1960年代のNBAにおいて活躍したレジェンド「ウィルト・チェンバレン」。
「得点」と「リバウンド」という2つの主要スタッツにおいて数々の不滅の記録を打ち立てたNBA史上最高の選手の1人ですが、現代NBAを見ている我々にとっては誰かがすごい記録を出した時に比較される"神話上の人物”に等しいですよね。笑
ましてや最近NBAを見始めたばかりの方にとっては、その凄さも少し曖昧なのではないでしょうか。
そこで今回は、あらためてそんなウィルト・チェンバレンの"凄さ”をまとめてご紹介していこうと思います。
彼が残したスタッツや記録を中心にチャンバレンの何が凄かったのかを明らかにしていきますので、興味のある方はぜひ最後までご覧くださいね!
目次
NBA史に残る数々の不滅の記録を持つ「伝説上の超人」
ウィルト・チェンバレンの凄さを語っていく前に、まず彼がどのような選手なのかをおさらいしておきましょう!
1959年に地元フィラデルフィアに本拠地を置くフィラデルフィア・ウォリアーズからの地域指名という形でNBA入りを果たしたウィルト・チェンバレン。
その実力はルーキー時代から圧倒的であり、15シーズンという長いキャリアを通じてこの後ご紹介するような数々の“不滅の記録”を作り続けた「伝説上の超人」です。
ただ、個人としては間違いなくNBA史上最強の選手であるチェンバレンもNBA優勝を果たしたのはキャリアの中でわずか2回であり、長きに渡ってボストン・セルティックスという高い壁に阻まれ続けた「ビル・ラッセルの被害者」の1人。
それでも彼が残した功績が伝説的なものであることは疑う余地もなく、ドラフトされたゴールデンステイト・ウォリアーズと優勝をもたらしたフィラデルフィア・76ers、ロサンゼルス・レイカーズの各チームで彼の着用した背番号「13」が永久欠番となっています。
【ウィルト・チェンバレンの主な功績】
NBAチャンピオン:2回(1967, 1972)
ファイナルMVP:1回(1972)
シーズンMVP:4回(1960, 1966〜1968)
オールスター:13回(1960〜1969, 1971〜1973)
オールNBAチーム
・ファーストチーム:7回(1960〜1962, 1964, 1966〜1968)
・セカンドチーム:3回(1963, 1965, 1972)
オールディフェンシブチーム
・ファーストチーム:2回(1972, 1973)
得点王:7回(1960〜1966)
リバウンド王:11回(1960〜1963, 1966〜1969, 1971〜1973)
アシスト王:1回(1968)
スタッツからわかるウィルト・チェンバレンの“凄さ”
さて、ここからはウィルト・チェンバレンの"凄さ”を存分に実感していただこうと思います。
最初はチェンバレンが残したスタッツをご紹介し、その脅威的な数値の中でも特に衝撃的なポイントを一緒に見ていきましょう!
