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【NBAファイナル1985】ロサンゼルス・レイカーズ VS ボストン・セルティクス 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル1985 ロサンゼルス・レイカーズ VS ボストン・セルティクス」の対決をご紹介しましょう!

NBAをよく知らないという方にもわかりやすく説明していきますのでぜひ最後までお読みくださいね!

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル1985に出場したチームの背景を知ろう!

1985年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「ボストン・セルティクス」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズ

1984-85シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 62勝20敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 3勝0敗(VS フェニックス・サンズ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS ポートランド・トレイルブレイザーズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝1敗(VS デンバー・ナゲッツ)

 

「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。

エースは"ショータイム・レイカーズ"を率いる「マジック・ジョンソン」。

レギュラーシーズンを62勝20敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にジョン・マクリードHC率いる「フェニックス・サンズ」を、準決勝では若きクライド・ドレクスラー要する「ポートランド・トレイルブレイザーズ」を、決勝戦でアレックス・イングリッシュやキキ・バンダウェイらの「デンバー・ナゲッツ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

ボストン・セルティクス

1984-85シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 63勝19敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 4勝1敗(VS クリーブランド・キャバリアーズ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝2敗(VS デトロイト・ピストンズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝1敗(VS フィラデルフィア・76ers)

 

「ボストン・セルティクス」はマサチューセッツ州ボストンに拠点を置くチームです。

エースは「ラリー・"Legend(レジェンド)"・バード」。

レギュラーシーズンを63勝19敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦に再建期の「クリーブランド・キャバリアーズ」を、準決勝では”バットボーイズ”「デトロイト・ピストンズ」を、決勝戦でウィルト・チェンバレン要する「フィラデルフィア・76ers」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル1985の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル1985で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
C 11 ボブ・マカドゥー(Bob McAdoo) 206 95 1951年9月25日
SG 4 バイロン・スコット(Byron Scott) 191 88 1961年3月28日
C 43 チャック・ネビット(Chuck Nevitt) 226 98 1959年6月13日
C 1 アール・ジョーンズ(Earl Jones) 213 95 1961年1月13日
SF 52 ジャマール・ウィルクス(Jamaal Wilkes) 198 86 1953年5月2日
SF 42 ジェームズ・ウォージー(James Worthy) 206 102 1961年2月27日
C 33 カリーム・アブドゥル=ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar) 218 102 1947年4月16日
PF 31 カート・ランビス(Kurt Rambis) 203 97 1958年2月25日
PF 35 ラリー・スプリッグス(Larry Spriggs) 201 104 1959年9月8日
PG 32 マジック・ジョンソン(Magic Johnson) 206 98 1959年8月14日
SG 21 マイケル・クーパー(Michael Cooper) 201 77 1956年4月15日
SF 40 マイク・マギー(Mike McGee) 196 86 1959年7月29日
PF 25 ミッチ・カプチャック(Mitch Kupchak) 206 104 1954年5月24日
PG 12 ロニー・レスター(Ronnie Lester) 188 79 1959年1月1日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

ボストン・セルティクスの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
SG 40 カルロス・クラーク(Carlos Clark) 193 95 1960年8月10日
SF 31 セドリック・マックスウェル(Cedric Maxwell) 203 93 1955年11月21日
SG 44 ダニー・エインジ(Danny Ainge) 193 79 1959年3月17日
PG 3 デニス・ジョンソン(Dennis Johnson) 193 84 1954年9月18日
C 50 グレッグ・カイト(Greg Kite) 211 113 1961年8月5日
PF 32 ケビン・マクへイル(Kevin McHale) 208 95 1957年12月19日
SF 33 ラリー・バード(Larry Bird) 206 100 1956年12月7日
SF 30 M・L・カー(M.L. Carr) 198 93 1951年1月9日
PG 28 クイン・バックナー(Quinn Buckner) 191 86 1954年8月20日
PG 20 レイ・ウィリアムズ(Ray Williams) 191 85 1954年10月14日
SG 34 リック・カーライル(Rick Carlisle) 195 95 1959年10月27日
C 0 ロバート・パリッシュ(Robert Parish) 216 104 1953年8月30日
SF 8 スコット・ウェドマン(Scott Wedman) 201 98 1952年7月29日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル1985のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル1985の試合の結果を見ていきましょう!

