皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、流行りの戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2009 ロサンゼルス・レイカーズ VS オーランド・マジック」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
目次
NBAファイナル2009に出場したチームの背景を知ろう!
2009年NBAファイナルはイースタン・カンファレンスチャンピオンの「オーランド・マジック」とウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
ロサンゼルス・レイカーズ
2008-09シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 65勝17敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝1敗(VS ユタ・ジャズ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝3敗(VS ヒューストン・ロケッツ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS デンバー・ナゲッツ) |
「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。
エースは”ブラック・マンバ”「コービー・ブライアント」。
この年のレイカーズは昨年トレードで「パウ・ガソル」を獲得しNBAファイナルまで進出しましたがボストン・セルティックスに敗れており、リベンジを果たすために挑んだシーズンとなりました。
レギュラーシーズンを65勝17敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にデロン・ウィリアムズとカルロス・ブーザーの「ユタ・ジャズ」を、準決勝ではトレイシー・マグレディ要する「ヒューストン・ロケッツ」を、決勝戦で チャンシー・ビラップス率いる「デンバー・ナゲッツ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
オーランド・マジック
2008-09シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 59勝23敗(カンファレンス3位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝2敗(VS フィラデルフィア・76ers) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝3敗(VS ボストン・セルティックス) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS クリーブランド・キャバリアーズ) |
「オーランド・マジック」はフロリダ州オーランドに拠点を置くチームです。
エースは当時最強センターの1人である「ドワイト・ハワード」。
この年はドワイト・ハワードが「リバウンド王」と「ブロック王」を同時受賞し、「最優秀守備選手」に選出されるなど守備面でリーグ最強の存在として君臨し始めた年で、彼を中心に据えた硬いディフェンスで勝利を積み重ねたシーズンでした。
レギュラーシーズンを59勝23敗のカンファレンス3位で終えると、プレーオフでは1回戦にアンドレ・イグダーラ率いる「フィラデルフィア・76ers」を、準決勝ではピアース、アレン、ガーネットの「ボストン・セルティックス」を、決勝戦でレブロン・ジェームズ要する「クリーブランド・キャバリアーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル2009の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2009で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
SF | 6 | アダム・モリソン(Adam Morrison) | 203 | 93 | 1984年7月19日 |
C | 17 | アンドリュー・バイナム(Andrew Bynum) | 213 | 129 | 1987年10月27日 |
C | 31 | クリス・ミーム(Chris Mihm) | 213 | 120 | 1979年7月16日 |
C | 28 | D・J・エムベンガ(D.J. Mbenga) | 213 | 111 | 1980年12月30日 |
PG | 2 | デレック・フィッシャー(Derek Fisher) | 185 | 91 | 1974年8月9日 |
PG | 5 | ジョーダン・ファーマー(Jordan Farmar) | 188 | 82 | 1986年11月30日 |
PF | 21 | ジョシュ・パウエル(Josh Powell) | 206 | 102 | 1983年1月25日 |
SG | 24 | コービー・ブライアント(Kobe Bryant) | 198 | 96 | 1978年8月23日 |
PF | 7 | ラマー・オドム(Lamar Odom) | 208 | 100 | 1979年11月6日 |
SF | 4 | ルーク・ウォルトン(Luke Walton) | 203 | 106 | 1980年3月28日 |
C | 16 | パウ・ガソル(Pau Gasol) | 213 | 113 | 1980年7月6日 |
SG | 18 | サーシャ・ブヤチッチ(Sasha Vujačić) | 201 | 88 | 1984年3月8日 |
SG | 12 | シャノン・ブラウン(Shannon Brown) | 193 | 93 | 1985年11月29日 |
SG | 9 | 孫悦(Sun Yue) | 206 | 93 | 1985年11月6日 |
SF | 10 | ウラジミール・ラドマノビッチ(Vladimir Radmanović) | 208 | 103 | 1980年11月19日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
オーランド・マジックの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
C | 31 | アドナル・フォイル(Adonal Foyle) | 208 | 113 | 1975年3月9日 |
PG | 8 | アンソニー・ジョンソン(Anthony Johnson) | 191 | 86 | 1974年10月2日 |
PF | 34 | ブライアン・クック(Brian Cook) | 206 | 106 | 1980年12月4日 |
SG | 11 | コートニー・リー(Courtney Lee) | 196 | 98 | 1985年10月3日 |
C | 12 | ドワイト・ハワード(Dwight Howard) | 209 | 120 | 1985年12月8日 |
SF | 15 | ヒド・ターコルー(Hedo Türkoğlu) | 209 | 100 | 1979年3月19日 |
SG | 7 | J・J・レディック(J.J. Redick) | 191 | 91 | 1984年6月24日 |
PG | 14 | ジャミーア・ネルソン(Jameer Nelson) | 183 | 86 | 1982年2月9日 |
SF | 32 | ジェレミー・リチャードソン(Jeremy Richardson) | 198 | 82 | 1984年3月1日 |
SG | 10 | キース・ボーガンス(Keith Bogans) | 196 | 98 | 1980年5月12日 |
PF | 13 | マルチン・ゴルタット(Marcin Gortat) | 211 | 109 | 1984年2月17日 |
SG | 20 | ミカエル・ピートラス(Mickaël Piétrus) | 198 | 98 | 1982年2月7日 |
PG | 1 | レイファー・アルストン(Rafer Alston) | 188 | 78 | 1976年7月24日 |
PF | 9 | ラシャード・ルイス(Rashard Lewis) | 208 | 98 | 1979年8月8日 |
PF | 4 | トニー・バティ(Tony Battie) | 211 | 104 | 1976年2月11日 |
PG | 10 | ティロン・ルー(Tyronn Lue) | 182 | 79 | 1977年5月3日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル2009のシーズン概要
それではいよいよNBAファイナル2009の試合の結果を見ていきましょう!
