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【NBAファイナル1996】シカゴ・ブルズ VS シアトル・スーパーソニックス 全6試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル1996 シカゴ・ブルズ VS シアトル・スーパーソニックス」の対決をご紹介しましょう!

皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル1996に出場したチームの背景を知ろう!

1996年NBAファイナルはイースタン・カンファレンスチャンピオンの「シカゴ・ブルズ」とウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「シアトル・スーパーソニックス」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

シカゴ・ブルズ

1995-96シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 72勝10敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 3勝0敗(VS マイアミ・ヒート)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS ニューヨーク・ニックス)
カンファレンス・ファイナル 4勝0敗(VSオーランド・マジック)

 

「シカゴ・ブルズ」はイリノイ州シカゴに拠点を置くチームです。

エースは”神様”「マイケル・ジョーダン」。

この年は昨年マイケル・ジョーダンが復帰しながらもプレーオフ準決勝で敗退した事実を受け、再度NBAの頂点を取り戻すために挑んだシーズンとなりました。

レギュラーシーズンを72勝10敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にパット・ライリーHC率いる「マイアミ・ヒート」を、準決勝ではパトリック・ユーイング要する「ニューヨーク・ニックス」を、決勝戦でシャキール・オニールを要する「オーランド・マジック」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたシカゴ・ブルズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

シアトル・スーパーソニックス

1995-96シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 64勝18敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 3勝1敗(VS サクラメント・キングス)
カンファレンス・セミファイナル 4勝0敗(VS ヒューストン・ロケッツ)
カンファレンス・ファイナル 4勝3敗(VS ユタ・ジャズ)

 

「シアトル・スーパーソニックス」はワシントン州シアトルに拠点を置くチームです。

エースは”レインマン”「ショーン・ケンプ」。

この年のスーパーソニックスはジョージ・カールHCの元、ショーン・ケンプとゲイリー・ペイトンの2人を中心にベテランのロールプレイヤーを集めた非常に安定感のあるチームでした。

レギュラーシーズンを64勝18敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にミッチ・リッチモンド率いる「サクラメント・キングス」を、準決勝ではハキーム・オラジュワンの「ヒューストン・ロケッツ」を、決勝戦でストックトンとマローンの「ユタ・ジャズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル1996の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル1996で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

シカゴ・ブルズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
C 34 ビル・ウェニントン(Bill Wennington) 213 111 1963年4月26日
PF 91 デニス・ロッドマン(Dennis Rodman) 201 95 1961年5月13日
PF 8 ディッキー・シンプキンズ(Dickey Simpkins) 206 112 1972年4月6日
C 54 ジャック・ヘイリー(Jack Haley) 208 109 1964年1月27日
C 53 ジェームズ・エドワーズ(James Edwards) 213 102 1955年11月22日
PF 35 ジェイソン・カフェイ(Jason Caffey) 203 116 1973年6月12日
PF 22 ジョン・サリー(John Salley) 211 104 1964年5月16日
SF 30 ユート・ビュークラー(Jud Buechler) 198 100 1968年6月19日
C 13 ルーク・ロングリー(Luc Longley) 218 120 1969年1月19日
SG 23 マイケル・ジョーダン(Michael Jordan) 198 90 1963年2月17日
PG 0 ランディ・ブラウン(Randy Brown) 188 86 1968年5月22日
PG 9 ロン・ハーパー(Ron Harper) 198 84 1964年1月20日
SF 33 スコッティ・ピッペン(Scottie Pippen) 203 95 1965年9月25日
PG 25 スティーブ・カー(Steve Kerr) 191 79 1965年9月27日
SF 7 トニー・クーコッチ(Toni Kukoč) 208 87 1968年9月18日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

シアトル・スーパーソニックスの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
SG 25 デイビット・ウィンゲート(David Wingate) 196 84 1963年12月15日
SF 11 デトレフ・シュレンプ(Detlef Schrempf) 208 107 1963年1月21日
PG 3 エリック・スノウ(Eric Snow) 191 86 1973年4月24日
C 50 アービン・ジョンソン(Ervin Johnson) 211 111 1967年12月21日
C 34 フランク・ブリコフスキー(Frank Brickowski) 206 109 1959年8月14日
PG 20 ゲイリー・ペイトン(Gary Payton) 193 81 1968年7月23日
SG 33 ハーシー・ホーキンズ(Hersey Hawkins) 191 86 1966年9月29日
PG 10 ネイト・マクミラン(Nate McMillan) 196 88 1964年8月3日
PF 14 サム・パーキンス(Sam Perkins) 206 107 1961年6月14日
PF 40 ショーン・ケンプ(Shawn Kemp) 208 104 1969年11月26日
SF 1 シェレル・フォード(Sherell Ford) 201 95 1972年8月26日
C 55 スティーブ・シェフラー(Steve Scheffler) 206 113 1967年9月3日
SG 2 ヴィンセント・アスキュー(Vincent Askew) 198 95 1966年2月28日

PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル1996のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル1996の試合の結果を見ていきましょう!

1995-96シーズンのNBAチャンピオンは「シカゴ・ブルズ」。

チームとしては3年ぶり4度目の優勝となりました。

対戦成績は4勝2敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 6月5日 シアトル・スーパーソニックス 90-107 シカゴ・ブルズ
2 6月7日 シアトル・スーパーソニックス 88-92 シカゴ・ブルズ
3 6月9日 シカゴ・ブルズ 108-86 シアトル・スーパーソニックス
4 6月12日 シカゴ・ブルズ 86-107 シアトル・スーパーソニックス
5 6月14日 シカゴ・ブルズ 78-89 シアトル・スーパーソニックス
6 6月16日 シアトル・スーパーソニックス 75-87 シカゴ・ブルズ

 

ファイナルMVPは「マイケル・ジョーダン」。

前シーズンの敗戦でもうマイケル・ジョーダンの時代は終わったと言われることも多かったですが、再びNo.1は自分だと証明しファイナルMVPを獲得しました。

 

NBAファイナル1996の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

マイケル・ジョーダン時代のブルズの後期の王朝を象徴するシーズンを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(90-107 シカゴ・ブルズ Win)

NBAファイナルの1回戦はシカゴ・ブルズのホーム「ユナイテッド・センター」で始まりました。

歴代最高勝率を誇ったブルズ相手にスーパーソニックスがどれだけ立ち向かえるかというシリーズになりましたが、初戦は意外にも接戦な展開となります。

序盤はブルズが力を示し優勢に試合を進めますが次第にスーパーソニックスが追い上げを見せ、第3Q終了時点で77-79とその差はわずか2点。

どちらが勝ってもおかしくない状態で第4Qに入ったものの、勝負所はやはりブルズに分がありました。

ブルズはディフェンスでスーパーソニックスのシュートをわずか5本に抑えると、オフェンスでもシックスマンのトニー・クーコッチが躍動し9連続得点を記録。

最後に一気に15点の差をつけたブルズが初戦を快勝しました。

この試合ブルズはジョーダンが28得点、ピッペンが21得点、クーコッチがベンチから18得点と活躍しチームを牽引。

一方スーパーソニックスはショーン・ケンプが32得点を記録しブルズに迫りましたが、最後に力尽きました。

 

第2戦(88- 92シカゴ・ブルズ Win)

ブルズリードで迎えた第2戦。

この試合も第1試合に続き突き放そうとするブルズにスーパーソニックスが粘りを見せる展開となります。

試合は終始ブルズが先行する形で進みますが、スーパーソニックスも点差を大きく離されることなくついていき、第3Q終盤には2点差まで追いつくなど勝負のわからない展開が続きました。

第4Qはまたもやシックスマンのトニー・クーコッチの働きでブルズが独走体制かと思われましたが、その後スーパーソニックスも反撃を開始。

ショーン・ケンプを中心に連続で得点を決めると試合時間残り9秒でついに3点差とします。

追われるブルズはピッペンがフリースローを獲得しますが、やはりプレッシャーがあるのか2本ともミスし、スーパーソニックスに逆転のチャンスが生まれたかと思われました。

しかし、ここでこの試合驚異の20リバウンドを記録したロッドマンが千載一遇のリバウンドを披露し、さらにファールを奪ったことで再度ブルズがフリースローを獲得。

ロッドマンはフリースローが得意ではありませんでしたが、それでも1本決めることに成功し、4点差としたことでブルズは逃げ切ることに成功しました。

チームを救ったロッドマンの20リバウンドはNBAファイナルのタイ記録となりました。

 

第3戦(108-86 シカゴ・ブルズ Win)

