皆さんこんにちは!
NBA好きブログライターのおしょうサンドです。
国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。
これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。
一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。
その確率は脅威の0.0001%。
例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。
そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。
本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。
そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。
特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。
その当時の最高の選手、最高のチーム、流行りの戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。
今回はその中から「NBAファイナル2008 ボストン・セルティックスVS ロサンゼルス・レイカーズ」の対決をご紹介しましょう!
皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。
それではティップオフ!!
NBAファイナル2008に出場したチームの背景を知ろう!
2008年NBAファイナルはウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」とイースタン・カンファレンスチャンピオンの「ボストン・セルティックス」の戦いでした。
まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!
ボストン・セルティックス
2007-08シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 66勝16敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝3敗(VS アトランタ・ホークス) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝3敗(VS クリーブランド・キャバリアーズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝2敗(VS デトロイト・ピストンズ) |
「ボストン・セルティックス」はマサチューセッツ州ボストンに拠点を置くチームです。
エースは生え抜きのスーパースターである「ポール・ピアース」。
この年はレイ・アレンとケビン・ガーネットを獲得し、ポール・ピアースと共にBIG3を結成したシーズンであり、優勝候補筆頭として勝負をかけるシーズンとなりました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にマービン・ウィリアムズやアル・ホーフォードといった若手中心の「アトランタ・ホークス」を、準決勝ではレブロン・ジェームズを要する「クリーブランド・キャバリアーズ」を、決勝戦でチャンシー・ビラップス率いる「デトロイト・ピストンズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
この年優勝を果たしたボストン・セルティックスがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!
ロサンゼルス・レイカーズ
2007-08シーズン ファイナルまでの試合成績 | |
レギュラーシーズン | 57勝25敗(カンファレンス1位) |
プレーオフ1回戦 | 4勝0敗(VS デンバー・ナゲッツ) |
カンファレンス・セミファイナル | 4勝2敗(VS ユタ・ジャズ) |
カンファレンス・ファイナル | 4勝1敗(VS サンアントニオ・スパーズ) |
「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。
エースは"ブラック・マンバ"「コービー・ブライアント」。
この年は冬季のトレードにてパウ・ガソルを獲得し、コービーとガソルの2人を中心に西の強豪としてレギュラーシーズンを順当に勝ち抜きました。
レギュラーシーズンを勝敗のカンファレンス位で終えると、プレーオフでは1回戦にカーメロ・アンソニーとアレン・アイバーソンの「デンバー・ナゲッツ」を、準決勝ではデロン・ウィリアムスとカルロス・ブーザーの「ユタ・ジャズ」を、決勝戦でダンカン、ジノビリ、パーカーの「サンアントニオ・スパーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。
NBAファイナル2008の出場選手・ロスター
次にNBAファイナル2008で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!