1984-85シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。

チームとしては3年ぶり9回目の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 5月27日 ロサンゼルス・レイカーズ 114-148 ボストン・セルティクス
2 5月30日 ロサンゼルス・レイカーズ 109-102 ボストン・セルティクス
3 6月2日 ボストン・セルティクス 111-136 ロサンゼルス・レイカーズ
4 6月5日 ボストン・セルティクス 107-105 ロサンゼルス・レイカーズ
5 6月7日 ボストン・セルティクス 111-120 ロサンゼルス・レイカーズ
6 6月9日 ロサンゼルス・レイカーズ 111-100 ボストン・セルティクス

 

ファイナルMVPは「カリーム・アブドゥル=ジャバー」。

シリーズ平均30.2得点11.3リバウンド6.5アシスト2.0ブロックというモンスターパフォーマンスを披露し、自身2度目となるファイナルMVPを受賞しました。

 

NBAファイナル1985の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

カリーム・アブドゥル=ジャバーが史上最高の選手の1人として名を刻んだシーズンのファイナルMVPを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(114-148 ボストン・セルティクス Win)

NBAファイナルの1回戦はセルティクスのホーム「ボストン・ガーデン」で始まりました。

昨年同様のカードで敗れているレイカーズは打倒セルティクスを目指して敵地に乗り込みましたが、この日はレイカーズにとって屈辱的な1日となります。

試合は序盤からずっとセルティクスがレイカーズを圧倒する展開で第1Qで14点、第2Qで16点差をつけられ、前半を終わる頃には49-79とほとんど試合が決まってしまいました。

後半レイカーズの巻き返しがあるかと思われましたが、オフェンスは復調し点差こそ開かなくなったもののセルティクスのオフェンスを止める手立てもなく前半の点差そのままにセルティクスが勝利。

歴史的なライバル関係と見られていた両者だけにレイカーズが34点差という大敗を喫したこの日は、メディアやファンから「大虐殺記念日(Memorial Day Massacre)」という不名誉な呼ばれ方をするようになります。

この試合12得点3リバウンドと特にひどかったカリーム・アブドゥル=ジャバーは、試合後パット・ライリーHCに喝を入れられますが、この叱咤激励がのちに歴史を変えるとは誰も予想していませんでした。

 

第2戦(109-102 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

セルティクスリードで迎えた第2戦。

前日の「大虐殺」を受け反省会を行なったレイカーズの面々は意外にも結束した様子でした。

ビデオセッションにおいてパット・ライリーHCから激しく叱咤されたジャバーはチームで最年長というプライドを一切捨て、チーム全員に謝って回ったといいます。

そんなジャバーの姿勢を受けてか団結したレイカーズは第2戦は全く違うチームかのようでした。

決して余裕の試合ではありませんでしたが、前半で64-46と18点の大量リードを作り後半セルティクスの反撃を受けながらも落ち着いて逃げ切り勝利。

ジャバーは30得点17リバウンド8アシストを記録し汚名を返上しました。

セルティクスもバードの30得点をはじめスタメン全員が2桁得点をとる活躍でしたが、前半の点差が大きく、守備を固めたレイカーズのディフェンスを崩しきれないまま敗戦となりました。

 

第3戦(111-136 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

対戦成績1-1で迎えた第3戦。

舞台はレイカーズのホームアリーナ「ザ・フォーラム」に移ります。

第2戦の大復活で波に乗るレイカーズはホームでさらに加速しました。

序盤こそセルティクスがリードを奪う場面があったものの、第2Qの中盤からは完全にレイカーズが流れを掴みます。

この試合好調だったジェームズ・ウォージーを中心に反撃を仕掛け、終わった頃には第2Qのレイカーズの得点は40得点に到達。

その後は一度もセルティクスにリードを渡すことなく押し切ったレイカーズが大差で2連勝を挙げました。

この試合ウォージーが29得点、ジャバーが26得点とチームを牽引。

セルティクスはマクヘイルが31得点と奮闘するものの、のちに背中と肘の怪我と公表されるバードはシュート精度に苦しみ、得点が増えませんでした。

 

