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【NBAファイナル1982】ロサンゼルス・レイカーズ VS フィラデルフィア・76ers 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル1982 ロサンゼルス・レイカーズ VS フィラデルフィア・76ers」の対決をご紹介しましょう!

NBAをよく知らないという方にもわかりやすく説明していきますのでぜひ最後までお読みくださいね!

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル1982に出場したチームの背景を知ろう!

1982年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「フィラデルフィア・76ers」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズ

1981-82シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 57勝25敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 シード権
カンファレンス・セミファイナル 4勝0敗(VS フェニックス・サンズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝0敗(VS サンアントニオ・スパーズ)

 

「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。

エースは”ショータイム・レイカーズ”を率いる「マジック・ジョンソン」。

レギュラーシーズンを57勝25敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは準決勝でジョン・マクリードHC率いる「フェニックス・サンズ」を、決勝戦でジョージ・ガービン要する「サンアントニオ・スパーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたロサンゼルス・レイカーズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

フィラデルフィア・76ers

1981-82シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 58勝24敗(カンファレンス2位)
プレーオフ1回戦 シード権
カンファレンス・セミファイナル 4勝2敗(VS ミルウォーキー・バックス)
カンファレンス・ファイナル 4勝3敗(VS ボストン・セルティクス)

 

「フィラデルフィア・76ers」はペンシルベニア州フィラデルフィアに拠点を置くチームです。

エースは”Dr.J"こと「ジュリアス・アービング」。

レギュラーシーズンを58勝24敗のカンファレンス2位で終えると、プレーオフでは準決勝でドン・ネルソンHC率いる「ミルウォーキー・バックス」を、決勝戦でバード、パリッシュ、マクヘイルの「ボストン・セルティクス」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル1982の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル1982で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
C 11 ボブ・マカドゥー(Bob McAdoo) 206 95 1951年9月25日
SG 34 クレイ・ジョンソン(Clay Johnson) 193 79 1956年7月18日
PG 5 エディー・ジョーダン(Eddie Jordan) 185 77 1955年1月29日
SF 52 ジャマール・ウィルクス(Jamaal Wilkes) 198 86 1953年5月2日
PF 8 ジム・ブリュワー(Jim Brewer) 205 95 1951年12月3日
C 33 カリーム・アブドゥル=ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar) 218 102 1947年4月16日
SG 30 ケヴィン・マッケナ(Kevin McKenna) 195 88 1959年1月8日
PF 31 カート・ランビス(Kurt Rambis) 203 97 1958年2月25日
SG 32 マジック・ジョンソン(Magic Johnson) 206 98 1959年8月14日
PF 54 マーク・ランツベルガー(Mark Landsberger) 203 98 1955年5月21日
SG 21 マイケル・クーパー(Michael Cooper) 201 77 1956年4月15日
SF 40 マイク・マギー(Mike McGee) 195 86 1959年7月29日
PF 41 ミッチ・カプチャック(Mitch Kupchak) 206 104 1954年5月24日
PG 10 ノーム・ニクソン(Norm Nixon) 188 77 1955年10月11日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

フィラデルフィア・76ersの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
PG 14 フランクリン・エドワーズ(Franklin Edwards) 185 77 1959年2月2日
SG 22 アンドリュー・トニー(Andrew Toney) 191 81 1957年11月23日
PG 10 モーリス・チークス(Maurice Cheeks) 185 82 1956年9月8日
PG 9 ライオネル・ホリンズ(Lionel Hollins) 191 84 1953年10月19日
SG 4 クリント・リチャードソン(Clint Richardson) 191 88 1956年8月7日
SF 18 オリー・ジョンソン(Ollie Johnson) 198 91 1949年5月11日
SF 42 マイク・バントム(Mike Bantom) 206 91 1951年12月3日
SF 6 ジュリアス・アービング(Julius Erving) 201 95 1950年2月22日
PF 25 アール・キュアトン(Earl Cureton) 206 95 1957年9月3日
PF 24 ボビー・ジョーンズ(Bobby Jones) 206 95 1951年12月18日
SF 23 スティーヴ・ミックス(Steve Mix) 201 98 1947年12月30日
C 11 コールドウェル・ジョーンズ(Caldwell Jones) 211 98 1950年8月4日
C 53 ダリル・ドーキンス(Darryl Dawkins) 211 114 1957年1月11日

 

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル1982のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル1982の試合の結果を見ていきましょう!

