「クリスポール 凄さ」
2026年2月に引退を表明し、キャリアに幕を閉じたレジェンド「クリス・ポール」。
2000年代〜2020年代のNBAを語る上では欠かすことのできない選手の1人であり、優勝こそできなかったものの彼個人の実力を疑うものはいないでしょう。
もはやその名を知らないNBAファンなどいないほどに有名な選手ではありますが、その21シーズンという長いキャリア故に彼の功績全てを知っている方は多くないのではないでしょうか?
この記事では、そんな「クリス・ポール」引退を表明した今、改めて彼の“凄さ”を振り返っていこうと思います。
クリス・ポールが残したスタッツや功績をもとに彼の魅力を存分に語っていきますので、一緒に彼の偉大なキャリアを振り返っていきましょう!
目次
まさに究極の司令塔!
スタッツからわかるクリス・ポールの凄さ2選
クリス・ポールの凄さが最も如実に現れているのが、彼の残したキャリアスタッツでしょう。
そこでまずは、彼のレギュラーシーズンのスタッツを見ながら、その凄さを大きく2つお伝えしていこうと思いますよ!
【レギュラーシーズンのスタッツ】
| シーズン | チーム | 出場試合 | 先発出場 | 出場時間 | フィールドゴール% | スリーポイント% | フリースロー% | リバウンド | アシスト | スティール | ブロック | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2005–06 | ニューオーリンズ ホーネッツ |
78 | 78 | 36.0 | 43.0 | 28.2 | 84.7 | 5.1 | 7.8 | 2.2 | 0.1 | 16.1 |
| 2006–07 | 64 | 64 | 36.8 | 43.7 | 35.0 | 81.8 | 4.4 | 8.9 | 1.8 | 0 | 17.3 | |
| 2007–08 | 80 | 80 | 37.6 | 48.8 | 36.9 | 85.1 | 4.0 | 11.6 | 2.7 | 0.1 | 21.1 | |
| 2008–09 | 78 | 78 | 38.5 | 50.3 | 36.4 | 86.8 | 5.5 | 11.0 | 2.8 | 0.1 | 22.8 | |
| 2009–10 | 45 | 45 | 38.0 | 49.3 | 40.9 | 84.7 | 4.2 | 10.7 | 2.1 | 0.2 | 18.7 | |
| 2010–11 | 80 | 80 | 36.0 | 46.3 | 38.8 | 87.8 | 4.1 | 9.8 | 2.4 | 0.1 | 15.8 | |
| 2011–12 | ロサンゼルス クリッパーズ |
60 | 60 | 36.4 | 47.8 | 37.1 | 86.1 | 3.6 | 9.1 | 2.5 | 0.1 | 19.8 |
| 2012–13 | 70 | 70 | 33.4 | 48.1 | 32.8 | 88.5 | 3.7 | 9.7 | 2.4 | 0.1 | 16.9 | |
| 2013–14 | 62 | 62 | 35.0 | 46.7 | 36.8 | 85.5 | 4.3 | 10.7 | 2.5 | 0.1 | 19.1 | |
| 2014–15 | 82 | 82 | 34.8 | 48.5 | 39.8 | 90.0 | 4.6 | 10.2 | 1.9 | 0.2 | 19.1 | |
| 2015–16 | 74 | 74 | 32.7 | 46.2 | 37.1 | 89.6 | 4.2 | 10.0 | 2.1 | 0.2 | 19.5 | |
| 2016–17 | 61 | 61 | 31.5 | 47.6 | 41.1 | 89.2 | 5.0 | 9.2 | 1.9 | 0.1 | 18.1 | |
| 2017–18 | ヒューストン ロケッツ |
58 | 58 | 31.8 | 46.0 | 38.0 | 91.9 | 5.4 | 7.9 | 1.7 | 0.2 | 18.6 |
| 2018–19 | 58 | 58 | 32.0 | 41.9 | 36.2 | 86.2 | 4.6 | 8.2 | 2.0 | 0.3 | 15.6 | |
| 2019–20 | オクラホマシティ サンダー |
70 | 70 | 31.5 | 48.9 | 36.5 | 90.7 | 5.0 | 6.7 | 1.6 | 0.2 | 17.6 |
| 2020–21 | フェニックス サンズ |
70 | 70 | 31.4 | 49.9 | 39.5 | 93.4 | 4.5 | 8.9 | 1.4 | 0.3 | 16.4 |
| 2021–22 | 65 | 65 | 32.9 | 49.3 | 31.7 | 83.7 | 4.4 | 10.8 | 1.9 | 0.3 | 14.7 | |
| 2022–23 | 59 | 59 | 32.0 | 44.0 | 37.5 | 83.1 | 4.3 | 8.9 | 1.5 | 0.4 | 13.9 | |
| 2023–24 | ゴールデンステイト ウォリアーズ |
58 | 18 | 26.4 | 44.1 | 37.1 | 82.7 | 3.9 | 6.8 | 1.2 | 0.1 | 9.2 |
| 2024–25 | サンアントニオ スパーズ |
82 | 82 | 28.0 | 42.7 | 37.7 | 92.4 | 3.6 | 7.4 | 1.3 | 0.3 | 8.8 |
| 2025–26 | ロサンゼルス クリッパーズ |
16 | 0 | 14.3 | 32.1 | 33.3 | 50.0 | 1.8 | 3.3 | .7 | 0 | 2.9 |
| 通算 | 1370 | 1314 | 33.5 | 46.9 | 37.0 | 87.0 | 4.4 | 9.2 | 2.0 | 0.2 | 16.8 | |
凄さ①:脅威的な数の「アシスト」と「スティール」
クリス・ポールの凄さを語る上で欠かすことのできないのが「アシスト数」と「スティール数」でしょう!
