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【NBAファイナル1991】シカゴ・ブルズ VS ロサンゼルス・レイカーズ 全5試合の結果や流れを詳しく解説!

皆さんこんにちは!

NBA好きブログライターのおしょうサンドです。

 

国際バスケットボール連盟(FIBA)によると、全世界のバスケットボールの競技人口はなんと4.5億人。

これはバレーボールの5億人に次いで全スポーツの中で2番目に多い数字です。

一方で、NBAでプレイをすることができる選手はたったの450人。

その確率は脅威の0.0001%。

例えではなく「ほんの一握り」しか所属することができないリーグです。

 

そんな世界最高峰のリーグに所属するすべての選手たちが求める高み、それが「NBAチャンピオン」。

本物の天才たちが生活のすべてをバスケに注ぎ、それでもなお1度も手が届かない選手がいる頂です。

 

そこを目指す選手たちが本気でぶつかるからこそ、プレーオフ(NBAの決勝トーナメント)では数多くの伝説が生まれます。

特にその年のチャンピオンを決める戦いである「NBAファイナル」はどの年も世界最高の試合が行われてきました。

その当時の最高の選手、最高のチーム、最高の戦術がぶつかり合うNBAファイナルは、もはやNBAの歴史そのものだと僕は思います。

 

今回はその中から「NBAファイナル1991 シカゴ・ブルズ VS ロサンゼルス・レイカーズ」の対決をご紹介しましょう!

皆さんがNBAの歴史を知り、もっともっとNBAを好きになるきっかけになることができれば光栄です。

それではティップオフ!!

 

NBAファイナル1991に出場したチームの背景を知ろう!

1991年NBAファイナルはイースタン・カンファレンスチャンピオンの「シカゴ・ブルズ」とウエスタン・カンファレンスチャンピオンの「ロサンゼルス・レイカーズ」の戦いでした。

まずはそれぞれのチームの背景から見ていきましょう!

 

シカゴ・ブルズ

1990-91シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 61勝21敗(カンファレンス1位)
プレーオフ1回戦 3勝0敗(VS ニューヨーク・ニックス)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS フィラデルフィア・76ers)
カンファレンス・ファイナル 4勝0敗(VS デトロイト・ピストンズ)

 

「シカゴ・ブルズ」はイリノイ州シカゴに拠点を置くチームです。

エースは”神様”「マイケル・ジョーダン」。

この年は名将フィル・ジャクソンがヘッドコーチに就任して2年目のシーズンであり、今後ブルズがNBAの覇権を握る上で欠かせない”トライアングル・オフェンス”をものにしたチームで初の優勝に挑んだシーズンとなりました。

レギュラーシーズンを61勝21敗のカンファレンス1位で終えると、プレーオフでは1回戦にパトリック・ユーイング率いる「ニューヨーク・ニックス」を、準決勝ではチャールズ・バークレー要する「フィラデルフィア・76ers」を、決勝戦で因縁の相手である”バット・ボーイズ・ピストンズ”こと「デトロイト・ピストンズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

この年優勝を果たしたシカゴ・ブルズがNBAファイナルに至るまでどのようなシーズンを過ごしたのか気になるという方は、こちらの記事もぜひお読みください!

 

ロサンゼルス・レイカーズ

1990-91シーズン ファイナルまでの試合成績
レギュラーシーズン 58勝24敗(カンファレンス2位)
プレーオフ1回戦 3勝0敗(VS ヒューストン・ロケッツ)
カンファレンス・セミファイナル 4勝1敗(VS ゴールデンステイト・ウォーリアーズ)
カンファレンス・ファイナル 4勝2敗(VS ポートランド・トレイルブレイザーズ)

 

「ロサンゼルス・レイカーズ」はカリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くチームです。

エースは"ショータイム・レイカーズ"を率いる「マジック・ジョンソン」。

この年のレイカーズは殿堂入り確実のスタメンセンター「カリーム・アブドゥル・ジャバー」が引退し、80年代を席巻した”ショータイム・レイカーズ”が新たな形となって挑んだシーズンとなりました。

レギュラーシーズンを58勝24敗のカンファレンス2位で終えると、プレーオフでは1回戦にアキーム・オラジュワン要する「ヒューストン・ロケッツ」を、準決勝ではドン・ネルソンHC率いる「ゴールデンステイト・ウォーリアーズ」を、決勝戦でクライド・ドレクスラー要する「ポートランド・トレイルブレイザーズ」を倒し、NBAファイナルに進みました。

 

NBAファイナル1991の出場選手・ロスター

次にNBAファイナル1991で各チームに所属していた選手達を見ていきましょう!

