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【BAAファイナル1948】ボルティモア・ブレッツ VS フィラデルフィア・ウォリアーズ 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「BAAファイナル1948 ボルティモア・ブレッツ VS フィラデルフィア・ウォリアーズ」の対決をご紹介しましょう!

NBAをよく知らないという方にもわかりやすく説明していきますのでぜひ最後までお読みくださいね!

それではティップオフ!!

 

BAAファイナル1948に出場したチームの背景を知ろう!

1948年BAAファイナルはウエスタン・ディビジョンチャンピオンの「ボルティモア・ブレッツ」とイースタン・ディビジョンチャンピオンの「フィラデルフィア・ウォリアーズ」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ボルティモア・ブレッツ

1947-48シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 28勝20敗(ディビジョン2位)
プレーオフ1回戦 -
プレーオフ・準々決勝 2勝1敗(VS ニューヨーク・ニックス)
プレーオフ・準決勝 2勝0敗(VS シカゴ・スタッグズ)

 

「ボルティモア・ブレッツ」はメリーランド州ボルティモアに拠点を置くチームです。

エースは「バディ・ジャネット」。

レギュラーシーズンを28勝20敗のディビジョン2位で終えると、プレーオフでは準々決勝でカール・ブラウンらの「ニューヨーク・ニックス」を、決勝戦でスタン・ミアセックを要する「シカゴ・スタッグズ」を倒し、BAAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたボルティモア・ブレッツがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

フィラデルフィア・ウォリアーズ

1947-48シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 27勝21敗(ディビジョン1位)
プレーオフ1回戦 -
プレーオフ・準々決勝 シード権
プレーオフ・準決勝 4勝3敗(VS セントルイス・ボンバーズ)

 

「フィラデルフィア・ウォリアーズ」はペンシルベニア州フィラデルフィアに拠点を置くチームです。

エースは「ジョー・ファルクス」。

レギュラーシーズンを27勝21敗のディビジョン1位で終えると、プレーオフでは準決勝でジョニー・ローガンを要する「セントルイス・ボンバーズ」を倒し、BAAファイナルに進みました。

 

BAAファイナル1948の出場選手・ロスター

次にBAAファイナル1948で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ボルティモア・ブレッツの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
G 26 バディ・ジャネット(Buddy Jeannette) 180 79 1917年9月15日
G-F 31 カール・マインホールド(Carl Meinhold) 188 84 1926年3月29日
F 33 チェット・マクナブ(Chet McNabb) 188 91 1920年9月19日
G-F 27 チック・ライザー(Chick Reiser) 180 75 1914年12月17日
C-F 33 コーニー・シモンズ(Connie Simmons) 203 101 1925年3月15日
F-G 21 ディック・シュルツ(Dick Schulz) 188 87 1917年1月3日
F-C 30 エルマー・ゲイナー(Elmer Gainer) 198 88 1918年11月22日
F-C 35 グレーディ・ルイス(Grady Lewis) 201 98 1917年3月25日
G 23 ハーム・フォッチ(Herm Fuetsch) 183 77 1918年7月6日
C 35 アーヴ・ローゼンバーグ(Irv Rothenberg) 201 98 1921年12月31日
G  - ジェリー・ルロ(Jerry Rullo) 177 75 1923年6月23日
F 31 ジョン・アブラモヴィチ(John Abramovic) 191 88 1919年2月9日
G-F  - ジョニー・ヨルゲルセン(Johnny Jorgensen) 188 84 1921年12月28日
C-F 29 クレッギー・ヘルムセン(Kleggie Hermsen) 206 102 1923年3月12日
F-C 28 マイク・ブルーム(Mike Bloom) 198 86 1915年1月14日
G-F 32 ポール・ホフマン(Paul Hoffman) 188 88 1925年4月12日
G-F 24 ポール・シーモア(Paul Seymour) 185 82 1928年1月30日
G 20 レッド・クロッツ(Red Klotz) 170 68 1920年10月21日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

フィラデルフィア・ウォリアーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
G 5 アンジェロ・ムシ(Angelo Musi) 175 66 1918年7月25日
C 18 アート・ヒルハウス(Art Hillhouse) 201 91 1916年6月12日
F 7 ボブ・オブライエン(Bob O'Brien) 193 86 1927年1月26日
C 20 チック・ハルバート(Chick Halbert) 205 102 1919年2月27日
G 7
チン・クロシン(Chink Crossin)
185 75 1923年7月4日
PG 8 ジョージ・セネスキー(George Senesky) 188 81 1922年4月4日
C-F 15 ハンク・ビーンダース(Hank Beenders) 198 84 1916年6月2日
F 12 ハウイー・ダルマー(Howie Dallmar) 193 91 1922年5月24日
C-F 19 ジャック・ロッカー(Jack Rocker) 196 84 1922年8月12日
SG 6 ジェリー・フレーイシュマン(Jerry Fleishman) 188 86 1922年2月14日
PF 10 ジョー・ファルクス(Joe Fulks) 196 86 1921年10月26日
G 4 ケニー・セーラーズ(Kenny Sailors) 178 79 1921年1月14日
G-F 9 ラルフ・カプロヴィッツ(Ralph Kaplowitz) 188 77 1919年5月18日
F 14 スタン・ブラウン(Stan Brown) 191 91 1929年6月27日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

BAAファイナル1948のシリーズ概要

それではいよいよBAAファイナル1948の試合の結果を見ていきましょう!