上の表を見てもらえれば分かる通り、キャリア通算9.2アシストと2.0スティール。
いずれもほとんどの選手がキャリアで1シーズンでも記録できればいいほどの高水準ですが、キャリアの晩年には年齢による衰えや出場時間の減少などを経験した上での平均値がこの数字というのは脅威的という他ないでしょう。
キャリアを通じて5度の「アシスト王」と6度の「スティール王」を受賞しており、ここまで安定して結果を残し続けた選手はNBAの長い歴史の中でもほんの一握りのみ。
その上自分で得点も取ることができるわけですから、攻守の両方でチームを牽引する、まさに究極の司令塔と呼ぶに相応しい選手だということです。
凄さ②:21シーズンという長いキャリアを戦い抜いた長寿性
もう一つ、スタッツ上から分かるクリス・ポールの凄さといえば、21シーズンという長いキャリアを戦い抜いた「長寿性」が挙げられるでしょう。
決して怪我をしにくい体だったわけではなく、むしろ重要な場面で怪我をしてしまうがために優勝を逃してしまった印象の強いクリス・ポール。
ただ、身体能力的には衰えを感じ始めてもなお非常に高いバスケットボールIQは健在で、相手の動きを予測してのディフェンスやコートの未来が見えているかのようなパスを駆使してリーグトップクラスのポイントガードであり続けたのです。
彼の長寿性を象徴するのが、キャリア通算12,552アシスト、2,728スティールといういずれも引退時点ではジョン・ストックトンに次ぐ歴代2位の大記録。
キャリアを通じて記録を残し続けた継続性と21シーズンというキャリアを送った長寿性を併せ持ったクリス・ポールだからこそ到達することのできた領域であることは間違いないでしょう。
“ポイント・ゴッド”の異名を持つ正統派PGの完成系
スタッツを見てわかった方も多いと思いますが、攻守の両面で完成された実力を持ち、“ポイント・ゴッド”という偉大すぎる異名を持つ正統派ポイントガード(PG)の完成系とも言える選手、それがクリス・ポールです。
183cmとNBAのポイントガードとしては小柄な身長ながら、史上最高クラスのバスケットボールIQと卓越したパスセンス、さらには強靭なディフェンス力まで併せ持ち、21世紀最高のポイントガードの呼び声も高い彼は、まさにレジェンドと呼ぶに相応しい存在でしょう!
ベテランになってからは若手選手たちを指導する「メンター」としても活躍し、チームをまとめ上げるリーダーシップも持ち合わせていることを証明。
ブレイク・グリフィンらと共にアリウープを量産する派手なスタイルで一斉を風靡した「“ロブシティ”・クリッパーズ」やジェームズ・ハーデンと共にウォリアーズ王朝に挑んだヒューストン・ロケッツ、自身初のNBAファイナルに進出したフェニックス・サンズなど、所属したほぼ全てのチームを優勝候補へと押し上げてしまうほどの影響力は唯一無二のものと言えるでしょう。
残念ながらNBA優勝の景色を見ることはできなかったものの、NBA史上最高のポイントガードの1人という評価を確固たるものにしているクリス・ポールは、今後バスケットボール殿堂入りを果たす可能性は非常に高いと思われます。
【クリス・ポールの主な功績】
オールスター:12回(2008〜2016, 2020〜2022)
オールスターゲームMVP:1回(2013)
オールNBA
・ファーストチーム:4回(2008, 2012〜2014)
・セカンドチーム:5回(2009, 2015, 2016, 2020, 2021)
・サードチーム:2回(2011, 2022)
オールディフェンシブチーム
・ファーストチーム:7回(2009, 2012〜2017)
・セカンドチーム:2回(2008, 2011)
新人王:2006
アシスト王:5回(2008, 2009, 2014, 2015, 2022)
スティール王:6回(2008, 2009, 2011〜2014)
身長のハンデをものともしない!
