NBAファイナル

【NBAファイナル2021】ミルウォーキー・バックス VS フェニックス・サンズ 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル2021 ミルウォーキー・バックス VS フェニックス・サンズ」の対決をご紹介しましょう!

皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル2021に出場したチームの背景を知ろう!

2022年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「フェニックス・サンズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「ミルウォーキー・バックス」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ミルウォーキー・バックス

2020-21シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 46勝26敗(カンファレンス3位)
プレーオフ1回戦 4勝0敗(VS マイアミ・ヒート)
カンファレンス・セミファイナル 4勝3敗(VS ブルックリン・ネッツ)
カンファレンス・ファイナル 4勝2敗(VS アトランタ・ホークス)

 

「ミルウォーキー・バックス」はウィスコンシン州ミルウォーキーに拠点を置くチームです。

エースは”Greek Freak(ギリシャの怪物)”ヤニス・アデトクンボ。

NBAにおいて史上初めて通算得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックの主要な5つのスタッツにおいてトップ20以内にランクインしたまさに”怪物”です。

この年のバックスはヤニスの相棒のクリス・ミドルトンに加え、バックス優勝時のエースガードとなるドリュー・ホリデーをペリカンズからトレードで獲得し、攻守において隙のない非常に強力なチームとなりました。

 

この年優勝を果たしたミルウォーキー・バックスがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

フェニックス・サンズ

2020-21シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 51勝21敗(カンファレンス2位)
プレーオフ1回戦 4勝2敗(VS ロサンゼルス・レイカーズ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝0敗(VS デンバー・ナゲッツ)
カンファレンス・ファイナル 4勝2敗(VS ロサンゼルス・クリッパーズ)

 

「フェニックス・サンズ」はアリゾナ州フェニックスに拠点を置くチームです。

エースはリーグ史上6人目の”1試合70得点男”デビン・ブッカー。

非常にオフェンスに秀でた選手であり、2020-21シーズンには歴代得点記録で第10位に浮上しました。

そしてもう一人注目すべきは、このシーズンサンズに移籍してきたリーグ最高峰の正統派ポイントガードの”ポイント・ゴッド”クリス・ポールです。

この2人を中心にディアンドレ・エイトンやミケル・ブリッジズなどの若手が台頭し、高い攻撃力と安定したディフェンスでレギュラーシーズン高い勝率を残しました。

 

NBAファイナル2021の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル2021で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ミルウォーキー・バックスの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
F 17 P・J・タッカー(P. J. Tucker) 196 111 1985年5月5日
G/F 66 アクセル・トゥーパン (Axel Toupane) 201 95 1992年7月23日
G 3 イライジャ・ブライアント(Elijah Bryant) 196 95 1995年4月19日
F 22 クリス・ミドルトン (Khris Middleton) 201 101 1991年8月12日
G 15 サム・メリル (Sam Merrill) 193 93 1996年5月15日
G 5 ジェフ・ティーグ(Jeff Teague) 191 88 1988年6月10日
F 44 ジャスティン・ジャクソン (Justin Jackson) 203 100 1995年3月28日
F 13 ジョーダン・ヌウォラ (Jordan Nwora) 203 102 1998-09-09
F 43 タナシス・アデトクンボ(Athanasios Antetokounmpo) 198 99 1992年7月18日
G 21 ドリュー・ホリデー(Jrue Holiday) 191 93 1990年6月12日
G 0 ドンテ・ディヴィンチェンゾ(Donte DiVincenzo) 193 92 1997年1月31日
G 24 パット・コノートン(Pat Connaughton) 196 95 1993年1月6日
G 7 ブリン・フォーブス(Bryn Forbes) 188 93 1993年7月23日
C 11 ブルック・ロペス(Brook Lopez) 213 128 1988年4月1日
F 9 ボビー・ポーティス(Bobby Portis) 208 113 1995年2月10日
F 25 ママディ・ディアキテ(Mamadi Diakite) 206 103 1997年1月21日
F 34 ヤニス・アデトクンボ(Giannis Antetokounmpo) 211 110 1994年12月6日

※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと

 