1947-48シーズンのBAAチャンピオンは「ボルティモア・ブレッツ」。

チームとしては史上初の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 4月10日 ボルティモア・ブレッツ 60-71 フィラデルフィア・ウォリアーズ
2 4月13日 ボルティモア・ブレッツ 66-63 フィラデルフィア・ウォリアーズ
3 4月15日 フィラデルフィア・ウォリアーズ 70-72 ボルティモア・ブレッツ
4 4月17日 フィラデルフィア・ウォリアーズ 75-78 ボルティモア・ブレッツ
5 4月20日 ボルティモア・ブレッツ 82-91 フィラデルフィア・ウォリアーズ
6 4月21日 フィラデルフィア・ウォリアーズ 73-88 ボルティモア・ブレッツ

 

BAAファイナル1948の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

ボルティモア・ブレッツが昨年王者を破り、チームで唯一の優勝を果たしたシーズンのBAAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(60-71 フィラデルフィア・ウォリアーズ Win)

BAAファイナルの1回戦はフィラデルフィア・ウォリアーズのホーム「フィラデルフィア・アリーナ」で始まりました。

昨年王者のフィラデルフィア・ウォリアーズとシーズンはウエスト2位ながらファイナルまで勝ち抜いてきたボルティモア・ブレッツとの一戦。

第1戦は昨年の王者がその実力を見せつける試合となります。

前半でブレッツをわずか19点に抑え一気に点差を広げると、後半はそのリードを保ったまま試合を進め、そのまま勝利。

ブレッツも後半に巻き返しを計りましたが、爆発力にかけ、逆転とはなりませんでした。

この日のゲームハイはウォリアーズのチック・ハリバートが記録した19点でした。

 

第2戦(66-63 ボルティモア・ブレッツ Win)

ウォリアーズリードで迎えた第2戦。

第1戦に敗れたブレッツでしたが、この試合からシリーズの流れを掴みます。

前半こそ第1戦と同じくウォリアーズが21点の大量リードを奪い試合が決まったかとお思われましたが、後半に入るとブレッツが猛反撃。

第1戦にシュート効率が20%台と苦しんだコニー・シモンズがこの日は25得点と好調で、他の選手も触発されたことでブレッツが一気に波に乗りました。

結局終盤に逆転に成功したブレッツが勝利を掴み、シリーズをタイに戻しました。

 

第3戦(70-72 ボルティモア・ブレッツ Win)

互角の状態で迎えた第3戦。

舞台はボルティモア・ブレッツのホーム「ボルティモア・コロシアム」に移ります。

第2戦にアウェイで貴重な1勝を挙げたブレッツはそのままホームに戻って流れに乗ります。

チームハイはコニー・シモンズの14点とそれほど高くはなかったものの、チーム全員が6点以上を記録する攻撃の多彩さを見せると、接戦を制して2連勝を果たしました。

ウォリアーズはジョー・ファルクスが21得点と奮闘したものの、誰が攻撃してくるかわからないブレッツのオフェンスに放浪され、接戦を落としました。

 

第4戦(75-78 ボルティモア・ブレッツ Win)

ブレッツリードで迎えた第4戦。

第2戦、第3戦と連続で落としたウィリアーズはこの試合を落とせば後がないため、アウェイながらも選手たちが躍動します。

エースのファルクスがゲームハイの29得点を記録すると、チック・ハルバートが20得点と続き、積極的に攻撃しました。

しかしそんなウォリアーズの前に立ちはだかったのがブレッツのポール・ホフマン。

レギュラーシーズン10得点前後のホフマンがこの日は大爆発し、27得点の活躍でブレッツを牽引します。

結果ウォリアーズがブレッツを追う展開となり、接戦の末逃げ切ったブレッツの勝利。

なんと去年王者を追い詰める3連勝で優勝に王手をかけました。

 

第5戦(82-91 フィラデルフィア・ウォリアーズ Win)

ブレッツが王手で迎えた第5戦。

舞台はようやくウォリアーズのホーム「フィラデルフィア・アリーナ」に戻ります。

3連敗で崖っぷちのウォリアーズでしたが、この日は王者の意地を見せつけます。

前半から勢いに乗るブレッツを抑え込みリードを広げると、その後は一度もリードを渡すことなく勝利。

ウォリアーズが1勝を返してシリーズの終了を防ぎました。

ゲームハイはウォリアーズのファルクスで19得点でした。

 

第6戦(73-88 ボルティモア・ブレッツ Win)

運命の第6戦。

舞台はブレッツのホーム「ボルティモア・コロシアム」。

ここを勝てばホームで第7戦を迎えられるウォリアーズにとってはなんとかして勝利をしたいところでしたが、ブレッツの選手達は容赦無くゴールに襲いかかります。

第1Qこそウォリアーズがリードを奪ったもののその後すぐに逆転。

後半に入るとブレッツがリードをぐんぐん広げ、第3Qが終わる頃には点差は15点も開いていました。

ウォリアーズもファルクスが28得点と孤軍奮闘しますが、ブレッツは落ち着いて試合を進め、結局点差を詰めさせることなく勝利。

ブレッツがホームで2代目王者の座を掴み取りました。

 

まとめ

今回は「BAAファイナル1948 ボルティモア・ブレッツ VS フィラデルフィア・ウォリアーズ」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

この時代はまだスーパースターと呼べる選手が少なく、またショットクロックもないことから得点があまり動かない試合が多くありました。

ブレッツは2桁得点できる選手は多くいましたが、それこそ20点以上を安定して取ることができる選手はいないチーム。

そんなスーパースターのいないチームが優勝するというのはNBAの歴史を見ても珍しい出来事といえます。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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