皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2007 サンアントニオ・スパーズ VS クリーブランド・キャヴァリアーズ」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
目次
NBAファイナル2007に出場したチームの背景を知ろう!
2007年NBAファイナルはイースタン・カンファレンスチャンピオンの「クリーブランド・キャバリアーズ」とウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「サンアントニオ・スパーズ」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
サンアントニオ・スパーズ
2006-07シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 58勝24敗(カンファレンス3位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS デンバー・ナゲッツ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS フェニックス・サンズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝1敗(VS ユタ・ジャズ) |
「サンアントニオ・スパーズ」はテキサス州サンアントニオに拠点を置くチームです。
エースは"The Big Fundamental"「ティム・ダンカン」。
この年はダンカン、パーカー、ジノビリのBIG3を中心に2年ぶりの優勝を目指したシーズンであり、ジノビリをシックスマンとして起用した作戦が功を奏して7割以上の勝率でレギュラーシーズンを突破しました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にカーメロ・アンソニー率いる「デンバー・ナゲッツ」を、準決勝ではスティーブ・ナッシュの「フェニックス・サンズ」を、決勝戦でデロン・ウィリアムスとカルロス・ブーザーを要する「ユタ・ジャズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたサンアントニオ・スパーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
クリーブランド・キャバリアーズ
2006-07シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 50勝32敗(カンファレンス2位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝0敗(VS ワシントン・ウィザーズ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS ニュージャージー・ネッツ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS デトロイト・ピストンズ) |
「クリーブランド・キャバリアーズ」はオハイオ州クリーブランドに拠点を置くチームです。
エースは”キング”「レブロン・ジェームズ」。
この年はレブロン獲得から3年目のシーズンであり、すでにNBAの中でもトッププレイヤーの仲間入りを果たしたレブロンを中心としたチームで勝利を重ね、初のNBAファイナル進出を果たしたシーズンとなりました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にギルバート・アリーナス率いる「ワシントン・ウィザーズ」を、準決勝ではジェイソン・キッドの「ニュージャージー・ネッツ」を、決勝戦でチャンシー・ビラップス率いる「デトロイト・ピストンズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル2007の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2007で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
サンアントニオ・スパーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
PG | 14 | ベイノ・ウードリック(Beno Udrih) | 191 | 93 | 1982年7月5日 |
SG | 17 | ブレント・バリー(Brent Barry) | 198 | 84 | 1971年12月31日 |
SF | 12 | ブルース・ボウエン(Bruce Bowen) | 201 | 84 | 1971年6月14日 |
SF | 55 | エリック・ウィリアムズ(Eric Williams) | 203 | 100 | 1972年7月17日 |
C | 7 | ファブリシオ・オベルト(Fabricio Oberto) | 208 | 111 | 1975年3月21日 |
C | 16 | フランシスコ・エルソン(Francisco Elson) | 213 | 107 | 1976年2月28日 |
C | 45 | ジャッキー・バトラー(Jackie Butler) | 208 | 113 | 1985年3月10日 |
