1960年代〜70年代のNBAを代表するセンター「ネイト・サーモンド」。
NBA公式が2021年に発表した「NBA75周年記念チーム」にも選出されている正真正銘なレジェンドの1人ですが、同じ時代に同じポジションの“怪物”が2人も存在したことで、その活躍があまり知られていない不憫な選手の1人でもあります。
この記事では、そんな「ネイト・サーモンド」が現役時代どんな功績を残した選手だったのかを詳しくご紹介していこうと思います。
彼が残した功績や偉大な記録を元に、ネイト・サーモンドという選手がなぜNBAレジェンドとして語り継がれているのかを明らかにしていきますので、興味のある方はぜひ最後までご覧くださいね!
目次
“ネイト・ザ・グレート”の異名を持つウォリアーズの“守護神”
1963年NBAドラフトにて全体3位で指名を受けてNBA入りを果たした「ネイト・サーモンド」。
14シーズンという長いNBAキャリアのほとんどをゴールデンステイト・ウォリアーズ(旧サンフランシスコ・ウォリアーズ)で過ごし、ブロックやリバウンドでゴール下からチームを支える”守護神”としてその名を刻んだ往年の名センターです。
ビル・ラッセルやウィルト・チェンバレン、カリーム・アブドゥル=ジャバーといった伝説のセンターたちと同じ時代を生きたせいで活躍が陰に隠れがちですが、そんな怪物たちと互角以上にやり合うことができた数少ない存在だったと言えるでしょう。
現役時代にサーモンドが着用した背番号「42」は、全盛期を過ごしたウォリアーズと球団史上初のプレイオフ進出に貢献したクリーブランド・キャバリアーズの2チームで永久欠番に選出。
その圧倒的なプレーから付けられた“ネイト・ザ・グレート”という語呂が良すぎる異名と共に、NBAの黎明期を彩ったレジェンドの1人として今も後世に語り継がれています。
【NBA時代の主な功績】
オールスター:7回(1965〜1968, 1970, 1973, 1974)
オールディフェンシブチーム
・ファーストチーム:2回(1969, 1971)
・セカンドチーム:3回(1972〜1974)
【プレースタイル】筋骨隆々な肉体でリバウンドを量産する「ディフェンシブセンター」
ウォリアーズにおいて“守護神”を務めたネイト・サーモンドですが、そのプレースタイルはまさに「ディフェンシブセンター」と呼べるものでした。
下にあるサーモンドのキャリアスタッツ表を見ていただければ分かると思いますが、最大の特徴はやっぱり「リバウンド」。
キャリア通算での1試合平均リバウンド15.0本(NBA史上5位)も驚異的ですが、全盛期には最大22.0本(1967–68シーズン)という現代バスケからすると意味不明な数字を残しているんですよね。笑
サーモンドがインサイドを支配できた理由は、「ネイト・サーモンド」と検索すると出てくる適当な画像を見ても分かるほどに明らかな「筋骨隆々な肉体」。
NBAの屈強なセンターたちを押し除けて得点やリバウンドを量産する姿は圧倒的で、あの“怪物”ウィルト・チェンバレンをもってして「絶対に動かせない男」と言わしめるほどの支配力を持っていたそうです。
【キャリアスタッツ:レギュラーシーズン】
| シーズン | チーム | 出場試合 | 出場時間 | フィールドゴール% | フリースロー% | リバウンド | アシスト | スティール | ブロック | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1963–64 | サンフランシスコ ・ ゴールデンステイト ウォリアーズ |
76 | 25.9 | 39.5 | 54.9 | 10.4 | 1.1 | – | – | 7.0 |
| 1964–65 | 77 | 41.2 | 41.9 | 65.8 | 18.1 | 2.0 | – | – | 16.5 | |
| 1965–66 | 73 | 39.6 | 40.6 | 65.4 | 18.0 | 1.5 | – | – | 16.3 | |
| 1966–67 | 65 | 42.5 | 43.7 | 62.9 | 21.3 | 2.6 | – | – | 18.7 | |
| 1967–68 | 51 | 43.6 | 41.1 | 64.4 | 22.0 | 4.2 | – | – | 20.5 | |
| 1968–69 | 71 | 45.2 | 41.0 | 61.5 | 19.7 | 3.6 | – | – | 21.5 | |
| 1969–70 | 43 | 44.6 | 41.4 | 75.4 | 17.7 | 3.5 | – | – | 21.9 | |
| 1970–71 | 82 | 40.9 | 44.5 | 73.0 | 13.8 | 3.1 | – | – | 20.0 | |
| 1971–72 | 78 | 43.1 | 43.2 | 74.3 | 16.1 | 2.9 | – | – | 21.4 | |
| 1972–73 | 79 | 43.3 | 44.6 | 71.8 | 17.1 | 3.5 | – | – | 17.1 | |
| 1973–74 | 62 | 39.7 | 44.4 | 66.6 | 14.2 | 2.7 | 0.7 | 2.9 | 13.0 | |
| 1974–75 | シカゴ ブルズ |
80 | 34.5 | 36.4 | 58.9 | 11.3 | 4.1 | 0.6 | 2.4 | 7.9 |
| 1975–76 | 13 | 20.0 | 44.4 | 44.4 | 5.5 | 2.0 | 0.3 | 0.9 | 3.7 | |
| クリーブランド キャバリアーズ |
65 | 17.4 | 41.8 | 51.4 | 5.3 | 1.0 | 0.3 | 1.3 | 4.6 | |
| 1976–77 | 49 | 20.3 | 40.7 | 64.2 | 7.6 | 1.7 | 0.3 | 1.7 | 5.5 | |
| Career | 964 | 37.2 | 42.1 | 66.7 | 15.0 | 2.7 | 0.5 | 2.1 | 15.0 | |
ネイト・サーモンドが残した偉大な記録3選
1960年代〜70年代のNBAにおいて最強センターの一角として君臨した「ネイト・サーモンド」。
彼ほどの選手ともなれば、NBAの歴史に刻まれるレベルの偉業をいくつも成し遂げています。
この記事では最後に、そんなネイト・サーモンドが残した偉大な記録を3つ厳選してご紹介し、彼の凄さを存分に感じていただこうと思います!
