ボストン・セルティックスにおいて6度のNBA優勝経験を持つ「ボブ・クージー」。
NBAの歴史を語る上で欠かすことのできないレジェンドの1人ではあるものの、同じ時代にビル・ラッセルという大きすぎる存在がいたこともあって、その偉大さがいまいちわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、そんな「ボブ・クージー」がどんな選手だったのかを詳しくご紹介していこうと思います。
彼が残した功績やプレーの特徴などをもとにボブ・クージーの魅力を存分にお伝えしていきますので、興味のある方はぜひ最後までご覧くださいね!
目次
NBA史上最多の優勝回数を誇る古豪「ボストン・セルティックス」
ボブ・クージーについて語っていく前に、彼が所属していたボストン・セルティックスについて簡単にお話ししたいと思います。
ボストン・セルティックスはNBAが創設された時から存在する最も長い歴史を持つチームの1つであり、2026年4月20日時点において18度の優勝回数を誇る古豪です。
この優勝回数18回という記録はNBA全チームの中でもトップの数字なのですが、セルティックスの優勝回数がこれほどまでに多い理由は1950年代後半〜70年代前半に成し遂げた8連覇を含む11度の優勝であることはご存知の方も多いはず。
ビル・ラッセルという稀代のディフェンシブセンターを獲得したセルティックスはいわゆる“王朝”と呼ばれる時代を築き、瞬く間にNBAの中心に君臨。
その後もラリー・バードやポール・ピアース、ジェイソン・テイタムといった生え抜きのスーパースターを生み出しながら、何度もNBA優勝を成し遂げてきました。
そして、そんな数々のレジェンドたちが在籍した歴史あるチームにおいて“史上初のスーパースター”と呼ばれた選手こそが、この記事の主人公「ボブ・クージー」なのです。
ここからは、そんなボブ・クージーの偉大なキャリアを一緒に解き明かしていきたいと思います。
“王朝”を築いたセルティックス史上初のスーパースター
1950年のNBAドラフトにて全体3位で指名を受けてプロキャリアをスタートさせたボブ・クージー。
13シーズンという非常に長いキャリアのほぼ全てをボストン・セルティックスで過ごし、“王朝”セルティックスにおいて主に攻撃面の中心選手として6度の優勝を経験した往年の名ポイントガードです。
その偉大な功績だけを見るとさぞ輝かしいキャリアを送ったかのように感じますが、実はビル・ラッセルが加入するまでのキャリア前半はなかなかプレイオフで勝ち抜けない時期を経験している苦労人としても知られるボブ・クージー。
それでも“王朝”が始まる以前から在籍していた数少ない選手1人であり、ボストン・セルティックスにおいてチーム史上初めてスーパースターと呼ぶに相応しい選手となった功績はまさにレジェンドと呼ぶに相応しいものであり、セルティックスの永久欠番「14」と共に後世に語り継がれています。
【ボブ・クージーの主な功績】
NBAチャンピオン:6回(1957, 1959〜1963)
シーズンMVP:1回(1957)
オールスター:13回(1950〜1963)
オールスターMVP:2回(1954, 1957)
オールNBAチーム
・ファーストチーム:10回(1952〜1961)
・セカンドチーム:2回(1962, 1963)
アシスト王:8回(1953〜1960)
高いハンドリング技術を持つ現代の“ポイントガード”のパイオニア
“王朝”ボストン・セルティックスにおいて6度の優勝を経験したボブ・クージーですが、彼の真の偉大さはスタッツや個人の受賞歴だけでは語れないところにあります。
ドリブルやパスによってゲームメイクを行い、時には自分で得点も量産する、現代バスケの花形ポジションである「ポイントガード」。
いまでは誰もがイメージできるあのポジションを、1つのプレースタイルとして確立した選手こそがボブ・クージーなのです。
ノールックパスや自分の後ろ側でボールをつくドリブルなどの高度なスキルはもちろん、手のひらを下に向けてドリブルするという誰もが知るあの動きすらボブ・クージー以前はほとんど存在しなかったというのだから驚きですよね。
彼がいなけれがのちのマジック・ジョンソンやジョン・ストックトンという選手は存在しなかったかも知れず、ポイントガードのパイオニアとも言えるボブ・クージーがバスケットボール界に与えた影響は計り知れないものだったと言えるでしょう。
ボブ・クージーのプレースタイルは?プレーの特徴3選
ビル・ラッセルと共に6度のNBA制覇を成し遂げたボブ・クージーですが、実際にはどのようなプレーをする選手だったのでしょうか?
続いては、王朝セルティックスのオフェンス面を担い、“現代ポイントガードのパイオニア”と呼ばれたクージーのプレーの特徴を3つピックアップしてご紹介しようと思います。
プレーの特徴①:高いバスケIQと判断力を駆使した「ファストブレイク」
“王朝”時代のボストン・セルティックスのオフェンスは、早いペースでパスを回し走力で圧倒する「ファストブレイク(速攻)」スタイルがメインでしたが、そのオフェンスで司令塔の役割を担っていたのがボブ・クージーでした。
高いバスケIQと広い視野を駆使して的確なゲームメイクを行い、短い時間の中でも冷静な判断力でパスやシュートを選択し相手チームを圧倒する。
「ファストブレイク(速攻)」の組み立ては現代バスケにおいて全てのポイントガードに求められる能力の1つですが、ボブ・クージーは当時のNBAにおいてはそれが可能な数少ない選手の1人だったのです。
プレーの特徴②:広い視野から繰り出される革新的な「パス」
ボブ・クージーといえば、その“革新的”とも言える「パス」が魅力の選手の1人。
「ファストブレイク(速攻)」はもちろん、通常のハーフコートオフェンスの時も的確なパスによってオフェンスを組み立てることができる選手でした。
キャリアを通じてチームの司令塔として最前線で戦い続けたクージーは、終わってみれはセルティックスの歴代最多アシスト数を記録。
1953年〜1960年の間に8年連続でアシスト王を受賞しており、この連続記録は1990年代にジョン・ストックトンが更新するまで破られなかった大記録の1つだと言えるでしょう。
プレーの特徴③:両手を使った多彩な「スコアリング」
どうしてもパスの方に目が行きがちなボブ・クージーですが、その多彩な「スコアリング力」も魅力の1つ。
ミドルレンジのシュートこそあまり得意ではなかったものの、高速ドリブルで相手を抜き去ってからのレイアップによって得点を重ねていく姿が印象的でした。
クージーのスコアリングにおいて特徴的だったのは両手でシュートが打てるという点で、ディフェンスからすれば直前までどちらの手でシュートを打つか分からないため非常に間おりづらい選手だったことでしょう。
ボブ・クージーに得点能力があったからこそディフェンスはドライブしてくるクージーを見過ごすことはできず、そこから自身を囮にしたパスを繰り出すことができていたというわけですね。
まとめ
今回はボストン・セルティックス史上初のスーパースター「ボブ・クージー」についてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
キャリアで経験した6度のNBA制覇がすごいのはもちろんですが、画期的なドリブルやパスによって「ポイントガード」というスタイルを確立したことこそがクージーの最大の功績だと思います。
ビル・ラッセルの影に隠れてしまいがちなキャリアではあるものの、その功績と影響力は殿堂入りするに相応しいものだったと言えるでしょう!
白黒の時代の選手ですのでハイライト映えはあまりしないかもしれませんが、興味を持っていただけた方はこの機会にぜひボブ・クージーのプレー集などをご覧になってみてくださいね!