PG | 11 | ジャック・ヴォーン(Jacque Vaughn) | 185 | 88 | 1975年2月11日 |
SG | 33 | ジェームス・ホワイト(James White) | 201 | 91 | 1982年10月21日 |
SG | 20 | マヌ・ジノビリ(Manu Ginóbili) | 198 | 93 | 1977年7月28日 |
PF | 15 | マット・ボナー(Matt Bonner) | 208 | 107 | 1980年4月5日 |
C | 2 | メルビン・イーライ(Melvin Ely) | 208 | 118 | 1978年5月2日 |
SF | 4 | マイケル・フィンリー(Michael Finley) | 201 | 98 | 1973年3月6日 |
PF | 5 | ロバート・オーリー(Robert Horry) | 208 | 109 | 1970年8月25日 |
C | 21 | ティム・ダンカン(Tim Duncan) | 211 | 113 | 1976年4月25日 |
PG | 9 | トニー・パーカー(Tony Parker) | 188 | 84 | 1982年5月17日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
クリーブランド・キャバリアーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
C | 17 | アンダーソン・ヴァレジャオ(Anderson Varejão) | 211 | 123 | 1982年9月28日 |
PG | 19 | デイモン・ジョーンズ(Damon Jones) | 191 | 83 | 1976年8月25日 |
PG | 1 | ダニエル・ギブソン(Daniel Gibson) | 188 | 86 | 1986年2月27日 |
SG | 4 | デイビッド・ウェズリー(David Wesley) | 183 | 86 | 1970年11月14日 |
PF | 24 | ドニエル・マーシャル(Donyell Marshall) | 206 | 99 | 1973年5月18日 |
PF | 90 | ドリュー・グッデン(Drew Gooden) | 208 | 113 | 1981年9月24日 |
PF | 27 | ドウェイン・ジョーンズ(Dwayne Jones) | 211 | 113 | 1983年6月9日 |
PG | 20 | エリック・スノウ(Eric Snow) | 191 | 86 | 1973年4月24日 |
SF | 14 | アイラ・ニューブル(Ira Newble) | 201 | 100 | 1975年1月20日 |
SG | 32 | ラリー・ヒューズ(Larry Hughes) | 196 | 83 | 1979年1月23日 |
SF | 23 | レブロン・ジェームズ(LeBron James) | 206 | 113 | 1984年12月30日 |
SG | 3 | サーシャ・パブロビッチ(Sasha Pavlović) | 203 | 100 | 1983年11月15日 |
C | 31 | スコット・ポラード(Scot Pollard) | 191 | 120 | 1975年2月12日 |
SG | 6 | シャノン・ブラウン(Shannon Brown) | 193 | 93 | 1985年11月29日 |
C | 11 | ジードルーナス・イルガウスカス(Zydrunas Ilgauskas) | 206 | 108 | 1975年6月5日5 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル2007のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2007の試合の結果を見ていきましょう!
2006-07シーズンのNBAチャンピオンは「サンアントニオ・スパーズ」。
チームとしては2年ぶり4回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝0敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 6月7日 | クリーブランド・キャバリアーズ | 76-85 | サンアントニオ・スパーズ |
2 | 6月10日 | クリーブランド・キャバリアーズ | 92-103 | サンアントニオ・スパーズ |
3 | 6月12日 | サンアントニオ・スパーズ | 75-72 | クリーブランド・キャバリアーズ |
4 | 6月14日 | サンアントニオ・スパーズ | 83-82 | クリーブランド・キャバリアーズ |
ファイナルMVPは「トニー・パーカー」。
パーカーはシリーズを通じてオフェンスで多大な貢献をしたことが評価され、自身初のファイナルMVPを受賞しました。
![]() 楽天市場 |
NBAファイナル2007の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
スパーズのBIG3が全盛期を迎えたシーズンのNBAファイナルを一緒にみていきましょう!
第1戦(76-85 サンアントニオ・スパーズ Win)