ボストン・セルティックスの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
PF | 44 | ブライアン・スカラブリニ(Brian Scalabrine) | 206 | 109 | 1978年3月18日 |
PG | 50 | エディー・ハウス(Eddie House) | 185 | 82 | 1978年5月14日 |
PG | 13 | ゲーブ・プルイット(Gabe Pruitt) | 193 | 77 | 1986年4月19日 |
C | 11 | グレン・デイビス(Glen Davis) | 206 | 131 | 1986年1月1日 |
PF | 41 | ジェームズ・ポージー(James Posey) | 203 | 98 | 1977年1月13日 |
C | 43 | ケンドリック・パーキンス(Kendrick Perkins) | 208 | 122 | 1984年11月10日 |
PF | 5 | ケビン・ガーネット(Kevin Garnett) | 211 | 109 | 1976年5月19日 |
C | 0 | レオン・ポウ(Leon Powe) | 203 | 109 | 1984年1月22日 |
PF | 93 | P・J・ブラウン(P.J. Brown) | 211 | 102 | 1969年10月14日 |
SF | 34 | ポール・ピアース(Paul Pierce) | 201 | 107 | 1977年10月13日 |
PG | 9 | ラジョン・ロンド(Rajon Rondo) | 185 | 82 | 1986年2月22日 |
SG | 20 | レイ・アレン(Ray Allen) | 196 | 93 | 1975年7月20日 |
PG | 28 | サム・キャセール(Sam Cassell) | 191 | 84 | 1969年11月18日 |
C | 66 | スコット・ポラード(Scot Pollard) | 211 | 120 | 1975年2月12日 |
SG | 42 | トニー・アレン(Tony Allen) | 193 | 97 | 1982年1月11日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧
表は左方向にスクロールすることが可能です。
ポジション | 背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) | 生年月日 |
C | 17 | アンドリュー・バイナム(Andrew Bynum) | 213 | 129 | 1987年10月27日 |
PF | 43 | ブライアン・クック(Brian Cook) | 206 | 106 | 1980年12月4日 |
C | 31 | クリス・ミーム(Chris Mihm) | 213 | 120 | 1979年7月16日 |
SG | 11 | コービー・カール(Coby Karl) | 196 | 98 | 1983年3月6日 |
C | 28 | D・J・エムベンガ(D.J. Mbenga) | 213 | 111 | 1980年12月30日 |
PG | 2 | デレック・フィッシャー(Derek Fisher) | 185 | 91 | 1974年8月9日 |
SF | 14 | アイラ・ニューブル(Ira Newble) | 201 | 100 | 1975年1月20日 |
SG | 1 | ジャバリス・クリッテントン(Javaris Crittenton) | 195 | 91 | 1987年12月31日 |
PG | 5 | ジョーダン・ファーマー(Jordan Farmar) | 188 | 81 | 1986年11月30日 |
SG | 24 | コービー・ブライアント(Kobe Bryant) | 198 | 96 | 1978年8月23日 |
C | 54 | クワミ・ブラウン(Kwame Brown) | 211 | 96 | 1982年3月10日 |
PF | 7 | ラマー・オドム(Lamar Odom) | 208 | 100 | 1979年11月6日 |
SF | 4 | ルーク・ウォルトン(Luke Walton) | 203 | 107 | 1980年3月28日 |
SG | 6 | モーリス・エヴァンス(Maurice Evans) | 195 | 100 | 1978年11月8日 |
C | 16 | パウ・ガソル(Pau Gasol) | 213 | 113 | 1980年7月6日 |
C | 21 | ロニー・トゥリアフ(Ronny Turiaf) | 208 | 113 | 1983年1月13日 |
SG | 18 | サーシャ・ブヤチッチ(Sasha Vujačić) | 201 | 88 | 1984年3月8日 |
SF | 3 | トレバー・アリーザ(Trevor Ariza) | 203 | 98 | 1985年6月30日 |
SF | 10 | ウラジミール・ラドマノビッチ(Vladimir Radmanović) | 208 | 103 | 1980年11月19日 |
PG | ポイントガード |
SG | シューティングガード |
SF | スモールフォワード |
PF | パワーフォワード |
C | センター |
NBAファイナル2008のシリーズ概要
それではいよいよNBAファイナル2008の試合の結果を見ていきましょう!
2007-08シーズンのNBAチャンピオンは「ボストン・セルティックス」。
チームとしては22年ぶり17回目の優勝となりました。
対戦成績は4勝2敗。
詳細な試合結果は以下のとおりです。
試合 | 日付 | アウェイ | 結果 | ホーム |
---|---|---|---|---|
1 | 6月5日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 88-98 | ボストン・セルティックス |
2 | 6月8日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 102-108 | ボストン・セルティックス |
3 | 6月10日 | ボストン・セルティックス | 81-87 | ロサンゼルス・レイカーズ |
4 | 6月12日 | ボストン・セルティックス | 97-91 | ロサンゼルス・レイカーズ |
5 | 6月15日 | ボストン・セルティックス | 98-103 | ロサンゼルス・レイカーズ |
6 | 6月17日 | ロサンゼルス・レイカーズ | 92-131 | ボストン・セルティックス |
ファイナルMVPは「ポール・ピアース」。
セルティックスでドラフトされた生え抜きのエースとしてセルティックスを引っ張り、自身初の優勝とファイナルMVPを獲得しました。
NBAファイナル2008の試合の概要
ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。
セルティックスの”新BIG3”が22年ぶりの優勝をボストンにもたらしたシーズンのNBAファイナルをいっっしょに見ていきましょう!