1981-82シーズンのNBAチャンピオンは「ロサンゼルス・レイカーズ」。

チームとしては2年ぶり8回目の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 5月27日 ロサンゼルス・レイカーズ 124-117 フィラデルフィア・76ers
2 5月30日 ロサンゼルス・レイカーズ 94-110 フィラデルフィア・76ers
3 6月1日 フィラデルフィア・76ers 108-129 ロサンゼルス・レイカーズ
4 6月3日 フィラデルフィア・76ers 101-111 ロサンゼルス・レイカーズ
5 6月6日 ロサンゼルス・レイカーズ 102-135 フィラデルフィア・76ers
6 6月8日 フィラデルフィア・76ers 104-114 ロサンゼルス・レイカーズ

 

ファイナルMVPは「マジック・ジョンソン」。

優勝のかかった第6戦にて13得点13リバウンド13アシストのトリプルダブルを達成したマジックは、自身2度目となるファイナルMVPを受賞しました。

 

NBAファイナル1982の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

初めて真の”ショータイム・レイカーズ”が躍動したシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(124-117 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

NBAファイナルの1回戦はのホーム「ザ・スペクトラム」で始まりました。

プレーオフを8戦全勝で終えたレイカーズとカンファレンスファイナルでボストンとの第7戦までもつれ込む死闘を勝ち抜いてきた76ersとの一戦で、第1戦は休養十分のレイカーズが有利と考えられていました。

しかし試合が始まってみると、レイカーズの12日間という休養はあまりにも長すぎたのか試合感が掴めないまま76ersがリードを広げる展開となります。

前半を50-61と76ersが11点のリードを奪って折り返しました。

しかし後半に入るとレイカーズのディフェンスシステムが機能し始め、76ersの攻撃が失速。

加えてエンジンのかかり出したレイカーズのオフェンスが76ersを襲い、第3Qからは完全にレイカーズが試合を支配する展開に。

結局後半だけで74得点を決めたレイカーズは前半の点差を軽々とひっくり返し勝利を収めました。

この試合レイカーズは出場選手全員が2桁得点を記録するという大爆発。

一方76ersもアービングが27得点と奮闘しますが、レイカーズのオフェンスに押し切られる形となりました。

 

第2戦(94-110 フィラデルフィア・76ers Win)

レイカーズリードで迎えた第2戦。

第1戦終了後にディフェンスシステムがNBAルールに違反すると異議申し立てを立てられたレイカーズのパット・ライリーHCはディフェンスプランを変更しました。

一方、第1戦に敗れた76ersのビリー・カニンガムHCもジャバー対策としてセンター陣を多く使用するなど戦略の変化が見えました。

この両HCの変更がこの試合を大きく左右します。

まずディフェンスを変更してマジックがアービングにつくことになったレイカーズでしたが、アービングのNBA駆使のキレとスピードにマジックは全くついていくことができず、アービングが得点にリバウンドにとコートを駆け回る結果に。

一方センター陣を増やした76ersはインサイドでジャバーを全く自由にさせず、結果チーム全体でレイカーズよりも13本も多くリバウンドを獲得して試合の流れを作ることに成功しました。

この変化が試合を作り、結果76ersがレイカーズに16点の大差をつけて勝利。

シリーズを1-1のタイに戻して舞台はロサンゼルスへと移っていきます。

 