NBAファイナルの1回戦はサンアントニオ・スパーズのホーム「AT&T Center(AT&T・センター)」で始まりました。
この試合は2年越しの優勝に燃えるスパーズがタレントの差を見せつける試合となりました。
スパーズは強固なディフェンスでキャバリアーズのエース「レブロン・ジェームズ」を前半わずか4得点に抑え込み、自分たちもシュート精度に苦しんだものの35-40の5点リードで折り返します。
第3Qに入ってもディフェンスの強度を緩めることなくキャバリアーズの攻撃をシャットアウトし、このクォーターキャバリアーズはレブロンとドリュー・グッデン以外が0得点に終わるなど内容で圧倒。
第4Q残り時間8分51秒で18点差をつけキャバリーアーズを追い詰めます。
その後キャバリアーズが意地を見せ8点差まで詰め寄りますが、ベテランの多いスパーズが落ち着いて得点を決め試合は決着。
この試合スパーズはパーカーが27得点、ダンカンが24得点、ジノビリが16得点と主力が実力を発揮。
対するキャバリアーズはレブロン・ジェームズが14得点に抑えられ、得点を伸ばすことができませんでした。
第2戦(92-103 サンアントニオ・スパーズ Win)
スパーズリードで迎えた第2戦。
この試合も序盤からスパーズが多彩な攻撃手段でキャバリアーズを圧倒します。
第1Qから出場選手ほぼ全員が点をとり得点を伸ばすと、ディフェンスではキャバリアーズを封殺。
前半を33-58と25点差をつけて終え、強さを見せつけます。
後半に入るとキャバリアーズが調子を取り戻し始め、徐々に得点を詰め始めます。
第3Qはほとんど互角の殴り合いとなり、第4Qはキャバリアーズがついに流れを掴みます。
2度の10点連取を含む30-14のランでスパーズを猛追しますが、前半の大きすぎる点差を詰めきれずスパーズが逃げ切る形で勝利。
スパーズはBIG3全員が20得点以上を決めチームを牽引。
キャバリアーズはレブロンが25得点を決めますが、不安の残る2連敗となりました。
第3戦(75-72 サンアントニオ・スパーズ Win)
舞台をクリーブランドに移して行われた第3戦。
この試合はロースコアな接戦となりました。
序盤から両者気合いの入ったディフェンスを披露し、互いにターンオーバーやシュートミスが多発したことでなかなか得点が増えない展開が続きました。
前半終了時点で40-38とスパーズが2点リードで折り返し、勝負は後半へ。
後半に入っても両者シュートの入らない時間が続きますが、僅かな差でスパーズが少しずつリードを広げていきます。
試合時間残り6分38秒、スパーズのマイケル・フィンリーの3ポイントでついにこの日最大の10点差となります。
しかしここからキャバリアーズが猛追。
スパースのシュートミスもあり、キャバリアーズが一気に8得点を連取し2点差となります。
するとそれを待っていたかのようにスパーズの止まっていたスコアが動き始め、点の取り合いに。
最後はレブロンのシュートで1点差となりますが、ジノビリが勝負所でのフリースローを2本きっちりと決め3点差に戻します。
最後のキャバリアーズの攻撃はエースレブロン・ジェームズに託されますが、残り2秒で放った3ポイントがリングに弾かれ万事休す。
スパーズが3連勝で優勝に王手をかけました。
第4戦(83-82 サンアントニオ・スパーズ Win)
運命の第4戦。
優勝に王手をかけたスパーズとホームでなんとしても1勝を取りたいキャバリアーズの1戦です。
この試合も両者ディフェンスが光る大接戦となりました。
序盤から第3Qまでは第3戦までと同様に自力で勝るスパーズがじわじわ点差を広げていき、第3Q終了時は60-52と8点のリードを得て第4Qへと向かいます。
しかし最後の12分間はうって変わってキャバリアーズがスパーズを追い詰める展開となります。
第4Qが始まるとそこからまるまる5分間スパーズは1点も取ることができず、その間にキャバリアーズが0-11のランで逆転。
ようやくダンカンのシュートで点を決めたスパーズはそこから調子を取り戻し、試合時間のこり4分41秒で66-66の同点とします。
そこからは壮絶な殴り合いの展開に発展。
キャバリアーズはレブロン中心に得点を重ねていき初勝利に手が届きかけますが、そこに立ち塞がったのがスパーズBIG3の一角「マヌ・ジノビリ」。
独特なリズムから繰り出される彼に多彩なショットをキャバリアーズは全く止めることができず、最後の4分間で11得点をジノビリ1人に決められ残り2秒で4点差とされます。
絶体絶命のキャバリアーズは最後のショットをデイモン・ジョーンズが決めブザービーターとなりますが、最後は1点を守り切ったスパーズが勝利。
結局4-0のスイープという形でNBA制覇を成し遂げました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2007 サンアントニオ・スパーズ VS クリーブランド・キャバリアーズ」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
スパーズのBIG3と言えは誰もが知っている非常に有名な選手たちですが、彼らの長い全盛期の中でもジノビリをシックスマンに据えたこの年が最も破壊力のあったシーズンとなりました。
ここでスイープ負けを喫したレブロン・ジェームズですが、この後キャリアを重ね、4度の優勝を誇る歴代最強選手になっていくわけですから、未来は分からないものです。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!