第1戦(88-98 ボストン・セルティックス Win)
NBAファイナルの1回戦はボストン・セルティックスのホーム「TDバンクノース・ガーデン(現TD ガーデン)」で始まりました。
この試合はポール・ピアースの劇的復活でセルティクスが流れを掴む展開となりました。
序盤はほぼ互角の戦いでしたが、第2Qになるとレイカーズがデリック・フィッシャーのフリースローなどで流れを掴み、前半は51-46のレイカーズ5点リードで折り返します。
しかし第3Qに入るとセルティクスの反撃が開始。
後半開始45秒でポール・ピアースが4点プレイを決めるなどして逆転すると、その後は点差のつかない接戦になりました。
そんなこれからという時にセルティックスに事件が起こります。
第3Q残り6分49秒、エースのポール・ピアースが味方との衝突により膝をぶつけ、コートに倒れました。
ピアースは自力で起き上がることができず、結局車椅子で運ばれて一時離脱。
TDバンクノース・ガーデンが不安に包まれました。
エースを欠いたセルティックスは初戦を落とすかと思われましたが、なんと負傷したはずのピアーズが第3Q残り5分4秒に復帰。
そこからフリースロー2本と3ポイント2本を決め8得点を奪取する復活を果たすとアリーナは爆発のような歓声に。
エースの復活劇で流れを掴んだセルティックスはそこから優位を保ち続け勝利。
ピアースは結局22得点を記録し、勝利に貢献しました。
レイカーズはエースのコービー・ブライアントが終盤に伸び悩み24得点で、流れを掴むことができませんでした。
第2戦(102-108 ボストン・セルティックス Win)
セルティックスリードで迎えた第2戦。
この試合はセルティックスの硬いディフェンス力が存分に発揮され、レイカーズを圧倒する展開となります。
セルティックスは前の試合で膝を痛めたポール・ピアーズが出場できるか不安視されていましたが、結果負傷なく出場が決定。
前半からチーム最多の16得点でセルティックスを牽引します。
一方レイカーズはセルティックスの守備に阻まれ前半で9つのターンオーバーを犯すなど得点を伸ばすことができませんでした。
後半が始まってもセルティックス優勢は続き、セルティックスの伏兵レオン・ポウなどの活躍もあり、試合時間残り7分55秒でこの試合最多の24点差のリードを得ます。
勝負あったかのように思われましたが、なんとここからレイカーズの猛反撃が開始。
コービーを中心に得点を重ね31-9のランを決行すると、残り38秒、ついに2点差まで詰め寄ります。
しかし最後はセルティックスがフリースローを決めて万事休す。
大差ゆえの油断からあわや大逆転を許しそうになったセルティックスアリーナは安堵の色に包まれました。
これでセルティックスが2連勝、舞台はロサンゼルスへと移ります。
第3戦(81-87 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
セルティックスに2連敗で戻ってきたレイカーズのアリーナ「ステイプルズ・センター(現クリプトドットコム・アリーナ)」。
なんとかレイカーズに流れを戻そうとアリーナには多くのファンが応援に詰めかけました。
この試合はホームの恩恵を受けたレイカーズが勝負所を制する展開となりました。
序盤からセルティックスはエースのポール・ピアースがシュートタッチに苦しみ得点を決められませんでしたが、ディフェンスでは相手エースのコービーをダブルチームでなんとか抑え込み接戦とします。
そこから逆転に次ぐ逆転のシーソーゲームとなり、第3Q終わって62-60とセルティックスが2点リードするほぼ互角の展開に。
しかし勝負の第4Qではレイカーズが一気に勝負をかけ残り4分17秒で7点差のリードを奪うとそこからは点差を詰めさせず勝利。
この試合コービーは36得点、一方のピアースは6得点に終わり、エースの差が勝敗につながりました。
第4戦(97-91 ボストン・セルティックス Win)
依然セルティックスリードで迎えた第4戦。