 

シカゴ・ブルズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
PG 10 B.J.アームストロング(B.J. Armstrong) 188 79 1967年9月9日
C 24 ビル・カートライト(Bill Cartwright) 215 111 1957年7月30日
PF 53 クリフ・リビングストン(Cliff Levingston) 203 95 1961年1月4日
SG 14 クレイグ・ホッジス(Craig Hodges) 188 86 1960年6月27日
SF 2 デニス・ホプソン(Dennis Hopson) 195 91 1965年4月22日
PF 54 ホーレス・グラント(Horace Grant) 208 98 1965年7月4日
PG 5 ジョン・パクソン(John Paxson) 188 84 1960年9月29日
SG 23 マイケル・ジョーダン(Michael Jordan) 198 90 1963年2月17日
PF 42 スコット・ウィリアムズ(Scott Williams) 208 104 1968年3月21日
SF 33 スコッティ・ピッペン(Scottie Pippen) 203 95 1965年9月25日
PF 34 ステイシー・キング(Stacey King) 213 104 1967年1月29日
C 32 ウィル・パデュー(Will Perdue) 213 108 1965年8月29日
PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

ロサンゼルス・レイカーズの出場選手一覧

表は左方向にスクロールすることが可能です。

ポジション 背番号 名前 身長(cm) 体重(kg) 生年月日
PF 45 A.C.グリーン(A.C. Green) 206 100 1963年10月4日
SG 4 バイロン・スコット(Byron Scott) 191 88 1961年3月28日
PF 41 エルデン・キャンベル(Elden Campbell) 211 98 1968年7月23日
PF 30 アーヴィング・トーマス(Irving Thomas) 198 102 1966年1月2日
SF 42 ジェームズ・ウォージー(James Worthy) 206 102 1961年2月27日
PG 10 ラリー・ドリュー(Larry Drew) 185 77 1958年4月2日
PG 32 マジック・ジョンソン(Magic Johnson) 206 98 1959年8月14日
C 43 マイカル・トンプソン(Mychal Thompson) 208 103 1955年1月30日
PF 14 サム・パーキンス(Sam Perkins) 206 107 1961年6月14日
SG 20 テリー・ティーグル(Terry Teagle) 196 88 1960年4月10日
SF 35 トニー・ブラウン(Tony Brown) 198 84 1960年7月29日
SG 34 トニー・スミス(Tony Smith) 191 84 1968年6月14日
C 12 ブラデ・ディバッツ(Vlade Divac) 216 110 1968年2月3日
PG ポイントガード
SG シューティングガード
SF スモールフォワード
PF パワーフォワード
C センター

 

NBAファイナル1991のシリーズ概要

それではいよいよNBAファイナル1991の試合の結果を見ていきましょう!

1990-91シーズンのNBAチャンピオンは「シカゴ・ブルズ」。

チームとしてはチーム史上初の優勝となりました。

対戦成績は4勝1敗。

詳細な試合結果は以下のとおりです。

試合 日付 アウェイ 結果 ホーム
1 6月2日 ロサンゼルス・レイカーズ 93-91 シカゴ・ブルズ
2 6月5日 ロサンゼルス・レイカーズ 86-107 シカゴ・ブルズ
3 6月7日 シカゴ・ブルズ 104-96 ロサンゼルス・レイカーズ
4 6月9日 シカゴ・ブルズ 97-82 ロサンゼルス・レイカーズ
5 6月12日 シカゴ・ブルズ 108-101 ロサンゼルス・レイカーズ

 

ファイナルMVPは「マイケル・ジョーダン」。

シリーズ平均31.2得点、6.6リバウンド、11.4アシストを記録したジョーダンはキャリア7年目にして初めてファイナルMVPを獲得しました。

 

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NBAファイナル1991の試合の概要

ここからは試合のさらに詳細な流れをお伝えしていきます。

後に「バスケットボールの神様」と呼ばれる男が初めてNBAを制覇したシーズンのNBAファイナルを一緒に見ていきましょう!

 

第1戦(93-91 ロサンゼルス・レイカーズ Win)

NBAファイナルの1回戦はシカゴ・ブルズのホーム「ロサンゼルス・レイカーズ」で始まりました。

2年連続MVPを受賞しているマイケル・ジョーダンのNBAファイナルデビューとあって非常に注目が集まる試合となりました。

ジョーダンは第1Qから15得点5アシストと期待通りの活躍で、ブルズのスタートダッシュを牽引します。

しかしレイカーズが総合力で上回り、試合は75-68のレイカーズ7点リードで勝負は第4Qに突入。

第4Qはジョーダンが再度13得点と爆発し、ピッペンのフリースローで89−91とブルズがついに逆転します。

劣勢に立たされたレイカーズは一度はショットロックバイオレーションに阻まれるものの、残り14秒でサム・パーキンスが値千金の3ポイントを決め92-91。

再度逆転を狙うブルズはジョーダンが逆転のシュートを打ちますがこれが外れ、レイカーズがさらにフリースローで点差を3点としたことで試合は決着。

ブルズはピッペンが最後に3ポイントを狙いましたがこれもリングに嫌われる結果となりました。

この試合レイカーズはマジックが19得点10リバウンド11アシストのトリプルダブルでチームを牽引。

さらにジェームス・ウォージー、サム・パーキンス、ブラディー・ディバッツのフロントコート陣が合計60得点とブルズのインサイドを圧倒し勝利に貢献しました。

一方ブルズはジョーダンが36得点、ピッペンが19得点と健闘しましたが、総合力で優ったレイカーズに敗れる形となりました。

 