第3戦(108-129 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

両者互角のまま迎えた第3戦。

決戦の舞台はレイカーズのホーム「ザ・フォーラム」へと移ります。

第2戦失策を講じたライリーHCはディフェンスを修正し、ディフェンダーのマイケル・クーパーの出場時間を伸ばして試合に臨みました。

ホームの大歓声に支えられ、レイカーズが序盤から終始76ersを圧倒。

ジャバーの出場時間をわずか28分に抑えながらもレイカーズが大勝しホームでリードを広げました。

この試合レイカーズはノーム・ニクソンが29得点、マジックが22得点9リバウンド8アシストとチームを牽引。

76ersはアンドリュー・トニーが36得点と爆発しますが、アービングは21得点と伸び悩み、レイカーズに大量リードを許す展開となりました。

 

第4戦(101-111 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

レイカーズリードで迎えた第4戦。

ホームの対象で波にのるレイカーズはまたも戦術を変え、得意の速攻を少なくしてジャバーを中心としたハーフコートオフェンスを展開します。

普段よりスローペースな展開となったことでインサイドでレイカーズが競り勝つ場面が増え、結果76ersの速攻のチャンスを減らしたことで反撃の芽を摘むことに成功。

レイカーズがホーム2連勝で優勝に王手をかけました。

この試合レイカーズはジャマール・ウィルクスとマジックが共に24得点、ジャバーが22得点11リバウンドを記録しました。

76ersもトニーが28得点、アービングが25得点と健闘しますが、ローテンポな試合にリズムを掴めず敗れる結果となりました。

 

第5戦(102-135 フィラデルフィア・76ers Win)

レイカーズ王手で迎えた第5戦。

舞台はフィラデルフィアに戻ります。

崖っぷちの76ersでしたが、この日ホームでチームを救ったのは伏兵のダリル・ドーキンスでした。

この土壇場でベンチから出てきて20得点を記録するとともに、ジャバーをわずか6得点に抑え込む完璧なディフェンスを披露し、76ersを勢いづけました。

ベンチメンバーの奮起に流れを掴んだ76ersはトニーが31得点、アービングが21得点12リバウンドとレイカーズを圧倒し、大差で勝利しました。

この日レイカーズはチーム最高得点がベンチから出てきたボブ・マカドゥーの23点に終わるなどスタメンが不甲斐ない結果に終わりました。

 

第6戦(104-114 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

運命の第6戦。

依然優勝に王手の状態でホームに帰ってきたレイカーズに大勢のファンが声援を送ります。

試合は第5戦の対象で勢いに乗る76ersがスタートダッシュを決めるかと思われましたがやはりホームのレイカーズは強く、さらに第5戦ジャバーを抑えたドーキンスがファウルトラブルに陥ったことで完全にレイカーズペースに。

前半終了時点で57-66とレイカーズが9点のリードを奪います。

しかし後半に入ると76ersのディフェンスが機能し始めレイカーズのオフェンスが失速。

そこにこのままでは終われない76ersがアービングとトニーを中心に猛攻を仕掛けました。

第4Qに入っても猛攻は止まらず一時100-103の3点差まで詰め寄りますが、さすがのレイカーズもそのまま逆転を許しはしません。

ジャバーとジャマール・ウィルクスが連続で得点を決め再度得点が開き始めると、76ersに反撃の時間は残っておらず万事休す。

レイカーズがホームで勝利し2年ぶり8回目の優勝を決めました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル1982 ロサンゼルス・レイカーズ VS フィラデルフィア・76ers」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

”ショータイム・レイカーズ”のライバルといえばボストン・セルティクスばかりが注目されがちですが、ジュリアス・アービングのフィラデルフィア・76ersも何度もNBAファイナルで激突したライバルの1つです。

ここまで2度戦って2回ともレイカーズが勝利していますが、76ersは来年も戦力を増強し、打倒レイカーズを目指し挑むこととなります。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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