偉大な記録①:NBA史上初の「クアドルプル・ダブル」達成
ネイト・サーモンドが残したNBA記録として最も有名なのが、公式記録でNBA史上初の達成となった「クアドルプル・ダブル」でしょう。
バスケの主要スタッツ5つ(得点、アシスト、リバウンド、スティール、ブロック)のうち4つで2桁以上を記録する「クアドルプル・ダブル」ですが、NBAにおいてスティールとブロックが記録され始めた1973-74シーズン以降で最初に達成したのがネイト・サーモンドだったというわけです。
2026年6月時点で「クアドルプル・ダブル」達成者はわずか4名のみ(他はアルビン・ロバートソン、アキーム・オラジュワン、デビッド・ロビンソン)ですので、キャリア晩年でこれを達成するサーモンドは十分“怪物”ですね、、、。
サーモンドがこの偉業を達成したのは1974年10月18日に行われたアトランタ・ホークスとの開幕戦で、その時のスタッツは22得点、14リバウンド、13アシスト、12ブロック。
全盛期は記録されていませんでしたが、サーモンドはブロックの名手としても知られていたそうですから、もしもっと早い時期からスティールとブロックの記録が始まっていたら何度か「クアドルプル・ダブル」を達成していたかもしれませんね!笑
偉大な記録②:史上3人しかいない「1試合40リバウンド以上」
2つ目にご紹介するのは「1試合40リバウンド以上」という大記録。
2025-26シーズンの1試合最多リバウンドがスコッティ・バーンズが記録した25本ですから、比較するとその異常さがよくわかりますね!笑
「1試合40リバウンド以上」以上を記録したことのあるNBA選手は、ビル・ラッセル、ウィルト・チェンバレン、ネイト・サーモンドの3人のみ。
他の2人が複数回記録しているせいでサーモンドの記録した「1試合42リバウンド」がやや霞んでしまいがちですが、サーモンドが歴代最強クラスの”怪物”たちに肉薄した存在だったことを証明する、十分にやばすぎる偉業だと言えるでしょう!
偉大な記録③:NBA史上最多となる「1クォーターで18リバウンド」
サーモンドが残した偉大な記録の中で意外と知られていないのが「1クォーターで18リバウンド」という快挙。
これは2026年6月時点でも破られていない、1クォーターあたりのNBA史上最多リバウンド記録です。
サーモンドがこの記録を樹立したのは、1965年2月28日に行われたボルティモア・ブレッツ(現ワシントン・ウィザーズ)との一戦。
第3クォーター終了時点で劣勢だったチームを救うために奮起したサーモンドは、第4クォーターに18リバウンドを記録。
最終的には30得点、32リバウンドというモンスタースタッツで試合を終えました。
この試合、サーモンド率いるウォリアーズは延長戦の末に敗れているため印象が薄まってしまったのだと思いますが、ビル・ラッセルやウィルト・チェンバレンですら到達できなかった領域に足を踏み入れたサーモンドは、個人的にもっと評価されてもいい気がしますね。
まとめ
今回は「ネイト・サーモンド」がなぜNBAレジェンドとして語り継がれているのかについて語りました。
いかがでしたでしょうか?
NBA優勝経験がなく、個人としての受賞歴が他のNBAレジェンドに比べて少ないのは事実ですが、これはどう考えてもビル・ラッセルとウィルト・チェンバレンという同じポジションの怪物が2人も居たせいです。笑
シーズン平均22リバウンドを記録するほどの選手がキャリアで1度も「リバウンド王」を受賞していないことからも、その時代のインサイドがいかに異常だったかが分かりますね。
ネイト・サーモンドのプレー映像は白黒のものしか残っていないと思いますが、ゴリゴリのセンターが好きな方には刺さるプレースタイルのはず。
この機会にぜひサーモンドのハイライト集などを視聴してみてくださいね!
他のNBAレジェンドについても、彼らが「レジェンド」として語り継がれる理由を語った記事がありますので、気になるNBAレジェンドがいる方はサイトホームから選手名を検索していただければと思います。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!