第2戦(86-107 シカゴ・ブルズ Win)

ブルズリードで迎えた第2戦。

第1戦を落としたブルズは作戦を変更し、相手エースにこちらのエースディフェンダーのスコッティ・ピッペンをぶつけました。

この作戦が功を奏し、ピッペンがマジックをわずか14得点に抑えることに成功します。

これによりレイカーズの得点が伸び悩み、ジョーダンが序盤20分間で2得点という絶不調に陥りながらもブルズがリードして前半を終えます。

第3Q序盤にファウルトラブルとなったジョーダンは一時ベンチに下がりますが、ブルズはいつもチームを引っ張っているエースの代わりに他のメンバーが奮起し、第3Qだけで38得点を記録する大爆発。

ここで大きなリードを得たブルズは満を持してマイケル・ジョーダンを投入しさらにリードを広げました。

試合終盤にはジョーダンの伝説的プレイの1つである「空中でダンクキャンセルからのレイアップ」通称”The Move”が炸裂し会場は大歓声に包まれます。

そのまま大差のリードを奪ったブルズが試合に勝利しました。

終わってみればジョーダンは33得点7リバウンド13アシストと復活し、他選手もスタメン全員が2桁得点をとる活躍でマジックを撃破しました。

 

第3戦(104-96 シカゴ・ブルズ Win)

試合成績を1−1のタイとして迎えた第3戦。

舞台はレイカーズのホーム「グレイト・ウエスタン・フォーラム」に移ります。

試合は序盤から大接戦となり、前半を48-47のブルズ1点リードで折り返すものの、後半になるとジョーダンの不調も相まってレイカーズがリードを広げました。

第4Qに入るとブルズが復調して逆転するも、点差はほとんどないまま試合は終盤へと向かいました。

90-89とブルズ1点で試合時間は残り10.9秒の場面、レイカーズのスタメンセンターであるブラデ・ディバッツがサーカスショットで得点を決め、さらにピッペンを6ファールで退場に追いこむスーパープレイを披露しレイカーズに流れを引き込みました。

さらにディバッツはフリースローも決めて試合は90-92のレイカーズ2点リードに。

これでレイカーズ勝利かのように思われましたが、ピッペンが抜けてもブルズにはジョーダンがいました。

ブルズ最後の攻撃は当然ジョーダンに託します。

ジョーダンは鋭いドライブで一気にコートを駆け上がり、ジャンプシュートを決めると試合をオーバータイムにもつれ込ませました。

オーバータイムに入るとブルズがジョーダンの活躍でレイカーズを圧倒しそのまま勝利を収めました。

 

第4戦(97-82 シカゴ・ブルズ Win)

ブルズリードで迎えた第4戦。

負ければ後がなくなるレイカーズはなんとか勝利しようと序盤から猛攻を仕掛けますが、殴り合いを得意とするブルズも反撃し激しい点の取り合いとなりました。

しかし第2Qに入るとブルズが持ち前のディフェンス力を発揮しレイカーズの攻撃を抑え込むと、オフェンスでは変わらぬ攻撃力でレイカーズを突き放しました。

後半に反撃をしたいレイカーズでしたが、悲運なことにジェームス。ウォージーとバイロン・すスコットというスタメン2人を怪我で欠き反撃の糸口が掴めないまま敗戦を喫することとなりました。

この試合ジョーダンは28得点13アシスト、ピッペンをはじめとするスタメン4人も2桁得点を記録しレイカーズを寄せ付けませんでした。

 

第5戦(108-101 シカゴ・ブルズ Win)

運命の第5戦。

ブルズに王手をかけられ後がないレイカーズはマジックや新人のエル・キャンベルらが奮闘し序盤を制します。

その後ブルズの反撃を受けるもののなんとかリードを守りきり、第4Q終盤まで引き離そうとするレイカーズと追いつきたいブルズの戦いが続きます。

しかし最後の最後にブルズが9連続得点などの猛攻をみせ、一気にレイカーズを抜き去るとそのまま勝利。

ブルズが球団史上初のNBA制覇を成し遂げたのでした。

レイカーズも主力2人を欠きながらも健闘しましたが、長い間続いてきたレイカーズの王朝が終わりを告げるかのように最後はあっけなく敗戦。

同時にマイケル・ジョーダンとブルズという新たな王朝が誕生した瞬間となりました。

 

まとめ

今回は「NBAファイナル1991 シカゴ・ブルズ VS ロサンゼルス・レイカーズ」の対決をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

ジョーダンのブルズとマジックのレイカーズといえばどちらもNBAの歴史を語る上では外すことのできない伝説のチームです。

この2チームがNBAのファイナルで直接対決したこのシリーズは、まさにNBAの歴史の転換期と言えるでしょう。

やはりNBAファイナルはドラマがあって面白いですね!

他の年のNBAファイナルも同じように紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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