フェニックス・サンズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
F 11 アブデル・ネイダー(Abder Nader) 196 102 1993年9月25日
G 55 イートワン・ムーア(E'Twaun Moore) 191 87 1989年2月25日
F 23 キャメロン・ジョンソン(Cameron Johnson) 203 95 1996年3月3日
G 15 キャメロン・ペイン(Cameron Payne) 185 83 1994年8月8日
G 3 クリス・ポール(Chris Paul) 183 79 1985年5月6日
F 99 ジェイ・クラウダー(Jae Crowder) 198 107 1990年7月6日
F/C 10 ジェイレン・スミス(Jalen Smith 208 98 2000年3月16日
G 4 ジェヴォン・カーター(Jevon Carter) 185 91 1995年9月14日
G 0 タイ=ション・アレクサンダー (Ty-Shon Alexander) 191 88 1998年7月16日
F/C 20 ダリオ・サリッチ(Dario Saric) 208 102 1994年4月8日
C 22 ディアンドレ・エイトン(Deandre Ayton) 211 113 1998年7月23日
G 1 デビン・ブッカー(Devin Booker) 196 93 1996年10月30日
F 12 トーリー・クレイグ(Torrey Craig) 201 100 1990年12月19日
F/C 8 フランク・カミンスキー(Frank Kaminsky) 213 109 1993年4月4日
F 25 ミカル・ブリッジズ(Mikal Bridges) 198 95 1996年8月30日
G 2 ラングストン・ギャロウェイ(Langston Galloway) 185 91 1991年12月9日

※ G:ガード、F:フォワード、C:センターのこと

 

NBAファイナル2021のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル2021の試合の結果を見ていきましょう!

2021-22シーズンのNBAチャンピオンは「ミルウォーキー・バックス」。

チームとしては50年ぶり2回目の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 7月6日 ミルウォーキー・バックス 105 - 118 フェニックス・サンズ
2 7月8日 ミルウォーキー・バックス 108 - 118 フェニックス・サンズ
3 7月11日 フェニックス・サンズ 100 - 120 ミルウォーキー・バックス
4 7月14日 フェニックス・サンズ 103 - 109 ミルウォーキー・バックス
5 7月17日 ミルウォーキー・バックス 123 - 119 フェニックス・サンズ
6 7月20日 フェニックス・サンズ 98 - 105 ミルウォーキー・バックス

 

ファイナルMVPは「ヤニス・アデトクンボ」。

これによりNBAの史上唯一MIP(最優秀成長選手)、シーズンMVP、ファイナルMVP、オールスターMVP、DPOYの5つを受賞した選手となりました。

 

NBAファイナル2021の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

20-21シーズンのNBAファイナルはどのように進んでいったのか一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(105-118 フェニックス・サンズ Win)

NBAファイナル2021の1回戦はフェニックス・サンズのホーム「フットプリント・センター」で始まりました。

この試合は終始サンズがペースを握る展開。

第1Qを26-30、第2Qを23-27、第3Qを27-35のランで常に優位を取っており、外をクリス・ポール、中をディアンドレ・エイトンが支配していました。

終わってみるとクリス・ポールは試合最多の32得点9アシスト、エイトンは19リバウンドでバックスを圧倒。

一方、バックスはヤニスが彼にしては控えめの20得点4アシストに終わり、なかなか流れを掴むことができませんでした。

サンズが先手をとった形で第2戦に進むことになります。

 

第2戦(108-118 フェニックス・サンズ Win)

第1戦から2日後に行われたサンズホーム2戦目。

この試合も先に流れを掴んだのはサンズでした。

第1Qをバックスと3点差のビハインドで終えたサンズは第2Qに猛攻を展開。

出場選手ほぼ全員が1本以上のシュートを決め、16-30のランでバックスを突き放しました。

しかし、後半になるとバックスも反撃を開始。

なんとヤニスが第3Qだけで20得点をあげる大爆発をしました。

しかし、ここは流石のクリス・ポール。

ベテランの落ち着きでゲームをコントロールすると、バックスに行きかけていた流れは両者殴り合いの展開に発展。

結局最後までリードを守り切ったサンズが勝利を納めました。

ヤニスは42得点12リバウンドのモンスターパフォーマンスを披露しましたが、総合力で上回るサンズに最後まで追いつくことができませんでした。

これで対戦成績は0-2となり、舞台はミルウォーキーへと移っていきます。

 

第3戦(100-120 ミルウォーキー・バックス Win)

ミルウォーキー・バックスのホームアリーナ「ファイサーブ・フォーラム」に移っての第3戦。

ここまで0勝2敗のバックスとしては、ホームでなんとか悪い流れを断ち切りたい1戦です。

この試合は早速殴り合いで始まります。

サンズがクリス・ポールとディアンドレ・エイトンのピック&ロールで得点を取れば、バックスはヤニスが得意のトランジションで取り返し、第1Q終了時は28-25と両者ほぼ互角に思われました。

しかし、第2Qに入ると展開は一変。

怪物ヤニス・アデトクンボが第2Qに11得点、第3Qに16得点と蹂躙を開始し、チームとしても2〜3Qの間に48-73のランでサンズを圧倒すると、第4Qでもその差は詰まらず試合終了。

サンズはこの日3ポイントが9/31と29%に終わり、反撃の糸目を掴むことができませんでした。

バックスがホームでようやく1勝をつかみ、対戦成績は1-2となりました。

 

第4戦(103-109 ミルウォーキー・バックス Win)