【レギュラーシーズンのスタッツ】
| シーズン | 出場試合 | 出場時間 | フィールドゴール% | フリースロー% | リバウンド | アシスト | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1959–60 | 72 | 46.4 | 46.1 | 58.2 | 27.0 | 2.3 | 37.6 |
| 1960–61 | 79 | 47.8 | 50.9 | 50.4 | 27.2 | 1.9 | 38.4 |
| 1961–62 | 80 | 48.5 | 50.6 | 61.3 | 25.7 | 2.4 | 50.4 |
| 1962–63 | 80 | 47.6 | 52.8 | 59.3 | 24.3 | 3.4 | 44.8 |
| 1963–64 | 80 | 46.1 | 52.4 | 53.1 | 22.3 | 5.0 | 36.9 |
| 1964-65 | 73 | 45.2 | 51.0 | 46.4 | 22.9 | 3.4 | 34.7 |
| 1965–66 | 79 | 47.3 | 54.0 | 51.3 | 24.6 | 5.2 | 33.5 |
| 1966-67 | 81 | 45.5 | 68.3 | 44.1 | 24.2 | 7.8 | 24.1 |
| 1967–68 | 82 | 46.8 | 59.5 | 38.0 | 23.8 | 8.6 | 24.3 |
| 1968–69 | 81 | 45.3 | 58.3 | 44.6 | 21.1 | 4.5 | 20.5 |
| 1969–70 | 12 | 42.1 | 56.8 | 44.6 | 18.4 | 4.1 | 27.3 |
| 1970–71 | 82 | 44.3 | 54.5 | 53.8 | 18.2 | 4.3 | 20.7 |
| 1971-72 | 82 | 42.3 | 64.9 | 42.2 | 19.2 | 4.0 | 14.8 |
| 1972–73 | 82 | 43.2 | 72.7 | 51.0 | 18.6 | 4.5 | 13.2 |
| 通算 | 1,045 | 45.8 | 54.0 | 51.1 | 22.9 | 4.4 | 30.1 |
NBA史上唯一の「シーズン平均50得点以上」を記録
まず最初にご紹介したいのは1961–62シーズンに記録した脅威のシーズン平均50.4得点。
キャリアの最高得点が50得点を超えない選手が山ほどいる中、1シーズンの平均得点でこの数字を叩き出すのがウィルト・チェンバレンです。
当然NBA史上最高の数字であり、「シーズン平均50得点以上」という括りで見ても史上唯一の記録。
正直、今後誰かが破る日がくるとは思えませんね、、、。
センター史上初のアシスト王を受賞
2つ目にピックアップするのは、1967–68シーズンに記録した「8.6アシスト」。
なんとチェンバレンはこの年にキャリア唯一の「アシスト王」を受賞しているんです。
それまで「最強の選手である自分が得点を取ることこそが最善の選択だ」という考えからパスをあまり出さなかったチェンバレンですが、ビル・ラッセルに勝つためにはチームプレイが必要であることに気づいた結果パスを出すようになったそう。
普通そんなことでアシスト王は受賞できませんよね、、、。
実はこの年にチェンバレンはリバウンド王も受賞しており、リバウンド王とアシスト王を同時に受賞するという史上唯一の快挙も成し遂げました。
キャリア平均出場時間「45.8分」という理解を超えた耐久力
最後に着目して欲しいのは、キャリア平均出場時間「45.8分」という記録。
NBAの試合時間は1クォーターあたり12分の4クォーター制、つまり合計48分なのですが、平均出場時間が45.8分ってどういうことでしょうか?
ロードマネジメントが浸透し、数試合に1回は意図的に休むことが一般的となった近年では考えられない数字ですよね、、、。
こちらも当然NBA史上最高の数値であり、ウィルト・チェンバレンの脅威的なスタミナと肉体的な耐久力を象徴する記録と言えるでしょう。
ウィルト・チェンバレンが残した伝説的な記録3選
スタッツだけでもこれだけ語れることがあるというのは、さすが史上最高の「個人選手」だと言えますね。
続いては、そんなウィルト・チェンバレンが残した伝説的記録の中でスタッツには現れないものをご紹介していこうと思います。
伝説的な記録①:1試合100得点
1試合100得点。
これがウィルト・チェンバレンの中で最も有名な記録なのではないでしょうか。
この大記録が誕生したのは1962年3月2日に行われたニューヨーク・ニックス戦で、試合は169-147でチェンバレン率いるフィラデルフィア・ウォリアーズ(現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が勝利しています。
当然NBAの歴史上最高の数字であり、ウィルト・チェンバレンが個人として最強と言われる所以でもあります。
ちなみに2位はバム・アデバヨの83得点で、3位はコービー・ブライアントの81得点。(2026年3月25日時点)
はたして今後、この記録を塗り替える選手が現れることがあるのでしょうか、、、。
伝説的な記録②:1試合55リバウンド
続いてご紹介する記録は、チェンバレンが1960年11月24日のボストン・セルティックス戦で記録した「1試合55リバウンド」です。
こちらも今後破られることがないであろう怪物スタッツの1つですね!