2008-09シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。
チームとしては7年ぶり15回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝1敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 6月4日 | オーランド・マジック | 75-100 | ロサンゼルス・レイカーズ |
2 | 6月7日 | オーランド・マジック | 96-101 | ロサンゼルス・レイカーズ |
3 | 6月9日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 104-108 | オーランド・マジック |
4 | 6月11日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 99-91 | オーランド・マジック |
5 | 6月14日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 99-86 | オーランド・マジック |
ファイナルMVPは「コービー・ブライアント」。
シャキール・オニールと離別し7年、ついに自身初となるファイナルMVPを獲得しました。
NBAファイナル2009の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
コービー・ブライアントを中心としたレイカーズの2度目の黄金期となったシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!
第1戦(75-100 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
NBAファイナルの1回戦はロサンゼルス・レイカーズのホーム「ステイプルズ・センター(クリプトドットコム・アリーナ)」で始まりました。
この試合はコービーの大量得点によってレイカーズがマジックを圧倒する展開となりました。
前半はほぼ互角の戦いとなりましたが、第2Qの終盤にレイカーズが一気にアクセルを踏み点差を10点まで広げて折り返しました。
後半も前半最後の勢いそのままにレイカーズがマジックを圧倒。
コービーが後半だけで22得点を取るなどマジックに反撃の隙を許さず、最終的に25点差をつけてレイカーズが勝利しました。
この試合コービー・ブライアントが40得点と大爆発。
マジックはドワイト・ハワードが12得点に終わり、得点を伸ばすことができずに敗戦となりました。
第2戦(96-101 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
レイカーズリードで迎えた第2戦。
この試合は延長戦にまでもつれ込む大接戦となります。
序盤はほとんど互角の戦いながらもレイカーズがやや優勢な展開で、前半を35-40のレイカーズ5点リードで折り返します。
しかし後半になるとマジックが反撃を開始。
この日好調のヒド・ターコルが第3Qだけで3ポイント2本を含む14得点を決めるなどして徐々に点差を一気にひっくり返し、65-63とマジックが逆転して勝負は第4Qへ。
第4Qはさらに殴り合いが激化し、試合時間残り4分13秒で79-79の同点。
その後ハワードがフリースローを2本決めてリードを奪うと、すかさずコービー・ブライアントもドライブで切り込みフリースローを獲得。
コービーが連続フリースローで5点を追加しレイカーズが3点のリードを奪うと、マジックのJ.J.レディックが3ポイントを決め同点に戻します。
その後も両者2本ずつのシュートを決め合いますが勝負がつかず、試合は残り33秒で同点のまま。
その後は互いにシュートを外し、残り5秒、マジックが最後の攻撃チャンスを得ますが、コートニー・リーが痛恨のレイアップミスを犯し同点のまま延長戦へ突入しました。
これで勝機を逃したマジックは延長線に入ると踏ん張ることができず、レイカーズが延長線を8-13で制して勝利しました。
ロサンゼルスでの戦いはレイカーズの2連勝に終わり、舞台はオーランドに移ります。
第3戦(104-108 オーランド・マジック Win)
マジックのホーム「アムウェイ・アリーナ」に移っての第3戦。
この試合は負ければレイカーズの王手をかけられるマジックが、ホームで意地を見せつけた試合となりました。
序盤から殴り合いの戦いとなった第3戦は最初こそレイカーズがリードしていましたが、徐々にマジックの攻撃が決まり始め、結果的に54-59のマジックが5点リードで前半を折り返しました。
後半になっても常にマジックが数点のリードを保っていましたが、終盤にレイカーズが勝負を仕掛けます。
