知ろう!

2000年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「インディアナ・ペイサーズ」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズ

1999-2000シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 67勝15敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 3勝2敗(VS サクラメント・キングス)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS フェニックス・サンズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝3敗(VS ポートランド・トレイルブレイザーズ)

 

「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。

エースは”怪物”「シャキール・オニール」。

この年は名将フィル・ジャクソンのもとシャックとコービーのデュオを中心とした”王朝”を築き始めたシーズンであり、圧倒的な力で勝利を重ねていきました。

レギュラーシーズンを67勝15敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にリック・アデルマンHC率いる「サクラメント・キングス」を、準決勝ではジェイソン・キッド要する「フェニックス・サンズ」を、決勝戦でクライド・ドレクスラー率いる「ポートランド・トレイルブレイザーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

インディアナ・ペイサーズ

1999-2000シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 56勝26敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 3勝2敗(VS ミルウォーキー・バックス)
カンファレンス・セミファイナル 4勝2敗(VS フィラデルフィア・76ers)
カンファレンス・ファイナル 4勝2敗(VS ニューヨーク・ニックス)

 

「インディアナ・ペイサーズ」はインディアナ州インディアナポリスに拠点を置くチームです。

エースはペイサーズ史上最高選手の「レジー・ミラー」。

この年のペイサーズはラリー・バードがヘッドコーチとなって3年目であり、十分な実力はあるものの一昨年、昨年とNBAファイナルに到達することができなかったため今年こそはと期待されたシーズンとなりました。

レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にジョージ・カールHC率いる「ミルウォーキー・バックス」を、準決勝ではアレン・アイバーソン要する「フィラデルフィア・76ers」を、決勝戦でパトリック・ユーイング率いる「ニューヨーク・ニックス」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル2000の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル2000で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
PF 45 A.C.グリーン(A.C. Green) 206 100 1963年10月4日
SG 20 ブライアン・ショー(Brian Shaw) 198 86 1966年3月22日
PG 2 デレック・フィッシャー(Derek Fisher) 185 91 1974年8月9日
SF 3 デヴィン・ジョージ(Devean George) 203 100 1977年8月29日
SF 41 グレン・ライス(Glen Rice) 203 98 1967年5月28日
PG 11 ジョン・セレスタンド(John Celestand) 193 81 1977年3月6日
C 16 ジョン・サリー(John Salley) 211 104 1964年5月16日
SG 8 コービー・ブライアント(Kobe Bryant) 198 96 1978年8月23日
SF 17 リック・フォックス(Rick Fox) 201 104 1969年7月24日
PF 5 ロバート・オーリー(Robert Horry) 208 109 1970年8月25日
PG 4 ロン・ハーパー(Ron Harper) 198 84 1964年1月20日
PG 7 サム・ジェイコブソン(Sam Jacobson) 193 98 1975年7月22日
C 34 シャキール・オニール(Shaquille O'Neal) 216 147 1972年3月6日
C 40 トラヴィス・ナイト(Travis Knight) 213 107 1974年9月13日
PG 10 ティロン・ルー(Tyronn Lue) 183 79 1977年5月3日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

インディアナ・ペイサーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
PF 3 アル・ハリントン(Al Harrington) 206 104 1980年2月17日
PF 44 オースティン・クロージェア(Austin Croshere) 206 107 1975年5月1日
SG 17 クリス・マリン(Chris Mullin) 198 91 1963年7月30日
C 32 デイル・デイビス(Dale Davis) 211 104 1969年3月25日
SF 9 デリック・マッキー(Derrick McKey) 206 93 1966年10月10日
SF 5 ジェイレン・ローズ(Jalen Rose) 203 95 1973年1月30日
C 10 ジェフ・フォスター(Jeff Foster) 211 107 1977年1月16日
SF 24 ジョナサン・ベンダー(Jonathan Bender) 211 92 1981年1月30日
PG 13 マーク・ジャクソン(Mark Jackson) 185 82 1965年4月1日
SG 31 レジー・ミラー(Reggie Miller) 201 84 1965年8月24日
C 45 リック・スミッツ(Rik Smits) 224 113 1966年8月23日
PF 14 サム・パーキンス(Sam Perkins) 206 106 1961年6月14日
PG 4 トラヴィス・ベスト(Travis Best) 180 83 1972年7月12日
C 55 ザン・タバック(Žan Tabak) 213 111 1970年6月15日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル2000のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル2000の試合の結果を見ていきましょう!