第4戦(107-105 ボストン・セルティクス Win)

舞台をレイカーズに移して2戦目となる第4戦。

この日は敵地で負ければ後がない状態となるセルティクスが意地を見せつけます。

試合は序盤から抜いて抜かれてを繰り返す大味な展開となりましたが、両者主力が得点を取り合い結局最後まで勝負のわからない接戦に。

試合終盤まで同点のままもつれ込み、105-105の同点で迎えたセルティクス最後の攻撃はバードがまさかのターンオーバー。

セルティクス万事休すかと思われましたが、救世主のデニス・ジョンソンがホールを拾い、そのまま独力でシュートまで辿り着いたことでリードを奪い、結局それが決勝点となってセルティクスが接戦をものにしました。

この試合セルティクスはバードが26得点、マクヘイルが28得点、ジョンソンが27得点と躍動。

レイカーズは6選手が2桁得点を取る活躍でしたが、最後の最後で競り負ける形となりました。

 

第5戦(111-120 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

またも対戦成績2-2で迎えた第5戦。

東西のライバルチーム同士の一戦は最初不安視されていましたが、結果両者互角の戦いとなりました。

どちらのチームも優勝経験があるためこの試合がこの後の流れを決めることは理解しており、絶対に負けられない一戦。

序盤はマクヘイルの活躍などもありセルティクスがリードしますが、ライリーHCのマクヘイルにジャバーを当てるという修正が功を奏し、レイカーズが逆転。

前半を51-64という13点差をつけて前半を折り返します。

しかしこのままセルティクスも黙ってはおらず、後半から反撃を開始。

第4Qに入っても勢い止まらず一時4点差まで詰め寄りますが、最後はレイカーズのダブルエースであるマジックとジャバーが連続てショットを決め、最後まで点差を守り切って勝利しました。

これでレイカーズが先に優勝に王手をかけました。

 

第6戦(111-100 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

運命の第6戦。

舞台はボストン・セルティクスのホーム「ボストン・ガーデン」に移ります。

1928年に建てられたボストン・ガーデンはNBA最古のアリーナであり、セルティクスはこれまで1度もガーデンで優勝を逃したことがないという”不敗神話”を誇っていました。

レイカーズは過去セルティクスとファイナルで8度戦いいずれも敗れており、この日はその不敗神話に挑むべく挑んだ試合となりました。

試合は序盤から接戦となりますが、ジャバーが序盤でまさかのファールトラブルに陥ったことでいきなりレイカーズにピンチが訪れます。

しかしここでジャバーの代わりに控えから出てきたミッチ・カブチャックがリバウンド争いに奮闘し、55-55となんとか同点のまま前半を終えました。

後半に入っても接戦の様相は続きましたが、7人ローテで試合を回していたボストンの選手達に疲れば見えはじめ、プレイ精細を欠くようになります。

それを見逃さなかったレイカーズのライリーHCはプレスディフェンスでボストンに一気に圧力をかける作戦を決行。

この名采配がセルティクスに刺さり、ジワジワ点差が開き始めると、終盤にセルティクスの主力マクヘイルが痛恨のファールアウトとなりゲームセット。

セルティクスに巻き返す力はなく、最後はレイカーズが点差を広げて勝利しました。

これにてレイカーズが初めてファイナルでセルティクスを敗っての優勝。

”不敗神話”の崩壊を目の当たりにしたファンは歓喜に沸くレイカーズの選手達がロッカールームに下がっていくのを沈黙で見送りました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル1985 ロサンゼルス・レイカーズ VS ボストン・セルティクス」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

レイカーズは今となってはセルティクスに並ぶ最多優勝回数を誇るチームですが、当時はまだ一度もファイナルでセルティクスに勝利していないというコンプレックスを抱えていました。

この年のレイカーズはそのコンプレックスを克服しただけでなく、”不敗神話”を覆しての優勝とこれまでとはまた違う盛り上がりを見せていました。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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