ブルズ2連勝で迎えた第3戦。

舞台はシアトル「キーアリーナ・アット・シアトルセンター」に移ります。

スーパーソニックスのファンは熱狂的であることで有名で、この日も大歓声とブーイングが選手たちを迎えました。

しかし、ブルズはその声援を黙らせるかのように試合を通してスーパーソニックスを圧倒。

前半を62-38の24点差で折り返すと、後半も反撃の隙を与えることなくスーパーソニックスを粉砕。

王者の貫禄を見せる形で3連勝を達成し、早くも優勝に王手をかけました。

この日ブルズはジョーダンの36得点を筆頭に出場選手ほぼ全員が得点を決め勝利を手にしました。

一方スーパーソニックスはショーン・ケンプがわずか14得点に終わり、得点を伸ばせずに敗戦となりました。

 

第4戦(86-107 シアトル・スーパーソスーパーソニックス Win)

ブルズが優勝に王手をかけた状態で迎えた第4戦。

崖っぷちの状態での戦いとなったスーパーソニックスでしたが、この試合はスーパーソニックスにとって希望の1日となりました。

序盤からブルズの主力であるジョーダン、ピッペン、クーコッチが揃ってシュートタッチに苦しみブルズの得点が止まる展開が続きます。

反対にスーパーソニックスはエースのショーン・ケンプとゲイリー・ペイトンが高確率でシュートを決めることに成功し、32-53と21点のリードを奪って前半を終えました。

後半はブルズが追い上げる展開が予想されましたが、スーパーソニックスも気を抜くことなく反撃を続けたことで前半の差を保ったまま試合は終了。

スーパーソニックスの大勝という形で試合は終わりました。

この日スーパーソニックスはショーン・ケンプが25得点、ゲイリー・ペイトンが21得点を記録しチームを牽引。

ブルズは後半持ち直したジョーダンが23得点でしたが、ピッペンは8得点に終わり、流れを掴めずに敗戦となりました。

 

第5戦(78-89 シアトル・スーパーソスーパーソニックス Win)

依然ブルズリードで迎えた第5戦。

この試合は第4戦の勝利で気迫を持ち直したスーパーソニックスとファンがブルズを封じ込めた試合となりました。

ブルズは序盤からスーパーソニックスのしつこいディフェンスとファンからのブーイングにタフショットを強いられる場面が多く見られ、シュート精度を著しく落とされます。

そこから会場の雰囲気も相まってスーパーソニックスが終始リードを保つ展開となり、勝負所でもいつものブルズの面影はなくそのままスーパーソニックスに押し切られる形で試合終了。

スーパーソニックスが3連敗の後2連勝を挙げることとなりました。

この試合スーパーソニックスはペイトン、ケンプ、ハーシー・ホーキンスの3選手が20得点を超える活躍でチームを勝利に導きました。

一方ブルズはジョーダンが26得点を記録しますが、他選手の得点がスーパーソニックスに封じ込まれ終盤競り負ける形となりました。

 

第6戦(75-87 シカゴ・ブルズ Win)

運命の第6戦。

初めは最高勝率を残したブルズに圧倒されるスーパーソニックスという図だったのに対し、この時点では連勝したスーパーソニックスの方が流れを掴んでいるといった状況でした。

王手をかけながらも押され続けているブルズでしたが、この状況でチームを救ったのはロッドマンのリバウンドでした。

ブルズは試合を通して39.7%と決してシュートタッチはよくありませんでしたが、リバウンドでは35-51、特にオフェンスリバウンドでは12−24とダブルスコアで圧倒し、より多くの攻撃機会を得て得点を伸ばしました。

序盤からブルズペースで試合を進め、第3Q中盤で一気に点差をつけて大きく優位に立つと、スーパーソニックスはショーン・ケンプがファウルトラブルに陥り退場する事態に。

エースを欠いたスーパーソニックスは追い上げる力もなく、そのままブルズが押し切る形で勝利。

3連覇のあと2年間の空白期間を経てブルズが再びNBAの頂点に返り咲いた瞬間でした。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル1996 シカゴ・ブルズ VS シアトル・スーパーソニックス」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

一度バスケを離れた後にまた戻ってきて優勝するというのはやはりジョーダン以外には成し遂げることのできない芸当だと思います。

昨年のカンファレンスセミファイナルでの敗退で「ジョーダンの時代は終わった」というファンも多い中、それを完璧に見返す形での優勝に心を揺さぶられたファンも多いのではないでしょうか?

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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