1999-20シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。

チームとしては12年ぶり12回目の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 6月7日 インディアナ・ペイサーズ 87-104 ロサンゼルス・レイカーズ
2 6月9日 インディアナ・ペイサーズ 104-111 ロサンゼルス・レイカーズ
3 6月11日 ロサンゼルス・レイカーズ 91-100 インディアナ・ペイサーズ
4 6月14日 ロサンゼルス・レイカーズ 120-118 インディアナ・ペイサーズ
5 6月16日 ロサンゼルス・レイカーズ 87-120 インディアナ・ペイサーズ
6 6月19日 インディアナ・ペイサーズ 111-116 ロサンゼルス・レイカーズ

 

ファイナルMVPは「シャキール・オニール」。

ファイナル平均38得点16.7リバウンドと文字通り支配的な活躍で自身初のファイナルMVPを獲得しました。

 

NBAファイナル2000の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

シャックとコービーのレイカーズ王朝が始まったシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(87-104 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

NBAファイナルの1回戦はロサンゼルス・レイカーズのホーム「ステイプルズ・センター(現クリプトドットコム・アリーナ)」で始まりました。

この試合は初戦からシャキール・オニールが大爆発。

第1Qから15得点とペイサーズのインサイドを蹂躙し、レイカーズに15点の大量リードをもたらしました。

一方ペイサーズはエースのミラーが絶不調で、第1Qは7本のシュートを全て外し0得点に終わりました。

追いつきたいペイサーズはエースの不調を支えるべく他の選手が奮起し、じわじわ追い上げを開始。

レイカーズのシャック以外の選手がシュートタッチに苦しんだこともあり、第3Q残り1分42秒でついに2点差まで迫りました。

しかしその後は再びレイカーズが流れを掴みはじめ、再度シャックが12得点を高確率で決めたことで点差が大きく開きそのまま試合終了。

レイカーズが大差で先手となる1勝を挙げました。

この試合シャキール・オニールは43得点19リバウンドの怪物パフォーマンス。

反対にミラーはシュートが全く入らず7得点と両エースに明暗が分かれました。

 

第2戦(104-111 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

レイカーズリードで迎えた第2戦。

この試合はレイカーズが第1Qにコービーを怪我で失うというアクシデントに見舞われましたが、シャックが躍動したことにより終始レイカーズが流れを握りました。

インサイドでシャックを止める手立てのないペイサーズが採用したのはフリースローの苦手なシャックにわざとファールしてフリースロー打たせる”ハック・ア・シャック”戦法。

シャックはこの試合合計39本ものフリースローを打たされ、内18本しか決めることはできませんでした。

40得点24リバウンドというシャックの活躍もあり、一時3点差まで詰め寄られはしたもののリードは渡すことなくしっかり勝ち切ったレイカーズ。

ホームで2連勝を挙げて優位に立ちました。

この試合もう1人のエースであるコービーを捻挫で第1Qの途中以降欠いたもののグレン・ライスやロン・ハーパーらが揃って21得点を決め勝利に貢献。

一方ペイサーズもジェイレン・ローズが30得点決めるなど健闘しましたが、勝利することはできませんでした。

 

第3戦(91-100 インディアナ・ペイサーズ Win)

舞台をインディアナに移して迎えた第3戦。

第2戦で足首を捻挫したコービー・ブライアントが欠場する中、浮き足立つレイカーズを相手にペイサーズが優位に試合を進めました。

序盤からペイサーズが試合を優位に進め、ハーフタイム時点で42-53と11点のリードを奪います。

後半でようやく落ち着きを取り戻したレイカーズが反撃を開始。

シャックを中心に攻勢を強め、ロン・ハーパーの3ポイントなどもあって第4Q試合残り15秒でついに3点差まで詰め寄りますが、ファールゲームでミラーとローズがフリースローをしっかりと決め切りレイカーズに追いつくチャンスを与えずに試合終了。

ペイサーズがホームで貴重な1勝を手にしました。

この試合レイカーズはシャックが33得点13リバウンドと躍動しますが、終盤のハック・ア・シャックでフリースローを決めきれずあと一歩届きませんでした。

ペイサーズはレジー・ミラーが33得点、ジェイレン・ローズが21得点の活躍でチームを牽引しました。

 

第4戦(120-118 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

依然レイカーズリードの状態で迎えた第4戦。

レイカーズが勝てば優勝に王手、ペイサーズが勝てば振り出しと両者絶対に勝ちたいこの一戦はシリーズで最も白熱した接戦となりました。

この試合この日もホームの声援を受けたペイサーズが序盤リードで試合を進めます。

レイカーズは足首の故障を抱えながらも強行出場したコービーが前半6得点に終わるも、ロバート・オーリーがベンチから10得点を決めるなど他選手がコービーを支える形で得点を支え、前半は51-54のペイサーズ3点リードで折り返します。

そして第3Q、ついにコービーが本来の調子を取り戻し始め、第3Qだけで10得点とチームを牽引。

インサイドでシャックが体を張ってプレイしたことでファールが嵩んでいましたが、80-77とレイカーズが逆転した状態で第4Qに突入しました。

第4Qはこのシリーズでも随一の死闘となり、シャックがインサイドで得点すればミラーが外から3ポイントを決め全く差がつかないまま残り35秒で104-104の同点。

この土壇場でレイカーズのターンオーバーを誘ったペイサーズは残り14秒で最後の攻撃の機会を手に入れますが、オニールの決死のシュートチェックもありエアボールに終わり試合は延長戦へと向かいます。