ちなみに2位はこの試合の相手でもあったビル・ラッセルの51本であり、彼ら2人がどれほど支配的だったのかがわかる記録だと思います。
シュート確率が格段に上昇している現代においては、先ほどご紹介した1試合100得点よりも更新の難しい記録だと言えるでしょう。
伝説的な記録③:キャリア通算23,924リバウンド
3つ目にご紹介するのは「キャリア通算23,924リバウンド」という記録。
当然これも歴代1位の数字であり、2位はビル・ラッセルの21,620本で、20,000本以上を記録しているのはこの2人のみです。
恐ろしいのはチェンバレンがこの数字をたった15シーズンで叩き出しているということ。
歴代ランキングに入ってくる他の選手たちが20シーズン近くをプレイしていることを考えれば、チェンバレンがいかに圧倒的な存在であるかが分かりますね、、、。
ウィルト・チェンバレンが変えてしまったNBAのルール4選
ここまでお読みいただいた方々にはウィルト・チェンバレンの"凄さ”が十分伝わっていると思いますが、当時彼を目の当たりにした人たちもまた同じように衝撃を受けていたようです。
実際、彼1人にリーグのバランスを壊されかねないと考えたNBA運営陣は、少しでも彼の活躍を抑えて試合を面白くするために以下のような4つのルール変更を実施しています。
【チェンバレンによって変更されたルール4選】
- フリースロー時の直接ダンク禁止
- ペイントエリア(制限区域)の拡大
- オフェンシブ・ゴールテンディングの創設
- 高すぎるインバウンドパス禁止
中には「そんなことせんやろ!」と突っ込みなくなるようなルール変更もありますが、かつてルールブックを作った人もまさかフリースローの時にフリースローラインから直接ダンクをする選手がいるとは思ってもみなかったでしょう。
今となっては当たり前になっているバスケットボールのルールもこうした超人たちの存在によって作られているわけです。
【余談】ウィルト・チェンバレンとビル・ラッセルはどっちが上?
余談にはなりますが、最後にNBAファンの間でよく議論される議題にも簡単に触れていこうと思います。
その議題とは「ウィルト・チェンバレンとビル・ラッセルはどっちが上?」というもの。
NBAファンのみなさんなら一度は名前を聞いたことがあると思いますが、NBAには史上最多となる11度の優勝を果たした「ビル・ラッセル」というレジェンドが存在します。
ウィルト・チェンバレンの方が個人としては凄い選手であるものの優勝は2度しか経験したことがなく、この議論は簡単にいえば「最強の個人成績 vs 最強のチーム成績」というわけです。
これほどまでに偉大な選手が同じ時期にNBAでプレーしていたという事実が恐ろしいですが、個人的にはNBA選手として上なのはビル・ラッセル、ボスケットボール選手として上なのがウィルト・チェンバレンなのかなとと思っています。
皆さんはウィルト・チェンバレンとビル・ラッセル、どっちが上だと思いますか?
まとめ
今回は数々の不滅の記録を持つ"超人”「ウィルト・チェンバレン」についてその凄さを解説してみました。
いかがでしたでしょうか?
チェンバレンの凄さはスタッツや記録などの数字から見て取れるので非常に分かりやすいですね。
いくら昔の選手とはいえ、プロのリーグで100得点や55リバウンドを残すというのは簡単なことではないはずなので、もし彼が現代バスケで戦ったららどうなっていたんだろう・・・などと妄想するのもNBAの楽しみか型の1つだと思います。
YouTube上などにチャンバレンのかつての映像なども載っていますので、興味のある方はこの機会にぜひ視聴してみてくださいね!