クリス・ポールを象徴するプレー3選
ここまで読んでいただいた方には、クリス・ポールがいかに偉大な選手だったのかご理解いただけたのではないでしょうか?
続いては、そんなクリス・ポールが"ポイント・ゴッド”と呼ばれた由来でもあるその“プレースタイル”を詳しく見ていきましょう!
身長のハンデをものともせずにNBAで活躍し続けたレジェンド「クリス・ポール」の象徴的なプレーを厳選して3つご紹介しますので、彼のプレーを見る際の参考にしていただければと思います。
その①:ピック&ロール
自分をマークしているディフェンダーを剥がし、数的有利を作り上げるバスケのオフェンス戦術「ピック&ロール」。
日本でも中学生や高校生のチームですら使用するほどの基本中の基本ですが、これをスキルとセンスで「止めるの無理!」な必殺技へと昇華させたのがクリス・ポールです。
基本戦術なので当然守り方も確立されているのですが、高すぎるバスケIQを持つクリス・ポールはディフェンスの些細な動きから一番嫌なプレイを瞬時にかつ的確に選択し、簡単に得点へと繋げるスペシャリストだったのです。
言わばじゃんけんで“後出しの権利”を持っているようなものであり、自身より数十センチも大きな選手たちを翻弄する姿はもはや痛快とすら言えるものでした。
その②:ミドルレンジシュート
より多く得点をとった方が勝者となるバスケットボールにおいて、どれだけパスがうまくても自分で得点が取れない選手は脅威にはなりませんよね。
この点、クリス・ポールは当然のようにスコアリング能力も高く、その気になればいつでも自分で点を取れるような選手でした。
クリス・ポールのオフェンスを支えていたのは高確立な「ミドルレンジシュート」。
ゴール下ならブロックされてしまうような身長差でも、ゴールから少し離れたミドルレンジでのシュートなら普通のディフェンダーは届きません。
他にもブロックの上を超えていく「フローターショット」など、自分よりも背の高いディフェンダーから得点をする手段を数多く備えていたことがNBAで長く生き残ることができた秘訣だと言えるでしょう。
その③:対人ディフェンス
ここまでご紹介した「ピック&ロール」と「ミドルレンジシュート」だけでも十分NBAでは生き残ることができたと思いますが、クリス・ポールが「正統派ポイントガードの完成系」と要される理由がそのディフェンス力でした。
特に「対人ディフェンス」はその身長からは想像ができないほどに強く、強靭な足腰で相手の動きを制限してパスやドリブル中のボールをスティールする技術は一級品。
また、バスケIQが非常に高く、相手の戦術を瞬時に読み解きチームメイトに指示を出しながらプレイするなど、ディフェンスでも司令塔の役割を担っている姿が印象的な選手です。
たとえ身長が低くとも世界最高クラスのディフェンダーになれることを証明したキャリアだったと言えるでしょう。
シグネチャーモデル「Jordan CP3 シリーズ」
ここまでご紹介してきたように長きに渡って世界トップクラスで舞台で戦い続けてきたクリス・ポールは、当然ながら契約しているJordanブランドからシグネチャーモデル「Jordan CP3 シリーズ」がリリースされています。
2008年から2019年にかけて全12作が開発されており、軽量かつ高い機能性が売りのシリーズなんですよ!
クリス・ポールの身体能力に依存しないプレースタイルは日本人でも真似しやすいことから、CP3シリーズの国内人気も結構高め。
楽天市場やAmazonなどの大手通販サイトやメルカリなどのフリマサイトなどでも取引されていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね!
「Jordan CP3 シリーズ」を チェックしてみる
まとめ
今回は20世紀を代表するポイントガードの1人「クリス・ポール」について詳しくご紹介しましたが、いかがでしたか?
身長183cmのレジェンドと言えば他に「アレン・アイバーソン」が有名ですが、アイバーソンはオフェンス特化の身体能力を全面に出したプレースタイル。
クリス・ポールほど身体能力に頼らず、頭脳とセンスで身長のハンデをカバーした選手はほとんどおらず、特に2000年代以降ではまさに唯一無二の存在だったと言えるでしょう。
魔法のようなパスに迫力満点のアリウープなどクリス・ポールのハイライトは非常に見応えがありますので、まだ全盛期の彼のプレーを見たことがない方はこの機会にぜひご覧になってみてくださいね!