オーバータイムに入るとレイカーズが112-109とリードしますが、残り時間2分33秒、ついにシャックが6個目のファールを犯し退場に。

大黒柱をかいたレイカーズはピンチかと思いましたが、ここでコービーが不屈のメンタルを発揮し、シュート決めて3点差に戻します。

マイケル・ジョーダンと共に2度の2連覇を達成した名将フィル・ジャクソンもこれを好機とみるやボールをコービーに集めるよう指示し、コービーがそれに応える形で連続得点。

ペイサーズもシャックを欠いて手薄になったレイカーズのインサイドをセンターのリック・スミッツを中心に攻めますが1点差までは追いつくことができても逆転はできず、試合は終盤に入ります。

試合時間残り7秒、レイカーズ最後の攻撃でコービーはミラーの執拗なマークにあい、ボールを持つことができない中、ブライアン・ショーは自分でシュートに向かいます。

しかしこのシュートが外れペイサーズが逆転のチャンスかと思われましたが、このリバウンドに飛びついたのはなんとコービー・ブライアント。

そのまま振り向かずにリングに背を向けたまま放ったシュートが見事リングに吸い込まれました。

土壇場で3点差となったレイカーズは最後のペイサーズのフリースローからの3点プレイを凌ぎ勝利。

シャック不在の中覚醒したコービーが未来の殿堂入り選手として名を上げた瞬間となりました。

この試合コービーは後半とオーバータイムで22得点をあげ勝利に貢献。

途中退場となったシャックも36得点21リバウンドとインサイドを支配しました。

一方ペイサーズもレジー・ミラーが35得点、リック・スミッツが24得点と健闘しましたが、貴重な接戦を落とし、レイカーズに王手を許してしまいました。

 

第5戦(87-120 インディアナ・ペイサーズ Win)

レイカーズ王手で迎えた第5戦。

第4戦の劇的勝利で流れに乗るレイカーズがそのまま優勝を決めるかと思われましたが、今シーズンでヘッドコーチを引退することを表明しているラリー・バードにホームで最後の勝利を捧げるべく奮闘したペイサーズが逆にレイカーズを圧倒する展開となりました。

1敗してもリードは変わらないレイカーズと崖っぷちで何としてもバードHCに恩を返したいペイサーズ。

この試合においてはその勝利への執念の差が結果に現れました。

第1Qからレジー・ミラーとジェイレン・ローズが1本もシュートを外さず共に11得点を記録し28-39で11点差をつけると、その後も攻撃の手を緩めることなくレイカーズを圧倒。

第4Qまで1度もレイカーズにリードを許さず点差を広げ続け33点差という大差でペイサーズが勝利しました。

この日ペイサーズはミラーの32得点、ローズの25得点を筆頭に5選手が2桁得点をする大爆発。

レイカーズはシャックが35得点と孤軍奮闘しましたがその他の選手が不発に終わり、ペイサーズの猛攻に押しつぶされる形での敗戦となりました。

 

第6戦(111-116 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

運命の第6戦。

舞台はロサンゼルスに戻ります。

12年ぶりのレイカーズ優勝の瞬間を見ようとステイプルズ・センターには奥のファンが駆けつけましたが、試合は第5戦で勢いづいたペイサーズが主導権を握る展開になります。

第1Qをアップテンポなバスケで26-24のペイサーズリードで終えると、第2Qにシャックが15得点の反撃を見せるもペイサーズも伏兵オースティン・クロージャーが10得点の爆発をみせ流れを渡さず。

第3Qはミラー、ローズ、マーク・ジャクソンの活躍でレイカーズに追いつく隙を与えず84-79のペイサーズ5点リードで第4Qへ突入しました。

そして始まった最後の12分間。

ペイサーズがそのまま第7戦に持ち込むかと思われましたが、ここからレイカーズの猛反撃が始まりました。

第4Q序盤から猛攻を仕掛けたレイカーズはわずか3分で足らずで90−91と逆転に成功。

後がないペイサーズも粘り、両者得点を重ねる展開で残り1分32秒で1点差と勝負は最後までわからなくなりました。

しかしそこから勝負所で得点を決めきれなかったペイサーズは逆にレイカーズに6本のフリースローを与えてしまい、これらを落ち着いて全て決めたレイカーズが勝利。

長かった死闘を制し、ホームで12年ぶりのNBA制覇を成し遂げました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル2000 ロサンゼルス・レイカーズ VS インディアナ・ペイサーズ」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

マイケル・ジョーダンに引退以降、誰がNBAを支配するのかというのは往々にして話題となっていましたが、このファイナルでシャキール・オニールこそがその人だと誰もが認めることになりました。

第6戦終了後、観戦に来ていたレイカーズの殿堂入り選手「マジック・ジョンソン」がペイサーズを指揮したバードHCに歩み寄り、かつての戦友として検討を讃えたシーンも非常に印象的でした。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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