皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2004 デトロイト・ピストンズ VS ロサンゼルス・レイカーズ」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
目次
NBAファイナル2004に出場したチームの背景を知ろう!
2004年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「デトロイト・ピストンズ」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
デトロイト・ピストンズ
2003-04シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 54勝28敗(カンファレンス2位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS ミルウォーキー・バックス) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝3敗(VS ニュージャージー・ネッツ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS インディアナ・ペイサーズ) |
「デトロイト・ピストンズ」はミシガン州デトロイトに拠点を置くチームです。
エースは”Mr. ビッグショット”「チャウンシー・ビラップス」。
この年のピストンズはヘッドコーチの殿堂入りを果たしている「ラリー・ブラウン」を就任させ、チームバスケットと硬い守備でNBA制覇を目指したシーズンとなりました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にマイケル・レッド要する「ミルウォーキー・バックス」を、準決勝ではジェイソン・キッド率いる「ニュージャージー・ネッツ」を、決勝戦でジャーメイン・オニールを要する「インディアナ・ペイサーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたデトロイト・ピストンズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
ロサンゼルス・レイカーズ
2003-04シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 56勝26敗(カンファレンス3位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS ヒューストン・ロケッツ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS サンアントニオ・スパーズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS ミネソタ・ティンバーウルブズ) |
「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。
エースは”ブラックマンバ”「コービー・ブライアント」。
この年のレイカーズはコービーとシャックという歴史上最強のデュオの1つを中心にカール・マローンやゲイリー・ペイトンを加えた、その名の通り「史上最強のチーム」として優勝を目指したシーズンとなりました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にマグレディとヤオ・ミン率いる「ヒューストン・ロケッツ」を、準決勝ではティム・ダンカンの「サンアントニオ・スパーズ」を、決勝戦でケビン・ガーネットを要する「ミネソタ・ティンバーウルブズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル2004の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2004で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
デトロイト・ピストンズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
C | 3 | ベン・ウォーレス(Ben Wallace) | 206 | 109 | 1974年9月10日 |
SG | 5 | ボブ・スラ(Bob Sura) | 196 | 91 | 1973年3月25日 |
PG | 1 | チャウンシー・ビラップス(Chauncey Billups) | 191 | 92 | 1976年9月25日 |
PG | 7 | チャッキー・アトキンス(Chucky Atkins) | 180 | 73 | 1974年8月14日 |
PF | 34 | コーリス・ウィリアムソン(Corliss Williamson) | 201 | 111 | 1973年12月4日 |
C | 31 | ダーコ・ミリチッチ(Darko Miličić) | 213 | 113 | 1985年6月20日 |
SF | 8 | ダービン・ハム(Darvin Ham) | 201 | 100 | 1973年7月23日 |
C | 41 | エルデン・キャンベル(Elden Campbell) | 211 | 98 | 1968年7月23日 |
SG | 44 | ヒューバート・デイビス(Hubert Davis) | 196 | 83 | 1970年5月17日 |
SG | 10 | リンジー・ハンター(Lindsey Hunter) | 188 | 77 | 1970年12月3日 |