バックスのホームに戻ってきて2試合目となる第4戦。

バックスが勝てば2勝2敗のタイに持ち込むことができ、サンズが勝てば優勝に王手をかけることができるという両者絶対に勝ちたい一戦です。

この試合は両者互角の展開で試合が進んでいきます。

両エースのデビン・ブッカーとヤニス・アデトクンボがそれぞれ50%以上の高確率でシュートを決め、前半終了時点で52-52とどちらが勝利してもおかしくない展開でした。

試合が動いたのは第3Q。

このQだけで18得点を記録したデビン・ブッカーの活躍もあり、サンズが6点のリードを得ることとなります。

しかし勝負の第4Q、サンズはクリス・ポールをはじめとする5選手が勝負所で7回ものターンオーバーを犯し、試合はバックスの大逆転勝利で幕を閉じます。

やはりNBAファイナルの舞台はどんな選手にとっても特別なものなのでしょう。

普段は1試合を通して1度もダーンオーバーをしないことも珍しくないクリス・ポールが5回、サンズ全体では17回ものターンオーバーを犯しての敗戦となってしまいました。

これにより対戦成績は2勝2敗のタイ。

両チームともホームで勝利した形でフェニックスに戻ることとなりました。

 

第5戦(123-119 ミルウォーキー・バックス Win)

対戦成績が振り出しに戻った第5戦。

勝った方が優勝に王手をかけることができるという両者絶対に負けられない一戦です。

ここまでホーム側のチームが2勝ずつしていることから、大方の予想としてはホームのサンズ有利とされていたのではないでしょうか。

結果的にこの試合はNBAファイナル2021で最も接戦となりました。

先手をとったのはホームコートで勢いに乗りたいサンズでした。

第1Qはチーム全体が70%以上の効率でシュートを決め、21-37とバックスを圧倒します。

しかし第2Q、本来の発揮し始めたバックスが波に乗り初め、こちらも70%以上のシュート効率で43-24のランを遂行。

前半を64-61とほぼ互角に展開で終えました。

第3Qも両者高確率でシュートを決め合う展開となりましたが、バックスが8本の3ポイントを50%の確率で打ったのに対し、サンズは2本しか打たず、得点効率の差でじわじわと得点が開いていきました。

第3Q終了時点で100−90と、10点のリードを奪ったバックス。

しかしホームコートのサンズがこのまま終わるはずがありませんでした。

第4Q、サンズが意地の反撃を開始します。

第3Q、1本しか決めることができなかった3ポイントシュートを5/5の100%で決め、その差を一気に詰めると試合時間のこり56秒、ついにその差を1点まで詰め寄ります。

バックスがタイムアウト後の得点を決めきれず、のこり時間16秒でサンズボール。

1点差を追うサンズが最後にボールを託したのはこの日40得点を記録した”エース”デビン・ブッカー。

対するバックスはこの年NBAオールディフェンシブファーストチームに選出されたドリュー・ホリデー。

究極の1on1となった対決はブッカーがクロスオーバーしたボールをホリデーがスティールし、そのままヤニスのダンクにつながる形で幕を閉じました。

この試合で対戦成績は3勝2敗でバックスが優勝に王手をかけることになりました。

 

第6戦(95-105 ミルウォーキー・バックス Win)

運命の第6戦。

崖っぷちのサンズとホームで優勝を決めたいバックスの一戦です。

この試合の前半は両者シュートタッチに苦しみ、第2Q終了時点で42-47とここまでの6試合の中で最もロースコアな展開となりました。

それでもバックスのヤニス・アデトクンボだけはフィールドゴール60%でシュートを決めており、前半17得点と頭ひとつ抜けた成績を残していました。

しかし後半、彼はここから歴史的なパフォーマンスを残すことになります。

第3Q、人間を辞めた”ギリシャの怪物”は20得点と爆発。

第4Qもその勢いは衰えず、終わってみると彼は50得点14リバウンド5ブロックというモンスターパフォーマンスを残し、バックスを50年ぶりの優勝に導いたのです。

NBAファイナルで50得点以上を残したのは歴史上7人目。

また、ファイナルMVPを受賞したことでマイケル・ジョーダン以来歴史上2人目のシーズンMVP、ファイナルMVP、オールスターMVP、最優秀守備選手の4部門を1シーズンで同時受賞した選手となりました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル2021 ミルウォーキー・バックス VS フェニックス・サンズ」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

優勝が決定した時のヤニスの涙に感動したファンは多いことでしょう!

26歳という若さでNBAを制覇し、ほぼ全ての賞を総なめしてしまったヤニス・アデトクンボは引退までにどのようなキャリアを歩むのでしょうか。

サンズもこの年は惜しかったですが、ファンとしてはクリス・ポールに1度は優勝をしてほしいので次年度以降も期待していきたいと思います。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

-NBAファイナル