勝てば優勝に王手のセルティックスと何としても2-2のタイに戻したいレイカーズの一戦です。
この試合はセルティックスが優勝への執念を見せつけた試合となりました。
序盤はレイカーズがラマール・オドムの活躍もあり第1Qで14-35と一気に点差を広げます。
試合はその後もレイカーズが有利に進め、第3Q残り6分までは20点差が縮まらないまま試合が進みました。
しかし、試合はそこから急展開を迎えます。
ポール・ピアースのシュートを皮切りにセルティックスが連続得点をし、21-3のランで2点差。
試合の勝敗は全くわからなくなりました。
第4Qは点を取り合う接戦となり、残り4分7秒で84-83の1点差。
そこからセルティックスはレイ・アレンとケビン・ガーネットのシュートで5点差とすると、レイカーズはコービーが3ポイントを返し2点差に戻します。
しかしその直後、ジェームズ・ポージーが3ポイントを決めたことで追いつくことができず、その後はファールゲームで逃げ切ったセルティックスが勝利を手にしました。
これによりセルティックスが優勝に王手をかけることとなりました。
第5戦(98-103 ロサンゼルス・レイカーズ Win)
セルティックス王手で迎えたレイカーズホーム3連戦の最終日。
この日はインサイドの差が勝敗に大きく影響した試合となりました。
セルティックスはこの日、センターのケンドリック・パーキンスが肩の怪我で出場しておらず、代わりにNBA2年目のレオン・ポウがスタメンで出場します。
しかし。オールスターセンターのパウ・ガソル相手では分が悪く、レイカーズが序盤に大きなリードを奪う展開となります。
セルティックスもピアースの活躍もあり試合時間残り4分35秒で90-90と追いつきますが、第3戦とは異なり逆転をすることは叶わず。
逆にレイカーズがフリースローなどで着実に点差を広げ、最後はコービーがピアーズからスティールを奪ってダンクをするという形で試合に決着をつけました。
この試合レイカーズはパウ・ガソルが19得点13リバウンド、ラマー・オドムが20得点11リバウンドとインサイドを支配。
一方セルティックスはポール・ピアースが38得点と躍動しましたが、勝利には届きませんでした。
これで対戦成績は3-2となり、舞台はボストンへと戻ります。
第6戦(92-131 ボストン・セルティックス Win)
運命の第6戦。
王手をかけたセルティックスがホームに戻っての一戦。
22年ぶりの優勝が目前とあって会場にはファンが押しかけました。
この日はもはやセルティックスのウイニングランと言っても過言ではない試合でした。
レイカーズはシュートミスやターンオーバーなどプレーに精細を欠き、得点を伸ばすことができませんでした。
その間いセルティックスは3ポイントが連続で決まり、第3Q終了時点で29点差。
第4Qはもはやボーナスゲームのようで、レイ・アレンが4本連続で3ポイントを決め会場を沸かせると、そのまま優勝を手にしました。
22年ぶりの優勝に歓喜に沸くTDバンクノース・ガーデン。
セルティックスのビッグ3が結成初年にしていきなりNBAの頂点に立った瞬間となりました。
まとめ
今回は「NBAファイナル2008 ボストン・セルティックス VS ロサンゼルス・レイカーズ」の対決をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
歴史あるチームはファンも熱狂的な方が多いのでNBAファイナルともなると盛り上がりがひとしおですね。
セルティックスに移籍してきたケビン・ガーネットの名言”Anything is possible!(不可能なんてないんだ)”は心の支えにしているファンも多いのではないでしょうか?
やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!
他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
それではまた次の記事でお会いしましょう!