PF | 13 | メメット・オカー(Mehmet Okur) | 211 | 113 | 1979年5月26日 |
PG | 7 | マイク・ジェームズ(Mike James) | 188 | 85 | 1975年6月23日 |
PF | 30 | ラシード・ウォーレス(Rasheed Wallace) | 208 | 102 | 1974年9月17日 |
SG | 32 | リチャード・ハミルトン(Richard Hamilton) | 198 | 84 | 1978年2月14日 |
SF | 22 | テイショーン・プリンス(Tayshaun Prince) | 206 | 96 | 1980年2月28日 |
SF | 24 | トレメイン・フォークス(Tremaine Fowlkes) | 203 | 100 | 1976年4月11日 |
C | 39 | ジェリコ・レブラチャ(Željko Rebrača) | 213 | 117 | 1972年4月9日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
C | 7 | ブライアン・クック(Brian Cook) | 206 | 106 | 1980年12月4日 |
SF | 9 | ブライオン・ラッセル(Bryon Russell) | 201 | 102 | 1970年12月31日 |
SG | 2 | デレック・フィッシャー(Derek Fisher) | 185 | 91 | 1974年8月9日 |
SF | 3 | デヴィン・ジョージ(Devean George) | 203 | 100 | 1977年8月29日 |
PG | 20 | ゲイリー・ペイトン(Gary Payton) | 193 | 82 | 1968年7月23日 |
PF | 54 | ホーレス・グラント(Horace Grant) | 208 | 98 | 1965年7月4日 |
SF | 5 | イーメイ・ウドカ(Ime Udoka) | 198 | 98 | 1977年8月9日 |
C | 31 | ジャマール・サンプソン(Jamal Sampson) | 211 | 107 | 1983年5月15日 |
PG | 12 | ジャンネロ・パーゴ(Jannero Pargo) | 185 | 79 | 1979年10月22日 |
SG | 21 | カリーム・ラッシュ(Kareem Rush) | 198 | 98 | 1980年10月30日 |
PF | 11 | カール・マローン(Karl Malone) | 206 | 13 | 1963年7月24日 |
SG | 8 | コービー・ブライアント(Kobe Bryant) | 198 | 96 | 1978年8月23日 |
PF | 4 | ルーク・ウォルトン(Luke Walton) | 203 | 107 | 1980年3月28日 |
SG | 1 | モーリス・カーター(Maurice Carter) | 196 | 95 | 1976年10月12日 |
SF | 17 | リック・フォックス(Rick Fox) | 201 | 104 | 1969年7月24日 |
C | 34 | シャキール・オニール(Shaquille O'Neal) | 216 | 147 | 1972年3月6日 |
PF | 14 | スタニスラヴ・メドベデンコ(Stanislav Medvedenko) | 208 | 113 | 1979年4月4日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル2004のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2004の試合の結果を見ていきましょう!
2003-04シーズンのNBAチャンピオンは「デトロイト・ピストンズ」。
チームとしては14年ぶり3回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝1敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 6月6日 | デトロイト・ピストンズ | 87-75 | ロサンゼルス・レイカーズ |
2 | 6月8日 | デトロイト・ピストンズ | 91-99 | ロサンゼルス・レイカーズ |
3 | 6月10日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 68-88 | デトロイト・ピストンズ |
4 | 6月13日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 80-88 | デトロイト・ピストンズ |
5 | 6月15日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 87-100 | デトロイト・ピストンズ |
ファイナルMVPは「チャウンシー・ビラップス」。
デトロイトに優勝をもたらした英雄は自身初となるファイナルNVPを獲得しました。
NBAファイナル2004の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
復活した古豪がついに優勝リングを手にすることになったシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!
第1戦(87-75 デトロイト・ピストンズ Win)
NBAファイナルの1回戦はロサンゼルス・レイカーズのホーム「ステイプルズ・センター(現クリプトドットコム・アリーナ)」で始まりました。