試合時間残り6分25秒の時点で8点の点差が空いていましたが、マジックがフリースロー以外の得点が入らず苦しんでいる隙に次々に得点を決め、残り2分41秒ついに99-99で同点に追いつきました。
しかし、すかさずミカエル・ピートラスがダンクを決めてマジックが再びリードを奪い、そこからは1点差の攻防に。
残り1分で2点差の場面、ガソルのブロックによりマジックが得点できずついに同点のチャンスを得たレイカーズでしたが、焦りからかガソルからコービーへの安易なパスをしてしまい、その隙を見逃さなかったミカエル・ピートラスがスティール。
フリースローを与えてしまい4点差とされたレイカーズは最後に3ポイントを狙いますが、これが4連続で外れ万事休す。
なんとかレイアップで2点差まで詰め寄りますが、マジックが落ち着いてフリースローを決めて勝利しました。
この日マジックは飛び抜けた選手はいませんでしたが、5選手が20得点近くを取るというチームバスケで勝利を掴みました。
レイカーズはコービーが31得点、ガソルが23点と奮闘しましたが勝負所で競り負ける結果となりました。
これで対戦成績は1-2となり、オーランドでの連戦が続きます。
第4戦(99-91 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
依然レイカーズのリードが続いて迎えた第4戦。
レイカーズが勝てば優勝に王手、マジックが勝てば振り出しというどちらも絶対に勝ちたい1戦です。
この試合も最後までわからない接戦となります。
序盤は第3戦に勝利した勢いもあってかマジックが優勢に進め、前半を37-49のマジック12点リードで折り返します。
しかし後半が始まると試合は一転、マジックの5ターンオーバーにトレバー・アリーザの大量得点が重なり、第3Q終了時点で67-63と逆転に成功。
すると第4Q、負けられないマジックが反撃を開始し、残り2分からヒド・ターコルの連続得点で82-87としました。
残り39秒となっても得点は変わらず、盛り上がるアムウェイ・アリーナに勝負は決まったかと思われましたが、レイカーズがガソルのダンクで3点差に。
さらにファールゲームで得たフリースローをドワイト・ハワードが2本連続で外します。
外れたボールはレイカーズが奪取し、タイムアウトを挟んでレイカーズ最後のシュートを放ったのはここまで3ポイント0/5のデリック・フィッシャー。
マジックも今日のフィッシャーになら撃たせてもいいと思ったのでしょう。
これが無惨にもリングに吸い込まれ、同点。
延長戦に突入します。
延長戦はなかなかシュートが入らず残り1分27秒時点でも91-91と同点のまま。
しかしここでもマジックを延長戦へ引きずり込んだデリック・フィッシャーが値千金の3ポイントを決め、レイカーズが3点のリードを奪います。
するとそこから堤防が決壊したかのようにレイカーズが連続得点を奪い、そのまま勝利しました。
この日レイカーズはコービーが32得点とチームを牽引。
マジックはドワイト・ハワードがNBAファイナルの記録である9ブロックを記録しましたが、勝利に繋げることはできませんでした。
第5戦(99-86 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
運命の第5戦。
優勝に王手のレイカーズとホームで勝利してなんとか希望を繋げたいマジックの一戦です。
しかしこの試合は、レイカーズが前半から圧倒する試合展開となりました。
序盤こそ互角の戦いとなりましたが、第2Qに入るとレイカーズがマジックを圧倒。
強固なディフェンスでマジックのミスを誘い7ターンオーバーを誘発すると、オフェンスではトレバー・アリーザやラマー・オドムら伏兵が活躍して一気に差をつけ、ハーフタイム時点で56-46の10点差をつけます。
後半に入ってもディフェンスの強度が落ちなかったレイカーズはマジックに逆転の隙を与えず、その後もじわじわと点差を広げて最大15点差とするとそのまま点差を守り切って危なげなく勝利。
レイカーズが7年ぶり15回目の優勝を手にしました。
コービーはこの試合も30得点を決め、ファイナル5試合を通して32.4得点を記録しました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2009 ロサンゼルス・レイカーズ VS オーランド・マジック」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
コービーがシャックと別れて以来初のトロフィーを手にした瞬間は感動そのもの。
これまで「シャックがいなければ優勝できない」、「コービー自体はそれほど偉大ではない」という声もあった中、逆境を跳ね返しての優勝となりました。
マジックも豊富な戦力で善戦しましたが、勝負所の接戦を落として優勝を逃す形となってしまいました。
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!