この試合は堅守を誇るピストンズがレイカーズのオフェンスを押さえ込んだ試合となりました。
序盤は両者譲らない展開で、レイカーズがシャックとコービーを中心に得点すればピストンズはチームバスケで反撃し、前半を40-41のレイカーズ1点リードで折り返します。
しかし後半になるとピストンズのディフェンスが本領を発揮。
レイカーズのシュート精度を下げることに成功し、じわじわと点差を広げていきました。
レイカーズもなんとか追いつこうと終盤果敢に攻撃しますが、ピストンズのテイショーン・プリンスがコービーをうまく抑えたこともありなかなか流れを掴むことができませんでした。
結局最後まで点差を保った状態でピストンズが勝利を掴みました。
レイカーズはシャキール・オニールが34得点と奮闘しましたが、相棒のコービーが25得点と伸び悩み、ピストンズ引き離される試合となりました。
「史上最強」といわれたレイカーズがまさかのホームで敗北スタートとあって、レイカーズに不安な空気が流れ始めました。
第2戦(91-99 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
ピストンズリードで迎えた第2戦。
この試合は延長戦までもつれ込む接戦の中でレイカーズが意地を見せつけた試合となりました。
この試合も第1試合と同様にピストンズのディフェンスにレイカーズが捕まる形でロースコアなゲーム展開となりましたが、徐々にレイカーズも得点が伸び始め前半終了時点で36-44と8点のリードを得ます。
しかし第3Qにチャウンシー・ビラップスが16得点を決めるなどピストンズに反撃を受け2点差、さらに第4Qはいってすぐ同点にまで追いつかれます。
その後は両者リードを許さない競り合いとなりましたが、終盤にピストンズが連続得点に成功し、試合時間残り48秒で6点のリードを奪います。
絶対絶命のレイカーズでしたが、そこからシャックがレイアップとフリースローを決め3点差とするとビラップスがシュートを外したため14秒を残して最後の攻撃チャンスを得ました。
レイカーズは最後の攻撃をコービーに託し、彼が残り2秒で放った3ポイントがリングに吸い込まれ同点に。
そのまま延長戦へ突入しました。
コービーの劇的3ポイントで流れを掴んだレイカーズは延長戦ではピストンズを圧倒して勝利。
対戦成績を1-1のタイに戻しました。
第3戦(68-88 デトロイト・ピストンズ Win)
シリーズタイで舞台はピストンズのホームアリーナ「ザ・パレス・オブ・オーバンヒルズ(現リトルシーザーズ・アリーナ)」に移ります。
この試合は再びピストンズのディフェンスがレイカーズのオフェンスを完封した試合となりました。
試合は序盤からピストンズのが有利に進む展開が続き、後半に入りピストンズのオフェンスにエンジンがかかり始めると一気に点差が開いていきました。
レイカーズは4つのクオーター全てでを20点以下に抑え込まれ、レイカーズのプレーオフ最低記録となる68得点に終わります。
個人としてもシャックとコービーが合計で25得点に抑えられるなど突破口もなく、ピストンズのディフェンスの前に散りました。
一方ピストンズはリチャード・ハミルトンが31得点とオフェンスでも活躍し大勝しました。
第4戦(80-88 デトロイト・ピストンズ Win)
ピストンズリードで迎えた第4戦。
この試合はピストンズがホームの声援を受け終盤に競り勝つ展開となりました。
序盤はピストンズだけでなくレイカーズもディフェンスがうまく機能し、試合開始から約2分間両者得点が入らないという展開から試合が始まりました。
その後は両者譲らない接戦となり第3Q終わっても56-56の同点で勝負は第4Qにもつれ込みます。
第4Qも接戦が続くかと思われましたが、レイカーズはシャックとコービー以外の得点源不足に苦しみ、反対にピストンズのラシード・ウォレスが後半17得点と躍動したことも相まって、最後に引き離される形でピストンズが勝利しました。
この日ピストンズは26得点13リバウンドと奮起し、勝利に貢献。
一方レイカーズはシャックが36得点、コービーが20得点と健闘しますが、その他の選手が1桁に抑え込まれるなどエースを支えることができず敗戦となりました。
ホームでピストンズが2連勝したことで先に優勝へ王手をかけました。
第5戦(87-100 デトロイト・ピストンズ Win)
運命の第5戦。
王手をかけた状態でのピストンズホームでの試合にザ・パレス・オブ・オーバンヒルズには大勢のファンが押しかけました。
そして試合が始まるとこのシリーズを象徴するかのようなピストンズのディフェンスがレイカーズをシャットアウト。
前半を45-55の10点リードで折り返すと、第3Qはシャックとコービー以外の選手を全て0点に抑えるという鉄壁っぷりを披露し、第4Qを前に23点差をつけました。
第4Qに入ってもその勢いは衰えず、点差を全く詰めさせることなく圧勝。
ピストンズがホームで悲願の優勝を決めました。
この日ピストンズはスタメン全員が2桁得点を取るなど持ち味を存分に発揮し、試合前のレイカーズ圧倒的優位という予想を打ち砕いての優勝となりました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2004 デトロイト・ピストンズ VS ロサンゼルス・レイカーズ」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
スター選手が多いところもNBAの見どころの1つではありますが、スター選手がほとんどいないチームがスター軍団を打ち破るというのも非常に面白い展開ですよね。
このファイナルがきっかけとなり、レイカーズはシャックとコービーの王朝の解体を宣言することになります。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!